月別アーカイブ: 2011年11月

反原発を掲げる勇気ある企業

      原発国民投票を特集した「通販生活」CM断る

                       2011年11月29日 asahi.comより引用

原発の是非について国民投票を呼びかける特集をした雑誌のCM放送をテレビ朝日が断っていた。同社の早河洋社長が29日の定例記者会見で明らかにした。

 カタログハウス社の雑誌「通販生活」秋冬号(11月15日発売)の30秒CM。「原発、いつ、やめるのか、それとも いつ、再開するのか」――。黒い画面に流れる白い字幕のメッセージを俳優の大滝秀治さんが読み上げる構成で、最後に巻頭特集が「原発国民投票」であることを伝える。

 テレビ朝日によると、10月下旬、広告会社を通じてカタログハウス側から、ニュース番組「報道ステーション」とトーク番組「徹子の部屋」で放送したいとの打診があり、社内で検討した結果、断ったという。

 早河社長は「特集自体はいいと思うし、雑誌としては問題ない」としたうえで、日本民間放送連盟(民放連)の放送基準にある「報道番組のCMは番組内容と混同されないようにする」「社会・公共の問題で意見が対立しているものはできるだけ多くの角度から論じる」という取り決めに抵触する恐れがあると説明。加えて、国民投票の制度は憲法改正についてのみ定められていると指摘し、「原発国民投票という表現は、それがすぐ可能であるような誤解を与えないか」とも語った。

 「原発の賛否両論を毎日のように取り上げる番組の前後でこういうCMが流れるのは違和感がある。(トーク番組でも)国民投票の点からどうだろうかと思う」と早河社長は話す。

 関係者によると、このCMに対しては、「報道ステーション」を放送しているテレビ朝日系列各局も民放連基準などを理由に難色を示したという。

 カタログハウス社によると、放送を断られたCMは「通販生活」秋冬号の宣伝としてつくったもので、同社としては「意見広告ではない」との立場という。現在は、この問題の前から使ってきた通常のCMの末尾に「秋冬号」の表紙が出てくる映像をテレビ朝日で流している。

 同社の広報担当者は「テレビ朝日の考査の判断で断られたことで、こちらがコメントする立場にない。オンエアできなかったことは残念だ」と話している。放送されなかったCMはネット上などで話題になり、カタログハウスは自社のホームページで公開している。

                                 以上、asahi.comより引用
 

 

 こうした反原発を堂々と唱える企業は、立派だと思いますね。私は、尊敬します。私自身は、福島原発のような事件を起こして、その恐ろしさと利権の不自然さを知ったあとでは、とてもじゃないけど原発擁護なんて気持ちは微塵も起きません。それによってどんなに生活が不便になろうとも、私は、今あるすべての原発の停止と廃止、新規原発建設の禁止を訴えたいと思っています。多分、国民の大多数がそう思っているんじゃないでしょうか。利権がらみで何としても原発を維持し、新規を作っていきたいと言っているのは、ほんの少数なのではないでしょうか。しかし、その少数が権力を持っているのでたちが悪い。必ず、権力を利用して上手にさまざまなメディアを操り、反原発の気勢をそいで、自分たちの意図通りにしていこうとするでしょう。最悪のパワハラ、いかれた悪趣味のモンスターたちですよ。

 現実に、反原発を堂々と唱える山本太郎さんの様な人たちは、仕事を干されるなど、さまざまな障害に遭って苦労をしています。そういうリスクを承知の上で、反原発を唱えようとする通販生活や東京新聞、城南信金やソフトバンクなどの企業や人たちには、敬意を表したいと思います。こういう勇気ある正直ものたちこそ、信頼に値する人たちなんだろうと思いますね。

 最後に、通販生活が放映したかったCMをご紹介しましょう。

 

反原発ロック

反原発ロック。熱いメッセージです。聞いててハートがふるえてきました。ぜひ聞いてみてください。

 

内定者研修アトランティックプロジェクト(20111127) アンケート

 内定者研修として、弊社プログラム、アトランティックプロジェクトを実施してくださったお客様にフォローに行ってきました。立派な研修報告書をまとめてくださっており、本来ならば、私の方でまとめなければならないのですが、ご厚情に甘えて、プログラムの反響を聞かせていただいてまいりました。

 一通り聞かせていただいて感じたことは、当社スタッフの皆さんが、このアトランティックプロジェクトを心から大切にしてくれているということ。内定式と言う大切な時期に行う重要な研修として、真剣に盛りたてようとしてくださっているということを実感して、本当にありがたく、また光栄に思った次第です。こうした素晴らしいお客様がいらっしゃるからこそ、プログラムが生きてくるのだということを改めて実感いたしました。

 報告書の中で、受講者たちの感想もたくさん記載されていました。ここで、その一部をご紹介しましょう。

内定者研修「アトランティックプロジェクト」感想>

・自分自身や相手に対してのコミュニケーション方法など知ることができるだけではなく、仕事や社会人としての心構えなど大切なことをたくさん学ぶことができた。

・働くことに対して不安で胸がいっぱいでしたので、入社前に研修が受けられたのは本当に助かりました。研修を通して、自分自身を見つめる良い機会になりました。

・ユニークな内容で楽しませて頂きました。友達もたくさんできましたし、採用担当の皆さま方や先輩社員とも仲良くなれたと思っております。

・仕事、プロジェクトと言ったものが実際にどのような流れで行われるか、そのためにはどんなスキル、注意が必要か、ほんの少しだが感じ取ることができた。これからの自分の社会人生活に役立つ、役立てたいことを学ぶことができた。

・みんなとの意思統一がいかに大切かを学ぶことができ、またプロジェクトを完成した時の達成感を味わうことができた。作成において、前段階の計画策定がしっかりしているかどうかが一番重要なところだなと感じた。今後、いろいろなプロジェクトを行う際に、策定という土台をしっかりさせる重要さを知ることができ、とても良かった。プロジェクトの動きが、シミュレーションしながらも追うことができ、経験を積むことができたので、自分の成長が実感できた。

・将来プロジェクトメンバーになり各々の担当に分かれるにあたって、このような分かりやすい研修を用意してくれたことは、練習という意味でも本当に助かった。設計、情報のまとめ、はたまたプロジェクトリーダーの全体のまとめなど、まさにチームワークが試される研修だった。内容としてとてもユニークで楽しめた。

・プレゼンは、器用な人がうまくやるのだと思っていたが、誠実さ、情熱が大事だと思った。プレゼン大賞を取ったチームは確かに器用ではなかったかもしれないが、誠実さや情熱は伝わってきた。スマートさよりも真摯さが大切だということを学んだ。

・(プレゼンテーション編において)聞いている人に、いかに分かりやすく端的に伝えるかという難しさを実感した。また、人の心を打つプレゼンほど、素朴なものが多いという話を聴いた後に、他の人のプレゼンを聞いたら、なるほどその通りだなと思った。大事なのはテクニックではなく、心で伝えることだと大いに学んだ。

・今後どのようなビジネスパーソンになっていくのかを再確認できたことが収穫であった。最初の三年間は現場において徹底的に修業をし、早い段階で能動的に仕事を行えるようになろうと思う。そのためには、仕事以外のプライベートの時間においても、知識の習得のため資格試験をうまく活用し、高いモチベーションを維持していきたいと考えている。愚直にこつこつと自己研さんを積み重ねていくことが大切なため、日々の生活をしっかりと引き締めメリハリのある生活習慣、生活環境を構築していこうと思う。

・仕事のことだけではなく、自分の人生や将来と言った広い視野でキャリアを考えるというところが新鮮であった。目先の小さな目標ももちろん大切だが、夢と言ってもいいような大きな目標も自分の人生を輝かせるために、胸の内に持ち続けたいと思った。また、同僚のみんながどのようなことを考えているのか、ほんの少しだが触れることができ、刺激になった。

・仕事の流れを理解することができ、少しだが、働くことに対しての不安を和らげることができた。

・研修全体は大いに満足でした。私が思っていた以上の収穫があり、また、内定者とのつながりも深くなったために、今回参加して本当に良かったと感じております。4月から行われる研修もこのメンバーと頑張り、会社に貢献できるよう努力してまいりたいと思います。

 

素晴らしい感想を書いてくれた内定者の皆さん、素敵なコメントをありがとう。しっかりと卒業して、4月にまた会いましょう。今後の大活躍を心からお祈り申し上げます。

アトランティックプロジェクト フォロー

今日は、10月末に内定者研修としてアトランティックプロジェクトを実施してくださった顧客のアフターフォローに行ってきます。

 当企業さんでは、本プログラムを実施していただくのが、5回目となりました。こうした大切なプログラムを担当できますこと、大変光栄なことだと思っております。

 通常であれば、10月上旬に実施していたのですが、ことしは、3.11の影響もあり、10月下旬に押しての実施となりました。採用担当者の皆さんは、想定外のことが多数起こっている年であり、相当大変でいらっしゃったことだと思います。そんな多忙の中でも、この2日間の研修中、内定者に対して温かくしっかりと対応されていらっしゃったことが印象的でした。

 内定者たちも、さわやかな若者たちで、穏やかな風貌振る舞いの中で、熱い情熱を持っており、いざとなると負けん気でどんな課題でも乗り越えてしまうたくましさを持った若者たちでした。

 今日は、感想文のレポートもまとまっているとのこと、どんな反響だったのか、拝見するのが楽しみです。では、行ってまいります。

スキャナを新調しました

 スキャナを新調しました。

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 富士通のscansnap1500aです。昨日、地元のケーズ電機で購入し、開封して、少しだけ遊んでみましたが、スキャナーは、10年くらい前にキャノンの製品を買って、ずっとそのまま使っていたので、その進化ぶりに驚いてしまいました。

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何しろ、速い!しかも、何でも読み込むんですよ。A4はもちろんのこと、名刺、年賀状、レシートまでそのままスキャンできるんです。しかもただ読み込むだけではない。たとえば、レシートならば、読み込んだシートから、店名、商品名、日付、料金などを解析し、仕分けて、家計簿にすることもできる。これは、本当にびっくりです。そんなことができるのですから、もちろん文章も、文字などをデジタル変換して、あとで検索できるようにする、名刺も、デジタル変換して、顧客名簿にできるなど、結構優れものです。

 

 いっそのこと、弊社も、紙資料の全部をデジタル化しようかな、いやその前に、全然整理がついてない写真類をデータ化しよう、などと夢を膨らませてます。今後、どんな活躍をしてくれるのか、楽しみです。

プリンセストヨトミ

 「プリンセストヨトミ」を見ました。名優たちのシブさと映画全体から伝わる集中力にしびれましたね。不思議な深い感動を受けました。

 大坂夏の陣で徳川に滅ぼされた豊臣がかわいそうだという理由だけで、生き残った豊臣の子孫をひそかに守り続けるために作られた大阪国。その大阪国の国民となるためには父親から死の際に使命を託されて後世につなげていくということ。そうした形でひそかに使命を持ち、いざという時には何をも投げ出して豊臣を守るために立ち上がる大阪中の人たち。立ち上がるといっても、何か戦いをするということではなく、ただ集まり、みんなで問題解決を応援する。だからと言って、守られている豊臣の子孫は、自分がそうだとは夢にも思っていない。周囲は、そうだと知っていても、普通の子供として、愛し、しかり、地域の宝として育てる。大したことをするわけではないけれども、プリンセストヨトミを心から愛し、大切に育てるためだけに、ばかばかしいくらいに大真面目で一生懸命で誠実で正直に使命を勤めようとする大阪国のたくさんの人たち。そんな素朴な愛、大いなる愛に深く感動しました。

 映画を見ていて、もしかしたら、日本自体が、こうした守る国なのかもしれないなんて思いましたね。いにしえから伝わる大切なものを愛し、大したことができるわけではないけれども、子子孫孫へとその思いを伝え、そんな大切なものをまもるために、ばかばかしいくらいに大真面目で一生懸命で誠実で正直に使命を勤めようとする国、太古から伝わる数え切れないほどたくさんの神社仏閣、地域の権現様、それを愛し、お祭りし、静かに手を合わせる人たち、まさに日本自体がそんな国なのかもしれないなんて感じました。

 実は、万城目学さんの原作は読んでおり、原作として楽しませていただいていたのですが、これを映画化するという話を聞いたとき、正直、難しいのではないかと思っていました。話が荒唐無稽であり、また、盛り上がるような戦いのシーンもありません。映画としての華の部分が少ないストーリーなのですよ。もちろん、物語は、とっても面白くて感動しましたけど、それを映画で表現することは、至難の業だと思っていましたが、実際に見てみて、見事に作り上げられてるなと感心しました。日本映画も捨てたものではない。この映画のクオリティは、相当高いものがあると私は感じましたね。映画製作にかかわったすべてのスタッフの方々に、良い映画をありがとうと感謝したいと思います。

 お勧めですよ、プリンセストヨトミ!

組織風土診断の仕事を受注しました

 東京のクライアント企業さんから、組織風土診断の仕事を頂きました。組織風土診断は、それに費やすエネルギーと時間がとてつもなく、あまり積極的に営業展開している商品ではありませんが、教育研修を通して、深くかかわっていただけている企業や医院さんとは、より効果的に企業文化を高度化させていくための基盤として、こうした仕事を担当させていただいております。

 今回のクライアンさんは、社員総数が800人弱ですので、作業ボリュームの大きな大変な仕事です。しかし、それによって、会社の未来を変える力を持っている、夢と可能性も相当大きな仕事です。こんなに大切な仕事を託してくださるということは、弊社に大きな信頼と期待を寄せてくださっているということ。その信頼に応えるべく、しっかりと頑張って良い仕事をしたいと思います。

 スケジュールでは、年内にアンケート集計をして、来年早々に報告書を完成させ、報告会は、2012年3月中となっています。

 研修とは毛色が違う仕事ですが、もともと私は、経営コンサルタントとしてこの業界に参加したものでもあり、決して苦手な仕事ではありません。一生懸命に頑張りたいと思います!

依然低い内定率

    大卒予定者の就職内定率59.9% 過去2番目の低さ 

                           asahi.com 2011年11月18日

 
 来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日時点)は59.9%と、文部科学省と厚生労働省が18日発表した。過去最低だった前年同期(57.6%)を上回ったものの、過去2番目の低さ。前年度は、最終的な就職率も過去最低の91.0%だった。文科省は「わずかに光が差したが、依然厳しい状況」としている。

 全国の国公私立大62校の4770人を抽出し、就職希望者に占める内定者の割合を調べた。就職希望率は前年同期より3.3ポイント増の76.9%。全国の来春卒業予定者数(約55万人)にあてはめると、約42万3千人が就職を希望し、その4割にあたる約17万人が内定を得られていない計算だ。

 内定率は、全国の6地域すべてで上昇した。北海道・東北56.9%(1.3ポイント増)、関東64.9%(3.9ポイント増)、中部55.9%(4.0ポイント増)、近畿61.4%(0.9ポイント増)、中国・四国53.5%(0.5ポイント増)、九州52.6%(1.1ポイント増)となっている。国公立は67.4%(4.2ポイント増)、私立は57.4%(1.6ポイント増)だった。

 (以上、asahi.comより引用)

 

 

 10月時点での内定率が過去2番目の低さだったとのこと。内定率というものは、分母が4年生の総人数ではなく、就職を希望することを表明している4年生の数なので、進路が明確ではないけれども就職希望と学生課に言ってない学生も相当数いることを考えると、実際の内定率はもっともっと低いはずです。多分実態は、50%程度なんだろうと思います。

 おおよそ2人に1人は、現時点で内定を取れていないという現実。本当に厳しいですね。どんなに頑張ってもなかなか内定にこぎつけずに、おとされるショックと絶望の中、泣きたいくらいに不安で苦しい中でも、なんとか立ち向かっていこうとする学生たちの心境を思うと、胸が痛みます。

 これは、学生たちの問題と言うよりは、社会経済の問題でもあります。学生たちには、就活がうまくいかないからと言って、自分を責めるのではなく、こうした異常事態ともいえる経済社会環境の中で、自分はどう生きるべきなのかを、単に就職という範疇だけではなく、さまざまな視点から模索することが大切なんだろうと思います。

 先日まで、ブータン国王が来日されてましたが、当ご夫妻のご様子をみると、本当に幸せそうでいらっしゃる。ブータンは、伝統文化を重んじ、人間のつながりを大切にして、グローバルな競争社会からは一線を画して独自の文化を築き上げており、結果、国民総幸福量では、世界一となっています。

 単に競争に勝ち抜くという生き方ではなく、もっともっと人間らしい本質的な生き方があるのだという可能性を示唆してくださっているのだろうと思います。

 学生たちも、こんな時代だからこそ、自分で情報を集め、真実を学び、自分らしい骨太の生き方、時流に流されるのではなく、筋の通った生き方を探求してみる必要があるのかもしれませんね。

 苦しむ学生たちが、本当に良い方向性、可能性を発見できますように、そして本当に良い人生を歩むために良きことが起こりますように祈りたいと思います。

ノキアの新商品戦略

ノキアの新商品コンセプトがすごい!映像がありますので、ご紹介します。

 

 

 上の映像の製品は、すでに実現しているようですが、下の製品は、今は企画段階なのでしょう。それにしても、すごいことを考えるものです。センスと言いクリエイティビティと言い、感服しますね。このような作品が実際に売り出されたら、私は買いたい!でも、携帯ストラップホールをつけてもらわないと、私の場合、すぐに落としてしまうのです。そんな野暮なニーズは聞いてもらえないんだろうな。

内定を得られていない4年生へ

 先日のキャリアアドバイザーの日に、ある学生が内定報告に来てくれました。その生徒は、相談に初めて来たときには、一目で疲れきっている様子が分かり、自信が折れていて、伏し目がちの落ち込んだ雰囲気を漂わせていたものです。

 確かに、就活は、大変ですよ。一生のうちで一度か二度あるかどうかの強烈な試練なのではないでしょうか。今までの受験のように、自分の頭脳だけではなく、自分の生き様や人間力そのものが評価の目にさらされて、しかも、1社や2社だけではなく、数十社、百数十社と言う多くの企業から拒否されてしまうというショッキングな事態に直面してしまうのですから。

 当初は、就活を甘く見ていた学生たちも、全く歯が立たない厳しい現状に直面して、真剣に生き方、生まれてきた意味について深く考えざるを得なくなる。今、内定が決まってない学生は、そんな逆境のさなかにいるのだろうと思います。

 しかし、就活は戦いの場。呑気に物見遊山にでも出かける心境で、大した準備もせずに戦いの場に出かけてしまった自分が問題だったのですから、ここは、気を取り直して、新しい情報を仕入れ、しっかりと勝利の方法を学んで、準備を再構築し、リベンジマッチに挑まなければなりません。

 就活は、プレゼンテーション力が、一番重要なポイントです。要するに、面接における質問に対する答え方が最も合否を決める決定的な要因になるのです。ですから、プレゼンテーションの出来が未熟で説得力がなければ、どんなに多くを回ってもうまくはいきません。就活では、下手な鉄砲は、数を打っても当たらないのですから。

 勝利につながるプレゼンには、秘訣があります。まずは、あらゆる質問を、①自己PR と ②志望動機 としてとらえること。採用担当者が聞きたいことは、実は、その2つしかありません。その2つについてさまざまな切り口から聞いてくるのです。なぜ、そんなに多くの切り口から聞くのかと言うと、学生のその2つが、本物かどうか?筋が通っているかどうか?信頼に値するかどうか?を確かめるために聞いてくるのです。だから、「あなたの自己PRは?」「あなたの長所と短所は?」「人からどんな人だって言われる?」「あなたの性格は?」の質問に対して、全然違う答えを出してはいけない。すべて自己PRポイントとして決定した要素を貫いて応えていかなければならないのです。また、「最近興味を持ったことは?」「理想的な企業人とはどんな人?」「良い○○(公務員など)のあり方は?」などの質問に対して、的外れな一般論を言ってもいけません。それらの質問で問われているのは、あなたの志望動機なのです。だから、あなたにとっての志望動機として、あなたにとっての入社後の夢を語っていかなければならないのです。

 秘訣の2つ目は、ヴィジョナリーであるということ。ヴィジョンの無い学生は、ぶら下がり志向であり、本当は就職などしたくないのだけれども、そうしないと怖いから焦ってしていると見なされてしまいます。就職は、自分の幸せのためにするものであり、怖いからするものではありません。その際、自分の幸せって何?の答えに相当するものがヴィジョンです。その会社に入社して、本当に幸せになれたとしたら、どんな存在となっているのか?どんな教育を受けて、どんな能力を育み、志望企業のどんな特徴(商品力、営業力、結束力など)を活かして、どんな場でどんな人を相手にどんな大活躍をしているのか?などについて、企業研究を徹底的に行い、自分の将来像をイメージして書き出し、具体化してみましょう。そのように真剣に考えた自分の夢が、まさに志望動機となるのです。

 冒頭に紹介した学生は、相談に来た時に、そのような内容を話し、具体的な資料を渡して、参考にしてもらうよう伝えたのですが、その後、学生は、それらの課題に真剣に取り組んでくれたそうです。その結果、戦う姿勢を取り戻し、準備を再構築して自信を取り戻し、リベンジマッチに参入してほんの2週間程度で、志望企業から内定を得られました。

 今、苦しんでいる大学4年の就活生たちに言いたいですね。決してあきらめてはいけない。苦しい時にこそ、泣こうがわめこうが、前を向いて一歩踏み出していくことに意義があること、もう駄目だと思ったときにこそ一歩踏み出した時にようやく勝利の女神がやってくるのだということ。どんな人にも勝機はあるのですよ。勝利する力がないのではなく、勝機を得られるほどの準備が整っていないというだけなのです。しっかりと戦う体制を整えれば、勝てるのです。新たな情報を仕入れて、しっかりと腰を据えて勝利の方法を学び、見通しを立てて、リベンジマッチに挑みましょう。