「火星からの隕石 微生物の痕跡」 2009年11月28日朝日新聞朝刊
【ワシントン=勝田敏彦】英紙タイムズ電子版など英メディアは26日、米航空宇宙局(NASA)の研究チームが、火星から地球に飛んできた隕石(いんせき)に微生物が存在した痕跡を見つけた、と報じた。同じチームはかつて「勇み足」とされる発表もしているが、「今回は信頼性の高い証拠だ」としているという。
チームは、南極で見つかったソフトボールほどの大きさの隕石に含まれる磁鉄鉱の結晶を電子顕微鏡で調べ、結晶構造の約25%は細菌が作り出す化学物質と見なせる構造を見つけたといい、「やはり微生物による構造という考えに戻ることになる」という結論に達したという。
チームがこの隕石から見つけて1996年に発表した「生命の証拠」は現在は疑問視されているが、タイムズの報道では、NASAが新発見を30日に正式発表するという。そこで示される証拠の信頼性が焦点になりそうだ。
これが本当だったら、地球外に生命が存在することを公式に証明する初めての発表となるのではないでしょうか。今まで、地球以外には命は存在しないといわれてきたので、ある意味で、コペルニクス的な発表となると思います。
最近、NASAが、月に水があること、しかも結構大量に存在することを公式に発表しましたが、しだいしだいに、今までは否定されてきた宇宙に関することが、肯定される公式発表がなされるようになってきましたね。真実が明らかになってくること、思い込みが修正されていくことは、とても素晴らしいことだと思います。
個人的には、夜空を見上げた時に空一面に光る星星の中で、こんなに無限とも思える大宇宙の中で、生命が存在しないだとか文明が存在しないと思うことのほうが無理があると思いますね。
かつては、地球が丸かったと主張した人たちが、地球は平らだと信じ込んでしまった(信じ込ませたかった)人たちから迫害され、殺されたことがありました。科学は進歩し、技術は驚くほど進化した我々は、この世の多くをわかったようなつもりでいますが、実は、わからないことだらけであり、逆にわかったと思っていることでも、単なる思い込み、信じ込みである可能性もかなり大きいのです。かつて地球は平らだったと思いこんだ人達の愚を再現してはいけません。心を柔らかにして、未知な宇宙のいろんな可能性を考えてみることも素敵なことだと思います。