J大学で、キャリアアドバイザーを担当しておりますが、おとといから今期が始まりました。
相談に来る学生たちも真剣で、相当危機感を感じているようでした。
就職と就社という言葉があります。
就社とは、文字通り”社”に就くという意味であり、極端にいえば会社にぶら下がろうとする志向が強いあり方を言います。どちらかといえば、そうしないと不安で怖いから就活を展開している学生たちであり、とにかくどこかに内定を取りたくて前のめりで焦っている様子がよく目につきます。
就職とは、職に就くという意味であり、自分自身に夢があり、自分の幸せに向けてその道のプロとして主体的にキャリアをはぐくもうと志しているあり方を言います。自分の志を持ち、幸せや夢を実現するのだという強い意志を持ち、前向きで自信がある学生たちが多いといえましょう。
実は、就社志向の学生と就職志向の学生を並べると、何も言わずに待合室で座っているだけでどちらが魅力的なのかということがはっきりとわかってしまうという恐ろしい現実があります。自信が折れて卑屈になりしょぼくれながらも就職できない恐怖に焚きつけられて焦って活動している学生の雰囲気と、超強気であり夢や幸せに向けて前向きで何を聞かれても怖くないという雰囲気の学生とでは、素人目でもオーラの違いがわかってしまいますよね。そのような点からも、単に内定を取ろうとして焦ることが大切なのではなく、本当の自分の幸せについて真剣に考え、志としてまとめ、大きな夢に向けてその実現のための第一歩として就職活動を展開するのだという心構えがどうしても必要になるのです。
かく言う私も、就職活動のときは就社志向が強く、どこか大きな会社に勤められれば一生安泰だという願いは強くありましたよ。私だけではなく、たいていの友人たちがそんな思いを持っていたんじゃないかな。だから、今の学生にそれではだめということは大変な酷な言い方だと思いますが、かわいそうだとは思いますが、今の厳しい就活戦線の中では、就社志向は通用しないのです。
心身ともに追い込まれている状況で、夢だの志だのと言われても、そんな雲をつかむ話に集中できないという思いはよくわかりますが、やはり、そんな夢や志がしっかりしている学生が内定を取っている事実には変わりないのです。ここは、しっかりと腰を据えて、自分の本当の幸せ、志を定め、胸にしっかりととどめて就活戦略を練り直す必要があると思います。
追い込まれている学生にはなかなか信じることができないと思いますが、人は自分で思っているほどちっぽけな存在でありません。本気を出せば、どんな人でも本当に素晴らしい仕事をする力を持っている。預言者でもない限り、未来の素晴らしい可能性は預言できません。そして、未来の可能性は、今は想像もできないくらい大きく偉大で素晴らしい奇跡が待ち受けているのですから。
だからこそ、夢を大きく持って、それを実現できる自分の力量と可能性、自分の人生の骨太でたくましく力強いあり方を信じて、超強気で就活戦線に立ち向かってほしいですね。
がんばれ、4年生!