大卒就職率、過去2番目の低さ

   大卒就職率91・8%、過去2番目の低さ    2010年5月21日  読売新聞

 大学を今春卒業した就職希望者の就職率(今年4月1日現在)が、前年同期を3・9ポイント下回る91・8%で、過去最低だった2000年卒(91・1%)に次いで低かったことが厚生労働省の調査でわかった。

 前年同期を下回るのは2年連続で、下げ幅は過去最大。厚労省は、「08年秋のリーマンショックの影響で『就職氷河期』並みの就職難となった」と分析している。

 調査は、全国各地の62大学を抽出して実施。男子の就職率は、前年同期比で3・9ポイント減の92・0%、女子は同3・9ポイント減の91・5%で、男女共に過去最大の下げ幅となった。

 

 就職率が、過去2番目の低さだったとのこと。大学のキャリア教育に携わる担当者として、その厳しさは、肌で感じておりましたが、確かに去年の事情は、最悪の状況と言えたんだろうと思いますね。

 そんな年にめぐり合わせてしまった学生がかわいそうです。苦難が人を育てるとはいえ、一生懸命に頑張った末に、どこからも内定を得られずに、卒業後も、ハンデを背負いながら就職先を探している若者たちの苦難を思うと、胸が痛みます。でも、人生は不思議なもの。苦難の後には幸せがあるということは本当のことだと思いますね。自分の幸せをあきらめずに、志をハートにしっかりと持って、粘り強くことに当たってほしいと思いますね。きっと今は想像もできないようなチャンスが必ずやってくると思います。

 さて、今年の就活事情ですが、確かに厳しいことには変わりはありませんが、なんとなく、昨年とは違った雰囲気を感じますね。学生も焦っていますが、企業も思い通りの成果を出せていないような雰囲気です。少し求人数が回復してきているのかもしれませんね。きっと学生たちにもチャンスが増えてくると思います。希望を持って粘り強くアタックしてほしいですね。頑張る学生たちに心から応援していきたいと思います。

社長との距離感が業績を左右する

  社長との心の距離「火星と同じぐらい遠い」  asahi.com 2010年5月16日

 
 社長との間に感じる心の距離は火星と同じぐらい遠い――。人事コンサルティング会社のJTBモチベーションズ(東京都港区)が実施したアンケートで、こんな会社員の心持ちが浮き彫りになった。

 従業員500人以上の会社に勤める全国約500人を対象に、社長との「気持ちの上での距離」を調査。「違う星にいる(4億キロ)」「違う国にいる(1万キロ)」「すぐそば(1メートル)」など八つの選択肢から選んでもらった。一番多かったのは「違う星」で、20.4%。4億キロは、地球と火星が最も離れた時の距離にあたる。

 このほか、「違う都道府県にいる(500キロ)」が20.2%、「違う国」が19.4%と続いた。「一心同体と感じる(0メートル)」を選んだ人は0.2%にすぎなかった。

 社長を遠く感じる理由は、「コミュニケーションが少ない」「こちらの仕事や状況を理解していない」が多かった。距離を遠く感じる人ほど、別の質問で「自分の仕事に対するモチベーションが低い」「会社の業績は悪化」と答える比率が高くなった。

 調査を担当した菊入みゆきさんは「社長が社員とコミュニケーションをとることは、社員のモチベーションや会社の業績の向上につながる有効な手段といえる」と提言している。(山根祐作)

 

 とてもユニークな意識調査ですよね。社長の心理的な距離感が、火星くらいに遠く感じるとは、それはずいぶんと遠いんですね。大声で呼んでも、とてもとても届きません。

 原因は、コミュニケーション不足と無理解無関心。社長さん、社員は、自分たちにどうかかわるのかにはとても敏感で、よく見ているんですよ。火星に追いやられるということは、好かれているというよりは、明らかに嫌われている。でも、それは、社員の性格が悪いからではなくて、社長さんの態度が悪いからだそうです。どうぞどうぞお気を付けくださいませ。

 社長との距離感が大きい人は、モチベーションも低く、会社の業績も悪化しているとのこと。恐ろしいことです。会社の業績は、まさに、コミュニケーションによるところが大きいのですね。調査を担当された菊入さんのおっしゃる通り、コミュニケーションを改善することがやるきと業績アップの秘訣なのだということが改めてわかります。なんだかんだ言っても、経営には、愛と心意気が必要だっていうことですね。

勇気ある報道

 5月16日の午後2時から、テレビ朝日のザ・スクープで、検察の裏金問題にまつわる様々な闇についての報道がなされましたね。私も以前から興味があったテーマでもあり、色々とネットなどで情報を集めていましたが、私が思うに、番組は、問題の本質から逃げずに、ごまかさずに、はっきりと真正面から検察の問題を指摘した勇気ある報道だと思いました。ご覧にならなかった方は、こちら(http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/)で映像をダウンロードできますので、ぜひ見られることをお勧めします。

 もと大阪高検公安部長という高い地位にあった三井環さんが、検察内部で行われている裏金問題(捜査協力者への謝礼金の領収書をねつ造して、検察官の飲み食いに使っている)に嫌気がさし、それを8年前に告発しようとしました。すでに、匿名では、週刊誌に内部告発をしていたのですが、テレビで実名でディスクローズしようとしたのです。しかし、テレビ収録取材の3時間前に、職場である検察庁から検挙され、逮捕されてしまいました。三井さんは、公明正大な人であり、犯罪行為などしてないので、逮捕されるいわれなどないのですが、逮捕され身柄を確保されてしまったのです。検挙された罪の内容は、「住んでいないマンションに、あたかも住んでいるように転入届を出して脱税をした詐欺罪」というもの。三井さんは、当時、マンションを購入し、そこに住もうと考え、徐々に生活用品も搬入し始めたところでした。転入届は、ちょっと早まったけれども、住むつもりであり、単なる引越しの手順の手違いなわけであって、検察の主張する「住むつもりもないのに転入届を出して脱税をした」という認識は、いいがかりであり、でっち上げなのです。それがたとえ罪だとしても、修正届を出す程度の微罪であり、検察庁が大挙して逮捕劇を演出するようなものではないのです。まさに、検察の都合による口封じ逮捕、国策逮捕と言えましょう。

 しかし、その後、三井さんは、どんどん言いがかりをつけられて、検察からマスコミへのリーク情報をもとに、極悪非道の、日本始まって以来の恥ずべき検察官だとマスコミで報道され、極悪人に仕立て上げられていきます。そして、単なる記述ミスが、実刑判決を下され、執行猶予のない重罪犯罪者となってしまったのです。私は、日本は平和でいい国だと思っていたので、こんな良い日本で、こんなえげつない陰謀がまかり通るのかと、少々恐怖を感じましたね。

 今回の報道は、事件後8年経過し、三井さんも出所して、活動を再開されて実現したものです。インターネットが発達して、こうした事件が暴露され、興味関心を持つ人がどんどん広め、本当のことを知る人が相当数増えていったので、検察もそうそう無理やごり押しを繰り返すことができなくなったのでしょう。前回は、インタビュー直前の逮捕で邪魔をされましたが、今回は、何の妨害や抵抗もなく報道を遂げることができました。

 今回の報道に携わった人たちは、本当の権力の恐ろしさを十分に知っていらっしゃる人たちだと思います。権力の闇は、自分の意を通すためなら、どんなに汚く強引で違法なことでもやってのけるということを身にしみて知っている人たちだと思います。そんな人たちが、リベンジとして、真正面からこの問題を取り上げて、見事報道しきったことは、本当にすごいことだと思います。三井さんや鳥越さん初め、スタッフの皆さんに、大きな拍手を送りたいと思います。

 それにしても、石川知裕議員の大げさ逮捕、小沢一郎議員に対する悪意があるように見える捜査、厚生労働省元局長の村木厚子さんの不当逮捕(でっち上げである証拠が裁判の中で次々に明らかになっている)など、最近の検察のやることは、一市民の立場から見ると、全く信用に値しないように思えます。あり方を猛烈に反省して、自身の罪は罪として認め(裏金も認め、国庫に返金すべき)、本来のあり方である正義を追求する組織になってほしいと強く思います。

 

自尊心の重要性⑤(最終回) カマスの教え

魚のカワカマスを使った実験があります。カワカマスと餌になる小魚をガラスで仕切ってしまうと、餌を取ろうとしたカマスが何度もガラスにぶつかってしまい、最終的には、捕食をあきらめてしまうのですが、仕切っていたガラスを取り外した後でも、カマスは、餌に食いつこうとはしなくなるのです。

度重なる不快な痛みを体験すると無力感を感じうつ状態となり、普段できることができなくなるという学習性無力感の典型的な実験です。

このことは、かますだけではなく、私たちにも当てはまることなのではないでしょうか。私たちは、多くの痛みを体験して、どんどん萎縮して、小さく小さく回遊するようになってきたのかもしれません。チャンスが目の前にやってきても、「どうせだめだから」「どうせ罠だから」と思い込んで飛びつくこともせずに、ただ、日常の習慣を繰り返してしまっているのかもしれません。

今、私たちは、「自分はこんなもんだ」と思っている自分は、狭い了見で解釈し思い込んでいる矮小なイメージであり、もしかしたら、もっともっと大きい壮大な存在、地球大、宇宙大のスケールなのかもしれません。本来の姿は、想像をはるかに超えるくらいに明るく、元気で、大胆かつ勇敢で、楽しく、思いやりにあふれ、自由で壮大なのかもしれません。

私たちは、自分にしろ他人にしろ、萎縮し、恐怖でトゲトゲしくなった、ちっぽけな姿をその人そのものだと思い込んでしまっていないでしょうか。そのような欠点は、そのひとの本質ではありません。傷つき追い込まれた結果として現れてきた一時的な生傷やかさぶたであって、その人そのものの姿ではありません。人は断じて欠点だらけの無力な存在ではありません。人の可能性や潜在性は、今見えているちっぽけな姿とは比べようもないほど大きく、想像をはるかに超えて壮大なのですから。

では、どうすれば、どうすれば、他人の欠点ではなく長所を見て、長所を伸ばすことができるのでしょうか?心理学の真理としてこんな言葉があります。

「他人を変えようとするならまずは自分から」

まずは、自分の欠点ではなく、長所を大切にしませんか。欠点をなじるのではなく、長所を伸ばしていきませんか。自分を大切にしませんか。自分を愛を持って受け入れて尊重しませんか。

自分を大切にできるからこそ、他人も大切にできる。自分を愛せるからこそ、他人も愛せる。自分を信頼できるからこそ、他人も信頼できる。本当のところ、自分の潜在性や可能性は、今の想像をはるかに超えて大きいのですから。自分の人生の力強さ、可能性の大きさを大切にしませんか。そんな生き方をお勧めします。

 

<関連記事>

自尊心の重要性①「自尊心とは」

自尊心の重要性②「自尊心を巡る誤解」

自尊心の重要性③「自尊心とプライドの違い」

自尊心の重要性④「欠点は治らない」

自尊心の重要性⑤「カマスの教え」

 

動画「自尊心の重要性」

 

<関連プログラム>

リーダーシップ研修”To be a Hero”

コミュニケーション研修”アドベンチャー トゥ エンカウンター”

体験型新入社員研修”アトランティックプロジェクト”

 

<関連書籍>

電子書籍『自尊心の重要性』

 

単行本『実践就活マニュアル』

電子書籍版『実践就活マニュアル 第1巻 就活に必要な心構え』

 

<動画「自尊心の重要性」>

①自尊心とその影響

 

②自尊心とプライドの違い

 

③日本における自尊心の現状

 

④自尊心と生き方

 

自尊心の重要性④ 「欠点は治らない」

伝説の打撃コーチと呼ばれる高畠導宏さんは、自分のコーチ体験を踏まえて、「欠点は治らない」と断言されています。彼の指導方針は明確であり、欠点を矯正しようとするのではなく、長所を伸ばそうとするのです。長所を褒め、選手の長所を引き出すことができる的を得た練習方法を工夫し、勇気づけて、ともに練習を繰り返すことで、見違えるように選手が力をつけて、結果的に30人以上のタイトルホルダーを育てることができたのです。

基本的に、人材を育成する方向性として、欠点を矯正するよりも長所を伸ばすこと、自信を砕くのではなく自尊心をはぐくむほうが、結果的に大きな成果につながるといえましょう。影は、目立つので、つつきたくなりますが、日のあたる側面のほうが圧倒的に大きいことを忘れてはいけません。人は、確かに欠点を持っている完ぺきではない存在ですが、断じて無力ではありません。その人の可能性や潜在性は、人の見立てや思い込みよりも、はるかに大きいのです。それをちっぽけにしか見れないのは、リーダーの器量のなさ、自身の勝手な絶望から来る偏見と言えましょう。自分自身に絶望している人は、他人にも可能性よりも絶望を見出します。自分自身を嫌っている人は、他人にも愛すべき長所よりも憎むべき欠点を見出します。リーダーとして、そんな偏見の罠に陥ってはいけません。自分にしろ、他人にしろ、人は、断じて欠点だらけの無力な存在ではありません。影よりの光のほうが圧倒的に大きく、その潜在性と可能性は、想像をはるかに超えて、壮大なのですから。(続く)

 

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自尊心の重要性②「自尊心を巡る誤解」

自尊心の重要性③「自尊心とプライドの違い」

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自尊心の重要性⑤「カマスの教え」

動画「自尊心の重要性」

 

 

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<動画「自尊心の重要性」>

①自尊心とその影響

 

②自尊心とプライドの違い

 

③日本における自尊心の現状

 

④自尊心と生き方

 

自尊心の重要性③ 「自尊心とプライドの違い」

 日本では、この自尊心と傲慢さは、同じようなものと同一視されてしまっているようですが、英語では、自尊心と傲慢さは、はっきりと言葉で違えて認識しています。自尊心は、Self-esteemであり、傲慢さは、Prideと表現されて、それぞれは、全く違うものであると認識されているのです。

 Self-esteem(自尊心)とPride(プライド)の違いを整理してみると、 次の事が言えると思います。

 

<Self-esteem(自尊心)>

・自信に由来する

・自分の存在そのものを尊いと感じる

・欠点も含めて自分を受け入れられる

・聴く耳を持つ

・失敗にめげずチャレンジング

・基本的に安心

 

<Pride(プライド)>

・劣等感に由来する

・他者と比較して、自分が上(下) と感じる

・自分の欠点の存在を許せず責める

・人の話を聞かない

・失敗を恐れて防衛的、保守的

・基本的に不安

 

○Self-esteem(自尊心)は、自信に由来するのに対して、Pride(プラ イド)は、自信の欠如=劣等感に由来する。

 だから、本当の自尊心は、決して傲慢ではない。礼儀正しい紳士淑女であり、自分も大切にすると同時に仲間も大切にする。 一方、プライドは、本当の自分は欠点だらけで弱く、嫌な奴だと思い込んでいるので、それがばれないように隠したり、逆にあたかも強くふる まったりするので傲慢、うぬぼれとなる。

 

○Self-esteem(自尊心)は、自分の存在そのものに価値があると感じる のに対して、Pride(プライド)は、他者との比較において、自分が上(また は下)と認識する。

 だから、プライドは、自分の価値がいつも他者との比較の中で決定する ので、自分の価値は、常に揺らいでおり、脅威にさらされている。 一方、自尊心は、自分の価値を認識するのに他者は必要ない。 他者がどうあれ、自分の尊さには揺らぎがないのだ。

 

○Self-esteem(自尊心)は、欠点も含めて自分を受け入れて尊重すること ができるが、Pride(プライド)は、自分に欠点があることを許せない。

 自尊心は、発展途上の自分が好きであり、自分が完璧ではなくともそれを自然に受け入れることができる。だから、他人にも完璧さを求めないし、欠点ある他人を快く受け入れる。 一方、プライドは、自分に欠点があることを許せないので、他者から欠点を指摘されると猛烈な恐怖と怒りを感じる。だから、完璧になどなれるわけが ないのに、完璧ではない自分でいることが不安であり落ち着かなく、欠点を隠そうとして傲慢になる。自分の欠点を憎むように、他人の欠点にも敏感で それを嫌う。だから、他人にも完璧さを求め、基準を押し付け、矯正しようとする。

○Self-esteem(自尊心)は、聴く耳を持つが、Pride(プライド)は、分からなくても人に聞けない。

 自尊心は、オープンマインドであり、分からないところがあれば謙虚に他者の言葉に耳を傾け、教えてもらい、結果成功することができる。一方、プライドは、分からないところが自分にあることを他者に知られることを恥じ、恐れて、他者に素直に聞けない。だからわからないままあてずっぽうで事に当たり、失敗する。

○Self-esteem(自尊心)は、失敗にめげることなく、前向きにチャレンジングに生きるが、Pride(プライド)は、失敗を恐れて防衛的、保守的に生きる。

 だから、プライドの人生は、壁を作り、分離感を強め、引きこもり、攻撃的に被害者又は加害者として生きるが、自尊心の人生は、壁を乗り越え、分かち合い、知恵と愛と勇気をもって創造者として生きる。

 

○したがって、Self-esteem(自尊心)は、日常が安心と喜びであるのに対して、Pride(プライド)は、日常が不安と恐怖との戦いである。

 だから、自尊心の人生は、基本的に明るく元気で信頼に満ちている。健康的で、平和で、クリエイティブ。自分らしく勇気を持って人生の冒険に乗り出すことができる。一方、プライドの人生は、素晴らしい自分の潜在性や可能性よりも醜い自分の欠点の存在に焦点が当たり、それを克服することがテーマとなるので、基本的に後ろ向きであり、戦いであり、不安である。本来の自分らしさ、明るく大胆で温かい側面が封じ込められ、生き残りをかける猛々しい本能の側面で生きることになる。本来そうあるはずではなかった痛くみじめな自分らしくない生き方を選ぶことになるのだ。

 

<プライドではなく自尊心を持って生きよう>

 基本的に、人が成長する方向性として、欠点を矯正するよりも長所を伸ばす事、 自信を砕くのではなく自尊心を育む事の方が、結果的に大きな成果につながると言えましょう。

 影は、目立つので、つつきたくなりますが、日のあたる側面のほうが圧倒的に大きい事を忘れてはいけません。人は、確かに欠点を持っている完璧ではない存在ですが、断じて無力ではありません。その人の可能性や潜在性は、人の見立てや思い込みよりも、はるかに壮大です。

 それをちっぽけにしか見れないのは、そう認識す るエゴの器量のなさ、自身の勝手な絶望から来る偏見と言えましょう。そんな勘違いの罠に陥ってはいけません。人は、断じて欠点だらけの無力な存在ではありません。本気を出せば、どんな人でも素晴らしい仕事を成し遂げる力を持っています。

そんな自分に自信を持って生きてみませんか。

完璧な存在になどなる必要はまったくありません。

「もう少し背が高ければ自信がもてるのだけど・・・」

「もう少し頭がよければ自信が もてるのだけど・・・」

などとけちくさい事を言ってはいけません。

人は、皆、発展途上の存在であり、完璧になどなることは、そもそもできません。

発展途上の自分を大切にしましょう。

発展途上の自分を信じてみましょう。

発展途上とは言え、あなたには今のあなたの想像をはるかに超えた可能性がまどろんでいます。

あなたの人生は思っている以上に頼もしい力があるのですから。

そんな力と可能性を大切にしてみませんか。(続く)

 

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<動画「自尊心の重要性」>

①自尊心とその影響

 

②自尊心とプライドの違い

 

③日本における自尊心の現状

 

④自尊心と生き方

 

自尊心の重要性②「自尊心を巡る誤解」

このように、自尊心は、人の人としての生き方、コミュニケーション、人間関係、職業選択、仕事に取り組む姿勢、生きる態度、健康、人生そのものにとても大きな影響を及ぼす重要な要素であるといえます。

しかし、この自尊心についての教育は、実にお粗末であり、ほとんど手が打たれていない現状です。こうした自尊心教育がなされていない原因の一つとして、自尊心をめぐる大きな誤解があるのではないかと私は思っています。

自尊心は、よく、傲慢さや、うぬぼれと誤解されることが多いのではないでしょうか。自尊心を高く持つことは、鼻もちならない生意気で傲慢な危ない人間になることだという勘違いがあり、だから、自尊心はよいものというよりは、悪いもの、持つべきではないものという思い込みがあるように私には思えます。

本当の自尊心は、自分を尊い存在と思えると同時に、相手も大切な存在と感じるので、謙虚であり、思いやりがある紳士淑女として生きることにつながります。一方、傲慢さやうぬぼれは、自分を尊いとは思えないので、欠点を他人に隠そうとしたり、欠点などないふりをしようとしたりする無理からやってくるものであり、むしろ、自尊心の欠如からやってくるものと言えましょう。

日本では、この自尊心と傲慢さは、同じようなものと同一視されてしまっているようですが、英語では、自尊心と傲慢さは、はっきりと言葉で違えて認識しています。自尊心は、Self-esteemであり、傲慢さは、Prideと表現されて、それぞれは、全く違うものであると認識されているのです。(続く)

 

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①自尊心とその影響

 

②自尊心とプライドの違い

 

③日本における自尊心の現状

 

④自尊心と生き方

 

自尊心の重要性①「自尊心とは」

自尊感情とは、自分自身を尊い存在であると認識し、愛し、大切にする意識を言いますが、この自尊心は、古くから、人が人として生きる上で大切なものであるといわれてきています。たとえば、

・汝自身を敬え  ピタゴラス

・独立自尊  福沢諭吉

・天上天下唯我独尊  釈迦

名だたる先哲たちの伝えてきたメッセージとして、自分を大切にすることの重要性が伝えられてきています。

また、自尊心は、現代心理学の重要なテーマの一つでもあります。というのは、自尊感情の低さが引き起こすと考えられる深刻なトラブルや事件が後を絶たないからです。

たとえば、依存症の問題。依存症は、自分に何かが欠けており、その不安や恐怖に追い立てられて、自分以外の何かに頼ろうとする志向が病的にまで固着した場合を言いますが、現代社会では、この依存症はいたるところで顔を出してきます。多発する覚せい剤事件を筆頭とする薬物依存、アルコール依存症、パチンコ依存症、買い物依存症、過食、ネトゲ廃人などなど、枚挙に暇がありません。これらの依存症の根本的な原因の一つが自尊感情の欠如と言えます。

また、学校における学級崩壊の問題。ベテランの力ある教師でさえも学級崩壊を止められないといわれています。なぜ崩壊が起こるのか?その主原因の一つに、生徒たちの自尊感情の問題が挙げられています。生徒の自尊感情が十分高ければ、「今自分は大丈夫であり、勉強も楽しく、先生も友達も悪い人ではない」と感じていますので、落ち着いて席に座り、先生の指導を聴くことも出来れば、友達と仲良くかかわることもできますが、自尊感情が低い場合は、「今の自分は、自分でさえも嫌いであり、当然周りにも嫌われているだろう。だから危機にさらされており、自分でそれを乗り越えられない」と思い込んでいますので、なにもされていないにもかかわらず不安で落ち着かなく、席にじっと座ることがでずに授業中なのに歩きまわり、先生の言うことも、嫌われていると思い込んでいるので、言うことを聞きません。この状態を、従来の対処法としての”しかる”ということで乗り越えようとすると、ますます子供たちの自尊感情を損ねて、泥沼にはまり込んでしまいます。だから、現在、学校では、子供たちの自尊感情をどう高めていくのかに挑戦している真っ最中なのです。

幼児虐待やドメスティックバイオレンスなどの虐待問題にも、この自尊感情の問題が影を落としていると考えられています。さまざまな意識調査や研究の結果、虐待を繰り返す人の共通した心理状態として自尊感情の欠如があげられることが分かってきました。虐待を繰り返す人は、対象者が憎くてやっているのではないのです。自分に絶望し、自分が嫌いであり、自分なんか死んだほうがよいと思っている人が、自分に常に加えている攻撃や脅しを自分の延長上と認識している子供や妻に向けてしまう。子供や妻が憎くてやるのではなく、まさに自分が憎くてやってしまっているのです。自尊感情の欠如は、自分だけではなく、愛する周りの人たちにまで深刻なトラブルに巻き込んでしまうのです。

この自尊感情の欠如の問題は、他にも多くの悲劇を引き起こしています。うつ、凶悪少年犯罪、自殺、などなど、現代社会を彩る様々な病理の背景のすべてにこの自尊心の問題が影を落としているといえましょう。(続く)

 

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①自尊心とその影響

 

②自尊心とプライドの違い

 

③日本における自尊心の現状

 

④自尊心と生き方

 

頑張れ就活生!

 昨日は、大学のキャリア講座の一環としてJ大学のキャリアアドバイザーを担当してきました。すでに内定が取れた学生や、最終面接までたどり着いた学生もいましたが、まだ、多くの学生は、面接にもたどり着けないなど、厳しい状況でしたね。やはり現実の厳しさがよくわかります。

 本来なら箸が転んでも笑い転げるような年ごろの若者たちですが、今はとても苦しい逆境の中で、箸が転んでも涙が出る状態です。なんともかわいそうで、何とか力になりたいと改めて思った次第でした。

 今苦境にある学生たちには、このことだけは言いたいですね。「落とされているのは、あなたが悪いからではないのだ。」ということ。人事担当者は、採用に当たって、その人の本質や可能性など、その人そのものの素晴らしさなど、ほとんど見ていませんよ。現実的に、たかだか数分、数十分の面接で、そんなことが分かるはずがないのですから。オーラの泉の江原さんだって分からない。超能力者でもその人の素晴らしい潜在性や可能性なんか分からないのですから。

 人事担当者が見ているものは、シンプルに、「あなたが表現する自己PR」なのですよ。たかだか1分程度で話す自己PRで人の良しあしを判断している。だから、採用の現場ではとてつもなく誤解が多いことも事実なのです。もしあなたが落とされたとして、あなたに問題があるとしたら、それは、あなたの本質やあなたそのものではなく、あなたの表現する自己PRなのですよ。あなたは、自分で思っているほどちっぽけな存在ではなく、その可能性は想像以上に大きい。もしあなたが企業に勤めて大成功したとしたら、会社に数億円数兆円の売り上げや利益をもたらす可能性がある。やろうと思えば誰だって成功できる可能性を持っているんですから。

 だから、いつまでもいじけて泣いてばかりいるのではなく、発展途上の自分を大切にして、自分の人生の力強さを信じて、何よりも自己PRを徹底的に練り直し、1分で語る練習をして、再度就活に立ち向かってごらんなさい。一生懸命に頑張れば、必ず未来が開けてくるもんですよ。徹底的に準備をして、武器と防具を磨きあげていけば、必ず勝てる。応援していますから、頑張ってください!