カテゴリー別アーカイブ: 02.経営日誌

あけましておめでとうございます。(2022)

あけましておめでとうございます。

 

 

写真は、当社より車で20分程度の立石公園という場所から富士山をとったものです。

私の妻がiphonで撮った作品です。私が撮影したものも含めて何枚か撮ったのですが、一番富士山がきれいに撮れたので、借用しました。

立石海岸の美しさもさることながら、遠くの幻影のように映りこんでいる富士山もとてもとても美しい。やはり、日本の正月は、富士山ですよね!!

 

もう一枚、ご披露したいと思います。

近くのスーパーの屋上で撮った写真です。

私には、竜神さまのように見えます。ちょうど目のところに太陽が隠れているので、目が光って見えるのです。

とてもかっこよく映ってますよね。怪獣映画のファンとしては、正月早々、大変なプレゼントです。竜神さま、ご縁を頂けてありがとうございました。

今年は、2022年。2022年と言えば、私が子供のころには、超未来の時代でしたね。車は空を飛び、宇宙船で太陽系を超え、宇宙には植民地ができていて超未来科学技術の中で何不自由なく楽しく暮らしている世界だったり、一方で、戦争の末に地球が滅亡して猿が社会を作っていたり、病原菌によって人類が滅亡してしまい、残っている人類は、そのほとんどがゾンビになってしまって夜な夜な徘徊している恐ろしく悲惨な世界になっていたりしました。

いずれにしても、子供のころに描いた2022年の地球の姿は、いまのようなものではなかったように感じます。超未来のSFの世界というわけでもないし、人類が滅亡して廃墟になって生き残っているのはゾンビだけという世界でもありません。

スマホやPCなどの日常生活を彩る技術の進化は目覚ましいものの、生活の基本は、それほど昔と違いを感じるものではなく、そう大きな変化のない日常を生きているようにも思えます。

ただし、だからと言って平凡で変わり映えのない平和な世界というわけでもないようです。変なはやり病が広がり、妙な空気が広がり、戦争の火種はあちらこちらに起こり、自然災害の警告も毎日のようにテレビで報道されています。先行きは決して安泰ではないように感じます。

しかし、だからと言って、怖気づいて引きこもるだけの生き方をする必要もないのではないでしょうか。私たちには、そうした困難を乗り越える力と可能性がある。

今年を生きるキーワードは、勇気、なんだろうと思います。

私は、決して勇敢な勇者ではないと自覚しています。子供のころから臆病で、幽霊がとても怖かったのです。私の妻だって、似た者同士で、ちょっとした事柄におびえてばかりです。

ただ、だからと言って、勇気を持てないわけではないだろうと思いってます。恐怖の奴隷となってただ従順に生きるなんてまっぴらごめんです。

蛮勇ではなくちょっとした勇気が私たちの未来を開いてきてくれたように思えます。

・失敗の恐怖で引きこもるよりも挑戦を選ぶ勇気

・俺は悪くないと攻撃するのではなく、ごめんなさいという勇気、

・脅迫や圧力に盲目に従うのではなく、自分で考える勇気、

・嫌いだと攻撃するよりも、愛していると言って和解する勇気、

そうした勇気が当社をいままでつなげてきてくれたのだと思います。

今年も、人としての美徳、勇気と愛を大切に、良い仕事に邁進していきたいと思っております。

スーパーの屋上の竜神さまのような雲からもそうした勇気のメッセージを頂いたように感じました。

良い仕事をたくさん受注して、多くの人たちに愛と勇気と信頼の回復のお手伝いをしたいと願っております。

おかげさまで昨年度は、創業以来最高の業績を達成することができました。

ことしも、すこしずつすこしずつ、私どもは、より成長していきます。

もっともっと輝いて、人と社会の平和に貢献していきます。

 

これも、ご縁あるみなさまあってのこと、心から感謝申し上げます。

今年も、ともに、良き仕事をして、日本、そして地球、時代の進化に貢献していきましょう!

ことしも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

今日で仕事納め(2021)

早いもので、もう年末ですね。
私どもも、今日で仕事納めとさせていただきます。
今年は、経営環境は、決して甘いものではありませんでしたが、一生けん命にがんばって、なんとか乗り越えることができました。結果として、さまざまな挑戦、結果を残すことができました。

・アトランティックプロジェクトのオンラインバージョンを完成させて、実施し、大成功を収めることができました。
・多くの仲間たちにご協力いただいて、いくつかの大きく複雑で難しい研修プロジェクトを成功させることができました。
・オンライン研修を発展させて、多くの場で実施する機会を頂き、多くの方々にプログラムを楽しみ、喜んでいただくことができました。
・自尊心の心理学シリーズの3冊(自尊心の重要性、自尊心が全てを変える、To be a Hero)のペーパバッグ版を出版出来ました。
・たくさんの創意工夫、ITツールの改良で、当社全体のバージョンアップができました。
・おかげさまで、創業以来の高い業績を達成することができました。

これも、かかわる多くのお客様、仲間たち、受講者の皆さん、そして家族のおかげです。本当にありがとうございました。
このような激変の時代に、こうしてゆっくりとした時間の中で、思いのほか大きな幸せを感じることができるのは、大変な幸運だと思っております。
当社は、だんだんとゆっくりともっともっと良くなっていきます。
次年度以降も、もっともっと大きな幸運がやってくるように、日々の仕事を丁寧に、多くの方々に元気と勇気と信頼の回復を提供できるような研修、場を提供していきたいと思っております。

ご縁を頂きました皆様、本年は、いろいろとお世話になり、誠にありがとうございました。
どうぞお体大切に、良いお年をお迎えください。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

勇気ある医師の告発

コロナ感染症とワクチンに関する医師の告発動画をご紹介します。

こうした告発をした医師たちは、とてつもない嫌がらせ、圧力を受けると言われています。先般ご紹介した北海道の医師たちも、解雇圧力にさらされているそうです。

この動画のシモン・ゴールド先生は、実際に、長年勤めた病院を解雇されたそうです。また、シモン先生の友人の医師は、医師免許を取り上げられたとこのと。

ですから、うした発言をするということは、とてもリスクがあることで、勇気が必要なのだろうと思います。

とても大きなリスクを冒してまでこうした発言をする理由は、ひとえに医師としての使命感、信念なのだろうと思います。まさに命がけで正義を全うする光の戦士です。

一人の誠実な医師の発言をぜひ共有したいと思い、本ブログでもご紹介します。

事実を事実と認識できる自由な考え方ができる人ならば、今進められている3回目の接種が妥当かどうかが分かるはずです。

理由はわかりませんが、ワクチンを接種させたいという異常なほどの強い圧力が存在していると思います。特に、若者たちに対するプレッシャーは相当です。「自分のためでなく、他人のために接種するのが正義」という偽善を真に受けないでほしいと願っています。ワクチン接種が行き届いているイスラエルのデータでは、ワクチンを接種しても感染するし、他者に感染させる可能性は、未接種者と同じです。

この文章をここまで読んでいる人は、今の情勢が何かおかしいと気づいているはずです。自分の気づきを大切にしてください。おかしいと感じるならば、決して、圧力や脅迫に服従するべきではありません。少なくとも、自分の内面で感じた違和感を検証してみてほしい。できれば、いまこそ、勇気を振り絞って、自分が本当だと思う決定をしてほしいと心から願っています。

ちなみに、私は、今まで一度もコロナワクチン接種をしていませんし、今後も受けるつもりはありません。

万が一、そのような方針でいることによって、不具合が起こると警告されてもその方針は変えるつもりはありません。

これは、知性がないからそうしているわけではありません。さまざまな事実、データから判断していることであり、私にとっては科学的なことだと思っています

他者への思いやりがないからそうしているわけでもありません。私は、自分自身が健康であることが他者への思いやりの基盤だと思っています。ですから、食べる物や飲み物、見るもの聞くものには気を配っています。ましてや体に直接入る注射は、なおのこと注意深く判断しています。

コロナワクチンは、効果よりもリスクの方が圧倒的に大きいと私は認識しており、打ちたくもないのに健康目的ではない他の社会的都合のために打つことは、自分を愛する人への裏切り、とりわけ、自分自身への裏切りだと思っています。

目を開いて起こっている現実をしっかりと見れば、脅されて委縮した心ではなく、自立した自由な心で現実を見ればわかるはずです。

願わくば、愛する人たちには、これ以上のワクチン接種をしてほしくありません。

どうぞ、この世に生まれてきた自分の肉体という奇跡を大切にしてほしいと願っています。

ご賢察をお祈り申し上げます。

北海道の勇気ある医師たちの提言

コロナワクチンに関する北海道の医師たちの提言です。

新型コロナウイルス対策の抜本的変更とコロナワクチン接種の即時中止を求めます!

こうしたデータを読むと、テレビなどで広く一般的に報道されていることをうのみにする危険性がよくわかります。

医学界でもワクチン擁護、反ワクチンに対する嫌悪が相当強く進んでいると聞いています。

そのような中で、実名を挙げての告発、提言は、相当な勇気が必要だったのだと思います。

告発した諸先生方は、何のメリットもないはずです。医学界からは異端のレッテルを張られ、社会全般からは反逆者、自分勝手のそしりを受け、悪くすると、業務上のもろもろの嫌がらせが起こり、収入も減るかもしれません。

そのような中で、こうした主張をされるのは、相当な覚悟と勇気が必要だったと思います。

勇気ある医師たちの活躍に、エールをお送りしたいと思います!

ワクチンパスポートへの意見書

 厚生労働省が、ワクチンパスポートに関する意見を求めています。
 その締め切りが。本日11月30日23:59となっています。

 反対であれ、賛成であれ、こうした時代を変えるような大きな施策にたいしては、意見を表明することが大切ではないでしょうか。

予防接種法施行規則の一部改正案に係る意見募集について(パブリックコメント)

 なお、ページ途中にある2つのpdf文章 ①意見募集要領 ②概要 をクリックしてダウンロードしなければ、次には進めないので、投稿の際にはご注意ください。

 私も、ワクチンパスポートの流れを憂慮する一市民として、さきほど自分の意見を提出させていただきました。時代が大きく変わろうとしているときに、日和見的ではなく、一人の市民として、自分の意見を表明していくことは、とても大切なこと思っています。ですので、当ブログにおいても、提出した私自身の意見書を公開したいと思います。

・・・・・・・・・・以下提出した意見書・・・・・・・・・

ワクチンパスポートに反対します。

ワクチンパスポートを制度として導入しようとする理由はなんでしょうか?

もし未接種者が感染を広げるという根拠であれば、すでに、イスラエルやイギリスのデータを見れば、破綻しています。ワクチン接種が感染予防にならないだけではなく、重症化の予防も保証しないこと、さらには、自然免疫力の低下をもたらすことによって、他の病を発病しやすくさせることが明白となっています。

公開されている正しいデータを観ずに思い込みだけで未接種者を悪とするとしたら、それは科学とは言えずに、狂信、捏造、でっちあげと言わざるを得ません。

このことは、とても本件に詳しい厚労省の方ならばわかるはず。

また、ワクチンは、安全であり、メリットの方が大きいので打つべきだという理由であるならば、余計なお世話で、まさにパワハラです。打ちたくない人たちの気持ちをないがしろにし、人権を無視するおせっかいだと思います。

多くの誠実な医者、医療関係者、製薬会社の勇気ある告発者の言っている通り(あなたなら目を通しているでしょう?もし知らないとしたら、探して見てください。その努力をしないとしたら、それは消極的なサボタージュであり無責任のそしりは免れません)、コロナワクチンには、他のワクチンとは比較にできないほどの有害事象が起こる可能性があります、というか、起こっています。

ワクチンは、病気を予防するものであり、決して人を害するものであるべきではありません。しかし、このコロナワクチンは、今までの事例からも証明されている通り、予防できない上に、有害事象を引き起こす、さらに死亡事例も多数発生しています。このような不完全で有害なワクチンを、強制することは、殺人教唆であり、犯罪だと思います。

ワクチンパスポートを万が一実施したとしたら、歴史が、それを為した者たちの全体主義、ファシズムを永遠に攻め立てることでしょう。

コロナワクチンの強制がどれだけ悲惨な社会混乱を招くのかは、オーストラリアやドイツ、オーストリアの事例を学べば分かるはずです。いずれの国も、決して市民は、ワクチン強制に従っていないし、その暴力に屈していません。多くの勇気ある市民たちが立ち上がり、数万単位の膨大な人数の反対デモが頻発しています。コロナワクチンの強制は、決して成功はしていません。日本においても全くその通りになるでしょう。

真実に勝るウソはありません。どのような詭弁を弄しても真実には勝てません。本当のことはいずれ必ず暴露されるものです。

あなたも、どのような詭弁を弄しても、自分の本質をごまかすことはできません。うそを本当のことだと主張すればするほど、あなたの最も本質的な魂からくる良心がうずくはずです。

自尊心と勇気をもって、本当のことに基づいて方針を決定すべきです。

アウシュビッツの所長であったルドルフ・ヘスは、決して悪人ではありませんでした。上司の命令に忠実な家族思いの一般人だったのです。

ただ、彼には、上司のあまりにもおかしく狂気の命令に対して、意見をし、反対する勇気がなかっただけなのです。恐怖による脅迫にあがらう勇気がなかっただけなのです。

いま、その勇気があなたにも試されているのだと思います。あなたに勇気が無ければ、あなたもヘス同様に、自らには自己嫌悪と自責の未来が、他者からは、軽蔑と憎悪の目が永遠に向けられることでしょう。

あなたは、この意見が陰謀論者のたわごとと簡単にかたずけられない何かがあるはずです。

どうか、賢明になってください。どうか、自尊心を忘れないでください。どうか、勇気をもって、狂気の制度を強引に推し進めようとする流れを止めてください。

あなたには、まだ、狂気への流れをくい止めることができる力がある。

あなたは、国民の代表たちであり、日本を代表する賢人たちです。

恐怖に首をたれて恐怖の代理人になるべきではありません。

勇気をもって、自分の使命を貫いていただきたい。

もし、一歩でも勇気ある方向に踏み出したならば、私のように勇気ある一市民として生きようと決意している多くの人たちが応援すると思います。

その数とパワーは、きっと想像以上の大きさだと思います。

あなたの賢明な判断と勇気ある行動を心から応援しています。

ペーパーバックの出版

 以前から、アマゾンキンドルの電子書籍として自尊心の心理学シリーズ3冊、「自尊心の重要性」、「自尊心が全てを変える」、「To be a Hero」を出版しておりましたが、この度、それらのペーパーバック版を出版することになりました。

 電子書籍でもこうした本を出版出来てありがたいと思っていたのですが、紙ベースの本として出版できるのは、とても光栄でうれしいことだと思っています。

   

 アマゾンさんのシステムを利用させていただき、今回のペーパーバック出版ができるようになりました。

 それにしても、Amazon Kindle による電子書籍のペーパーバック化のシステムは、画期的だと思います。今までにはなかった全く新しい仕組みではないでしょうか。

 通常、紙ベースの書籍を出版する場合は、印刷会社さんに依頼して、まとまった数の本を作っていただき、それを在庫しなければなりません。つまり、初期投資が必要であることと、在庫場所を確保して管理する必要があるのです。

 しかし、本システムは、それが必要ありません。注文があった都度、アマゾンさんの方で印刷製本をして、発送してもらえます。私の方では、初期投資の必要は一切ありませんし、在庫を持つ必要もありません。

 Amazon Kindle出版のサイトの指示に従って、書籍の内容をpdfでアップすること、そして、指定の表紙を作成してこちらもpdfでアップすれば、それだけで出版ができるのです。

 アマゾンからのみの販売となりますが、発注から出荷までの時間が、最短で1日です!つまり、たった1~2日で印刷、製本、出荷ができるのです。しかも1冊単位で!

 本の仕上がりのクオリティも決して悪くはありません。ペーパーバックですので、表紙がないなどの特徴はありますが、十分満足できる、いわゆる立派な商品です。

 こうしたシステムが定着し始めると、出版、書店業界も大きく変わるかもしれません。

 私どものような小さな出版社にとっては、従来の書籍の流通の仕組みは、いろいろな制約が多くて思うように活動できませんでした。

 今回の、アマゾンさんのシステムは、劇的にそうした制約や負担を取り除いてくれます。私どもと同じような小規模の出版社や個人の作家さんにとっても福音となる可能性がありますよね。

 せっかく書籍版として出版することができたので、ねがわくば、たくさんの人たちが手に取ってくださって、愛読書にしてもらえますように!!

オンライン研修が続きます

おかげさまで、10月に入ってから、研修ラッシュとなっております。

コロナ禍も、徐々におさまりつつあり、集合研修も増えてきましたが、実は、圧倒的にオンライン研修が多いのです。

オンライン研修は、交通費と宿泊費、研修会場費が削減できます。

実は、研修を実施する際には、これらの費用がばかになりません。多分、研修そのものにかかる経費、講師料であるとか教材費よりも数倍かかるのではないでしょうか。

オンラインの場合は、それが全くかからなくなるので、極めて経済的です。もしも、集合研修と遜色がないくらいに効果があるのならば、オンライン研修の方が圧倒的に効率的と言えましょう。

この研修効果に関しまして、当社は、オンラインでも体験学習を展開していますが、今のところ、リアル集合研修とオンライン研修を比較して、効果に全く遜色はありません。

むしろ、オンラインの場合には、さまざまなITツールを駆使して、チームワークができること。オンラインによるチームワークが難しいからこそできたときの達成感が大きいこと。オンラインという制約があるからこそ、逆に集中度が増すこと。などなど、オンライン体験学習には、リアル研修では味わうことができない特典、おもしろさ、高い効果があると言えましょう。

おかげさまで、リピートオファーが多くなっており、他の階層に実施したいというご要望が多くなってきております。

とてもありがたく、光栄なことだと感じております。

今月は、これまでも、これからも多くのオンライン研修のお仕事の機会を頂いております。

せっかくのチャンスですので、受けて良かったと思えるような価値ある充実した場にしたいと思っています。

新刊“To be a Hero”の内容紹介 ⑮ヒーローズジャーニーの教え

3.ヒーローズジャーニーの教え

 ヒーローズジャーニーは、含蓄に富んでおり、多くの学びの種がそこに隠されています。きっと深く探求すればするほど、意義深い気づきをえることができることでしょう。ここでは、その中のほんの一部にしかすぎませんが、本書なりにまとめてみたいと思います。

 

①全てのステージが必要である

 前章で、英雄の成長プロセスが、「自然児→傷ついた子供→放浪者→求道者→戦士→達人→魔法使い→変革者→勇者→覇王→仙人→賢者」の12のステージを経ていくことを解説しましたが、英雄として成長するためには、そのすべてのステップを充分に体験し、そこでの課題や学びを体得する必要があります。通常、私たちが、英雄と感じるのは、戦士以降ではないでしょうか。英雄とは光り輝く完成された存在であるというイメージがあるので、欠点の多い自然児から求道者までのプロセスは、英雄とは感じづらいのではないでしょうか。ですが、ヒーローズジャーニーの考え方では、どのステージも英雄が経験し学ぶ必要があるプロセスであり、ないがしろにできるものはありません。かっこ悪いからと言って、そのステージをいい加減に過ごしてしまうと、後々勇者や達人、魔法使いになった時に、残してしまった宿題に悩まされることになってしまいます。ですから、自分勝手で欠点が多いあり方を生きることは、成長へのプロセスとして、必要なことなのです。それを恥じたり責めたりするべきではないのです。なぜならば、そうした下積みともいえる学びがあるからこそ英雄になれるのですから。
今、自分の立ち位置が放浪者で、困難や真実に向き合えずに逃げてばかりいたとしても、決してそのような自分を恥じたり罪悪感を感じたりすべきではありません。英雄には、うそをついて誤魔化す体験、失敗してみじめな思いをする体験、自分勝手で孤立してしまう体験は、成長へのプロセスとして必要不可欠なものなのです。だから、自分の中にある愚かさ、弱点、醜さを、人類全般が通る道であるとして許し、受け入れることが大切です。自分にもそうであるように、他人にも寛容さを持つことが大切です。人類全般が通る道だとしたら、自分が体験した罪や恥は、自分だけのものではなく、あらゆる人が体験するものだからです。罪を憎んで人を憎まないことが大切なのだと言えましょう。自他の醜さや欠点を拒否すればするほど、それはますます強く存在を主張し、どこまでも追いかけてきます。英雄は、その存在を許し、それと面と向き合い、ありのままを知って反省し、成長に向かうのです。ただし、ずっと愚かなままでいいというわけではありません。英雄にはもっと偉大な存在になる可能性がまどろんでおり、その段階にとどまり続けようとすることは不自然なことです。充分にそのステージを楽しんで、ステージの課題を乗り越えることができたならば、次のより成長した自分へと変容を遂げていくのです。

 

②勇気こそが成長を促す

 ヒーローズジャーニーを読み解くと、英雄が成長するために必要なことは、単なる頭のよさやテクニックではないことが分かります。そうした小賢しさは、英雄が直面する死の恐怖には通用しないのです。成長と正義には危険がつきものです。 英雄が故郷を後にして成長の旅に出ようとすると、裏切者扱いしてくい止めようとするものが現れます。英雄が正義をなそうとしたら、闇の圧倒される権力が攻撃をしてきます。そうした非難や攻撃の恐怖を乗り越えるために必要なものは、小賢しさやテクニックではなく、勇気です。勇者が成長し、正義をなそうとするときに邪魔をするのは、勇者自身の恐怖であり、その恐怖を乗り越えるために必要なものこそが勇気なのです。決して大それた蛮勇が必要なのではありません。欠点も含めて正直に自分を語る勇気、相手を攻撃するのではなく愛していると言いう勇気、そして真実の自分を裏切らない勇気です。
 さて、それでは、どうすれば勇気を持てるのでしょうか?実は、勇気は獲得するものではありません。もともと人の美徳として存在し、まどろんでいるものです。太陽が存在しないわけではありません。雲が厚くたちこめているので光が見えないだけなのです。ですから、勇気を取り戻すために必要なことは、厚くたちこめた雲を吹き払うことです。雲とは、自分を信じられない心、自己嫌悪、葛藤、自己憐憫、罪悪感、恥の思い、恐怖、不安、などです。それらの暗く重苦しい思いを受け入れ、許し、手放していけば、自信と愛と勇気は自然に回復してくることでしょう。

 

③勇者の人生にドラゴンはつきもの

 世界中のどのような神話を探しても、ドラゴンが存在しない英雄譚は存在しません。英雄にとって、ドラゴンに象徴される痛みや苦しみ、耐え難い困難はつきものなのです。人も同じであり、この世で生きる限りは、痛みや苦しみ、困難を避けることはできません。うまく逃げ切る方法は存在しないし、たとえ逃げ切れたとしても、成長をすることができないので、勇者にはなれません。ヒーローズジャーニーの視点からすると、困難は避けるものではなく、直面して立ち向かい、乗り越えるものなのだと言えましょう。人は、困難にであい、もがき苦しみ、対処法を考え抜いて、自分を鍛えて成長し、壁を乗り越えることで成長していきます。人の成長には痛みがつきものなのです。
 痛みを嫌い、困難を拒絶し続けると、自分の中で、弱いダメ人間としての自分、被害者としての自分の自己イメージが育まれます。弱いダメ人間としての自己イメージは、言い訳し、正当化し、うそをつきます。被害者としての自己イメージは、周囲を敵とみなし、防衛し、反撃します。欠点を持ちながらもそれを変えようとはせずに相手を責めて相手を変えようとします。それは、もはや勇者ではなく暴君です。
 勇者は、どのような困難であっても、起こるべくして起こったことであり、自己成長のチャンスでもあると認識して、前向きにとらえ対処します。その過程で「何とかなる、大丈夫だ」という自己イメージ、確信が育まれて、困難を通して、反省し、学び、成長を遂げます。暴君として生きることは得策ではありません。自己防衛で疲労困憊するし、努力の割には一向に事態は好転しないし、友は去って孤独になります。一方で、勇者は、自分の弱さや欠点をおおらかに受け入れて正直に語り、仲間とともに笑い飛ばします。素直に反省して、対処方法を学び、今後は、同様な困難があっても容易に乗り越えられるようになります。あなたは、一度の人生をどちらの生き方で過ごしたいですか?

 

④新しい挑戦こそが自分の中の未知なる偉大さを引き出す

 人は、ややもすると日常に埋没しがちです。そこは文句や不満はあれども、安心できる領域であり、ストレスなく快適に過ごすことができる小部屋です。狭く限定された領域を出て、英雄としての成長に踏み出すために、いろいろな形で誘いを受けますが、快適な小部屋に固執する場合は、全ての働きかけを拒絶し、自分の部屋に引きこもります。しかし、そうした態度を続ける事は、決して自然なことではありません。人には、もっともっと大きく偉大なる可能性がまどろんでいて、その可能性を実現させることこそが、人の究極の使命だからです。
 狭く限定された快適ゾーンを抜け出すには勇気が必要です。なぜならば、小部屋の外には、思いもよらない危険があるからです。しかし、日常に埋没していた時には見えなかった自分の新たな可能性が顔をのぞかせるときは、思いもよらない危険に直面した時です。どうすればよいのか分からずにもがき苦しむときこそが、自分の新しい側面を引き出すチャンス、英雄としての成長へのチャンスなのです。
 だからと言って、やみくもに大それた危険に立ち向かうべきではありません。準備が整ってない課題に挑戦することは、無謀であって自然ではありません。それは、パニックゾーンと呼ばれる危険な領域であり、決して満足のできる成功には至りません。むしろ、必要の無い傷を受けて、長く苦しむことでしょう。
 挑戦は、程よいリスクに挑戦することが大切です。しっかりと目を開いて自分の人生を注意深く見つめたならば、聞こえてくる誘いの声、提示されてくる課題は、みな、こうした程よいリスクへの挑戦であるものです。人生に訪れるさまざまなイベントこそが、こうした今の自分にとってちょうどよい程度の挑戦への誘いでもあります。だからこそ、人生のもろもろの出来事を嫌ったり拒否したりせずに、誠実に向き合い、困難から逃げずに学び、準備を整えて乗り越えていこうとすることが大切なのだと言えましょう。

新刊“To be a Hero”の内容紹介】
①おわりに
②ヒーローズジャーニー
③ヒーローズジャーニーをもとにした人の成長プロセス
④ステージ1 自然児
⑤ステージ2 傷ついた子供
⑥ステージ3 放浪者
⑦ステージ4 求道者
⑧ステージ5 戦士
⑨ステージ6 達人
⑩ステージ7 魔法使い
⑪ステージ8 変革者
⑫ステージ9 勇者
⑫ステージ10 覇王
⑬ステージ11 仙人
⑭ステージ12 賢者
⑮ヒーローズジャーニーの教え

 

新刊“To be a Hero”の内容紹介 ⑮ステージ12 賢者

ステージ12 賢者

 仙人は、古き自分を脱ぎ捨てて大きな輝かしい自分へと生まれ変わります。その悟りの技術は、秘伝であり、成就することは容易ではありません。しかし、悟りを得た人は、その悟りを伝える義務があります。伝授し、成長を促すことは容易ではないので、迷いますが、覚悟を決めて故郷に帰り、真実を伝え始めます。
 かくして、仙人は、賢者へと変容を遂げることになります。
 賢者は、真の自己との強いつながりをいつも維持しており、真の自己としての精妙で力強い至福感を日常で体験しています。ですから、自分が幸福になるために必要なものは少なく、他に要求することは、ほとんどありません。賢者は、隠し事をする必要がないので開放的でフレンドリーです。賢者は、防衛する必要がなく、とげとげしい態度は微塵もありません。いつもゆったりと平和的で、穏やかにふるまいます。賢者の日常の暮らしの中に、その叡智と光が差し込み、周囲の人たちの間に混乱があったとしても、自然に解きほぐされて、平和になり、充実した楽しい雰囲気に満たされるようになります。賢者は、そこにいるだけで、その周囲の人たちを幸福にするのです。
 賢者は、周囲の人たちに、人としての礼儀を求めますが、決して権威者としてはふるまいません。思いがけないほど気さくであり、フレンドリーです。賢者は、人の人としての痛みを知っており、人が間違いを犯す存在であることも知っているので、愚かな人たちを裁きません。そのありのままを受け入れて、愛します。時に叱ることはありますが、それは、憎しみではなく大きな愛の鉄槌であり、相手のかたくななハートをノックし、深い感動を与え、相手が主体的に成長しようとする意欲を搔き立てるきっかけとなるのです。
 賢者は、良き指導者です。自分自身は、充分に満たされており多くを望まない代わりに、弟子たちの成長を願うのです。弟子を深くよく理解し、課題を見極めます。弟子の課題に応じて工夫された指導を行い、最も効果的に育成していきます。指導は、言葉だけではありません。言葉ではとらえられないより精妙なエネルギーを体験を通して体得していくように促します。弟子たちが、安全に学べるように、物理的な環境はもちろん、心理的、魂的な環境も整えます。邪を清め、聖なる力で満たすのです。それは、あまりにもさりげないものなので、弟子たちは気づくことも感謝することもできませんが、そうした庇護は確かに存在します。賢者のそうした気高い愛のもとで、弟子たちは育っていくのです。
 賢者は、良きアドバイザーでもあります。高い問題解決能力と人間関係能力を持っているので、周囲の人たちの抱えている問題を、高い視点、多様な角度から観察し、最適な方法を練って、解決に導くことができます。ですので、周囲の人たちは、賢者に、事あるごとにアドバイスを求めるようになります。賢者は、地域社会の良き相談役として、地域社会の平和と幸せに大きな貢献をするのです。
 賢者は、良き薬師でもあります。健康の仕組みに習熟しており、病気の意味と原因、その対処法を深いレベルで理解しているので、診断は正確であり、最も効果的な処方をして、周囲の人たちの病気を治します。そもそも、賢者は、病気が起こらないような雰囲気、自然なありかたを周囲にもたらします。賢者の内面の至福と平和のエネルギーが周囲に放射されて、周囲は、自然な形で邪が祓われ、寄り付かなくなります。周囲の人は、それがあまりにも自然であるので、気づくことはありません。当たり前のことと思って感謝することもありませんが、賢者の太陽の力は常に周囲を明るくしています。賢者は、その存在そのものが薬師なのです。
 賢者は、獲得した叡智を整理統合して、自分なりの哲学の体系を確立します。それは、嘘のない言葉で組み立てられた誠実な論理であり、読む人に生き方を指し示す聖典でもあります。しかし、賢者は、その自分なりの考え方や主張にも次第にこだわらなくなってきます。それとは違う主張をされても、論戦を挑もうとはせずに、異なる主張に耳を傾けようとします。言葉による表現は、所詮は真実の影であって、どんなに美しい文章であっても完璧には到底なりえないことを理解したからです。だから、どんなに権威ある文章であっても、社会が評価するほどの価値はありません。真実は、その言葉のはるか上の世界に存在しているのですから。
 時に、賢者の語る真実を快く思わない者たちもいます。真実は、愛と光であり、決して権力や支配、暴力を肯定しません。ですから、権力者や支配者、暴君の振る舞いは、真実には立脚していません。彼らが立脚しているのは、闇が語る詭弁なのです。闇は光には勝てません。だから、闇は光を恐れ、怒り、あらゆる陰謀を講じて排除しようと努めます。闇は分割して統治します。光が仲間を得て勢力を増大させることを恐れ、仲間の一部に罠をかけて誘惑して裏切者を作り、チームを切り崩して光を孤立させます。詭弁をもって光を悪者にでっち上げ、万民から分離し、万民から攻め殺させようとするのです。賢者は、そうした人の欠点、権力者たちのふるまいを理解して、真実を語る時には注意深くある必要があります。
 闇は、戦うことで滅ぼすことはできません。この世に責められ殺されるべきものは存在しません。存在するからには、狭い了見では計り知れない訳と役割があります。闇があるからこそ光の美しさを学べるのです。だから、暴力で排除しようとする試みは、決して最善の策ではありません。闇は、光の欠如=影であって実体はありません。闇を祓うことができるのは、光だけです。痛みは欠乏の結果であり、実体はありません。痛みをとることができるのは、欠乏を満たすことができる愛と思いやりだけです。ただ、光や愛をもってしても闇や痛みを急激に消すことはできません。闇が構造と力を手にするためには、気の遠くなるほどの時間と努力を費やしており、一朝一夕には解体することはできません。痛みには強いネガティブなエネルギーが取り巻いており、パンドラの箱を不用意に一気に開けてしまうことはとても危険です。それを癒やすためには、一滴ずつ、一滴ずつ、ゆっくりとデリケートに進めていく必要があります。賢者は、そのダイナミズムをよく理解して、不注意によって闇を刺激し、必要のない対立を起こす愚を避ける必要があります。ゆっくりと急がずに、思いやりをもって光を放ち、結果的に闇を静めていくのです。
 賢者は、天地とつながり、大自然の英気を集めることによって、子供のようなみずみずしく楽しく元気な心を取り戻します。言葉によって解釈する代わりに、初めてそれを見たような新鮮さをもってあらゆるものを興味深く味わいます。普通の人にとっては日常の飽き飽きとした風景であっても、賢者は、そこに新鮮な美しさを感じるのです。今ここには、深い深い秘密が隠されています。それは、とても精妙で力強く美しいものですが、準備が整った人にしか開示されることはありません。賢者は、長い修行を経て、今ここの力にアクセスすることができます。その力は、言葉では表現できません。言葉は、対象と自分を分離して、対象を上から目線で名付けることによって対象を操りますが、今ここの力は分かつことのできない自分自身の力なのです。ですから、他人行儀に名前を付けて操ることはできません。できることは、それを直接的に体験することだけです。賢者は、日常のありふれた世界に流れる今ここの美しさを自分として体験し、その至福を感じるのです。賢者は、生き生きとした自然の息吹を楽しみ、自然の生命力を自分に吸収することを通して、次第に不自由な言葉にこだわることをやめて、自然児のような自然で素朴でみずみずしく、魅力的なありかたを取り戻します。
 かくして、賢者は、新しい次元の自然児となり、また新たな次元の英雄の旅へと旅立ちます。成長には限りがありません。ゴールにたどり着いて暇になることはありません。成長の可能性は永遠であると同時に冒険すべき領域も無限なのです。賢者は、一つのゴールを迎えると同時に、新たな冒険へと準備を整えていくことになるのです。

新刊“To be a Hero”の内容紹介】
①おわりに
②ヒーローズジャーニー
③ヒーローズジャーニーをもとにした人の成長プロセス
④ステージ1 自然児
⑤ステージ2 傷ついた子供
⑥ステージ3 放浪者
⑦ステージ4 求道者
⑧ステージ5 戦士
⑨ステージ6 達人
⑩ステージ7 魔法使い
⑪ステージ8 変革者
⑫ステージ9 勇者
⑫ステージ10 覇王
⑬ステージ11 仙人
⑭ステージ12 賢者
⑮ヒーローズジャーニーの教え

 

 

新刊“To be a Hero”の内容紹介 ⑭ステージ11 仙人

ステージ11 仙人

 覇王は、大きな力を持つ宝を守り続けるために覇王となり、組織を束ねる権力者となります。しかし、その責務は重く、次々と起こる問題に対処しなければなりません。また、自分の在り方、特に自分の中の欠点によって引き起こされるさまざまなトラブルを解決していく必要に迫られます。覇王は、こうした多くの苦労を通して、自分を見つめなおし、自分の中に残っている痛みや恐怖、怒りや復讐心、劣等感や罪悪感を癒し、徐々に自分の中にたちこめていた厚い雲を吹き払っていきます。心の中に存在する恐怖こそが自分の中の小さなエゴが渇望する欲求のエネルギー源となります。死への恐怖、食事を得られない飢餓の苦しみ、住まいを奪われることの不安、仲間外れにされることの恐怖、などなど、多くの懸念や恐怖こそが、戦って奪うこと、土地を獲得し城を作ること、抜きんでる存在になること、勢力を大きくすることのエンジンとなります。覇王は、多くの苦労に直面し、人格が陶冶され、成長することによって、恐怖の正体を見極めて、痛みや恐れにとらわれなくなっていきます。それに伴って、今までとめどなく沸き起こってきた欲望や渇望が弱くなり、おおよそ恐怖をエンジンとする欠乏動機から自由になっていきます。動物的な飢餓や性欲、支配欲、物欲、権力欲に至るまで、以前のような求めてやまない渇望が弱まるにしたがって、権力を部下に委譲し、財宝を分け与え、多くの職務を部下たちに任せ、任を辞して、自由になっていきます。
 かくして、覇王は、仙人へと変容を遂げることになります。
 仙人に唯一残っている望みは、悟りであり、仙境に参入することです。しかし、冒険の世界と仙境(故郷)の世界の間には関門があり、境界の門番が控えています。仙境の世界には、穢れを持ち込むことはできません。仙人は、境界を通るために、冒険を通して身につけてしまった多くの穢れ、戦いで流された血、怒り、悲しみや絶望、恐怖やうらみ、自責の念などの重くくすんだエネルギーをみそぎ祓い清めます。こうして、仙人は、恐怖に由来する執着を手放し、死や喪失を受け入れ、身軽になって自由になるのです。
 境界における検査は厳しく、徹底しています。仙人は、テストをパスするために、徹底した修行を続けます。食べ物を選び、清い水を飲み、体を整えます。呼吸を工夫して体内の邪を祓い、大自然の清いエネルギーを取り込みます。瞑想し、祈り、天地と感応します。仙人は、いたずら好きで、笑うことが大好きです。笑いと言っても皮肉な笑いや冷笑ではありません、それは豪快で恰幅のいい笑いです。時に寂しくなって、下界におりて様子を探ったり、ちょっといたいたずらやちょっかいを出して人助けをしたりしますが、多くは、再び山にこもって修行を続けます。下界では修行が進まないからです。
 仙人の修業は、必ずしも短時間で済むわけではありませんし、努力したからと言って必ず合格できる保証もありません。仙人は、根気強く行を継続し、気づきを深め、境地を高めていきます。行を通して、仙人の中にあったあらゆるエゴの痛みのエネルギーが癒され、力を失います。時に、頑固で強力な執着は、ハンマーで破壊され、分解されて、雲散霧消します。そのプロセスは、自我の死のプロセスであり、まさに仙人は今まで自分を構成していた自分の死を迎えることになります。しかしだからと言って仙人の存在が消滅するわけではありません。仙人の本質は、自我ではなくて、その背景にあるより精妙な輝きです。自我が人生を主導しているときには、その背景にある精妙な輝きは影を潜めていますが、自我が力を失い、自我の厚い雲が取り除かれると、背景にあった偉大なる輝きが顔をのぞかせるようになるのです。
 こうして、仙人は、古い自分を構成していた自我の恐怖やそれに基づく執着をすべて手放すことで、事実上の死を体験すると同時に、より精妙な体で天地と共鳴し、そこに輝かしい新たな自分を発見します。自由な光豊かな存在として生まれ変わるのです。
 しかし、一方で、仙人は、一つだけちょっとした気がかりを残しています。それは、懐かしい故郷に、自分が学んだ真実を伝えたいという願いです。故郷の懐かしい人たちと再会し、酒を酌み交わして、楽しくお土産話を語り会いたいのです。気づきや学びというお土産を持ち帰って、故郷の人たちを喜ばせてあげたいのです。
 ただ、仙人は、故郷に戻ることを躊躇します。故郷に戻ったとしても自分が受け入れられるのかどうかを懸念しているのです。故郷の人たちに自分の学んだことを教えようとしても、理解されないかもしれないし、拒絶されるかもしれない、もっと悪いことに悪用されるかもしれないと心配しています。しかし、残念ながら、その心配は、多くの場合ほんとうに起こる可能性の高い予言であって、実際に懸念したようになる可能性が高いのです。仙人は、故郷の人たちの理解力や学習の可能性を全面的には信じてはいません。全ての人が、学びを正しく聞き入れ理解し、学びにつなげられるとは楽観していません。自分が帰ることによって、たくさんのトラブルや問題が発生し、自分が学びを伝えることで、幸せどころか不幸をもたらしてしまう未来の危険性を見通しているのです。ですので、仙人は、故郷に帰ることに迷いを生じます。山籠もりも決して不幸せではないし、住めば都です。なにも、この平和で楽しい生活を手放し、危険をおかしてまで、または、いらぬ苦労を背負ってまで故郷に帰る必要はないと感じるのです。結果、多くの仙人は、故郷に帰ることをあきらめます。
 仙人は自由であり、故郷の世界に戻らない選択をすることを決して責めることはできませんが、仙人が学んだ貴重な悟りを、多くの人たちに分かち合えないことは、この上ない残念でもあります。一度でも光明を得た人には、責任があります。光を信じることができずに絶望の中で苦しんでいる人や、迷っている人、より深い罪を犯そうとしている人に、「何を弱気なことを言ってるのだ!」と喝を入れなければなりません。「君は捨てたものではない、君ならできる!」と勇気づけなければなりません。そして自らの光を取り戻すための教育、お手伝いをして、悟りの後継者を育成する必要があるのです。
 本来であれば、故郷の人たちの意識が、仙人の学びを謙虚に受け入れて学ぶことができるまでに成長していることが大切であり、それがかなわない現状で、仙人に必要以上の自己犠牲を強いることはできません。あくまでも、故郷の人たちが、自力で学び、成長を遂げて、学びを受け取る準備を整えることが前提として必要なのです。その努力をせずに、教えてくれないことを責めるわけにはいきません。準備ができていない人には開示できない秘密があるのですから。ただ、故郷のすべての人たちが準備を整えることができていないわけではありません。成長の可能性はそこかしこにまどろんでいるはずです。仙人は、そのような可能性を粘り強く探求し、故郷を見捨てることなく、面倒くさがらずに、万難を排してあらゆる伝授の方法を探していくことが課題となります。

新刊“To be a Hero”の内容紹介】
①おわりに
②ヒーローズジャーニー
③ヒーローズジャーニーをもとにした人の成長プロセス
④ステージ1 自然児
⑤ステージ2 傷ついた子供
⑥ステージ3 放浪者
⑦ステージ4 求道者
⑧ステージ5 戦士
⑨ステージ6 達人
⑩ステージ7 魔法使い
⑪ステージ8 変革者
⑫ステージ9 勇者
⑫ステージ10 覇王
⑬ステージ11 仙人
⑭ステージ12 賢者
⑮ヒーローズジャーニーの教え