9月から10月にかけて、体験学習によるオンラインの研修を3回実施しました。
いずれも1日研修で、9時から18時までの8時間にわたる長時間のプログラムです。
プログラムの概要は、以下の通りです。
【オンラインによるチームビルディングプログラム】
<プログラムの目的>
(テーマ) 「コミュニケーションを活性化して、チーム力を高める。」
(ねらい)
①チームワークスキルの原点となるポジティブシンキングの重要性を学ぶ。
②コミュニケーションの重要性を学ぶ。
③力強く活躍するチームのポイントを学ぶ。
④信頼関係を育むスキルを学ぶ。
<プログラムの構造>
セッション1「ポジティブシンキング」(0.5時間)
セッション2「コミュニケーションの重要性」(2時間)
・実習「ロスト イン スペース」
・小講義「知恵を生み出すコミュニケーションのあり方」
セッション3「強いチームのポイント」(2時間)
・実習「マロンケーキを購入せよ」
セッション4「信頼関係をはぐくむ」(1.5時間)
・実習「15人の勇者」
・小講義「人と人間関係の大きな可能性」
当社は、体験学習によるヒューマンスキル研修を強みとした会社で、グループワークをベースにコミュニケーションやチームワーク、リーダーシップを楽しく生き生きとした体験から学ぶプログラムを展開してまいりました。
コロナ禍によってこうしたグループワークを伴う研修ができなくなったことを受けて、オンライン化を研究開発してきており、9月上旬には実習類のオンライン化を完成させて、それら実習を組み合わせて、長時間にわたるプログラムとして実施した次第です。
当社としても、オンラインによる体験学習プログラムは、初めてのことであり、正直、不安もありましたが、お客様の多大なる支援とバックアップを頂いて、無事に成功することができました。
オンラインなので効果も限定的なものになるだろうと思っていましたが、実際は、想像をはるかに超えて反響が大きく、大成功と言ってもよいくらいの結果となりました。以下、アンケートの一部抜粋を掲載しますので、参照ください。
【体験学習によるオンライン研修の受講者の感想】
<T社2年目研修>
・今回の研修はZOOMによるもので、どんなものになるか想像が出来ず、正直少し不安でした。しかし実際に始まってみると昨年受けた新人研修の時のような和気あいあいとした雰囲気があってとても楽しく研修出来ました。セッションを重ねていくごとに自分を見つめ直し、人とコミュニケーションを取ることの大切さを感じました。
・今回の研修があったことで、今までネガティブな考えになっていた所をポジティブな考え方に変えてくれました。
・この研修にあった「三人寄れば文殊の知恵」は私にとって今の問題解決の糸口になったと思います。周りに迷惑をかけないように自分で考えなければと思っていましたが、それは大きな間違いで、先輩方に聞いた方が効率も良く、もし先輩方が分からなくても一緒に考えた方が答えに近づくのだと今回の研修で学ばせてもらいました。
・グループ実習を通して、「リーダーシップがある」「コミュニケーション力がある」「話しやすい」と言ってもらえて、新しい自分の一面を知ることができました。自分では話すことはあまり得意ではないと思っていたので、これからは少し自信を持って人と接することができそうです。
・今回の実習で得たものはたくさんありますが、一番大きな報酬は自分がどんな人間になりたいのか、明確になったことだと思います。そしてテーマにあった通り、力強く輝く若手社員になるという目標を常に掲げ、引き続き頑張っていきたいと思います。
・職場では自分から発言をすることが出来ていないので、物怖じせず問題提起、情報共有に積極的に取り組んでいこうと思います。少しでも成長するために、この研修の中で学んだことを一つずつでも実践し、チームの戦力となれるよう努力していきます。
<S社中堅社員研修>
・オンラインで研修ができるのか心配だったが、結果的にはどのコンテンツも面白く、楽しく受講することができました。
・マロンケーキは、特に印象に残った。楽しくできて、完成した時の達成感が大きかった。
・正確な情報を伝えることの重要性と難しさを感じた。特にマロンケーキが大変だった。
・「心理的安全性」の話はとても興味深かった。自分のチームには欠けているので積極的に作っていきたい。
・「ロストインスペース」や「マロンケーキ」では社員同士で意見を共有しあう機会は無かったので、とても新鮮で学ぶ事も多かった。自分とは違った考え方をメンバーと意見交換話すことができた事も嬉しかった。違った視点から物事を考える事の大切さを学べた。
・実習「マロンケーキ」では自分の持つ情報を簡潔に相手に伝える事の難しさと大切さを痛感した。今後の仕事の中で「チームプレー」や「情報伝達」をする際、自分の持つ情報を相手に的確に伝える事に意識をして伝達をする様心掛けたい。
・実習「ロストインスペース」で1つのゴールへ向かって、グループメンバーそれぞれが話し合って意見を共有していく中でグループの一体感が生まれた気がします。
・実習「マロンケーキ」ではメンバー1人1人が自分の持つ情報を分かり易く伝えようと懸命な姿を見て、
・就職したての頃の新鮮な気持ちを思い出すことができました。
・実習「勇者リスト」では客観視できない自分自身に関して同じグループメンバーが本日の姿をどの様に感じたのかを聞いて、自身の印象の参考にしたいなと思いました。「福の神」「聖母」とグループメンバーが選定してくれた事が嬉しかった。
<P社後輩指導力養成講座>
・今回このような研修は初めてで、しかもオンラインとのことで上手くやり取り出来るのかなどの不安がありました。しかし終わってみると、10 時から18 時と長時間だったのにも関わらず、時間が過ぎるのも早く感じるほど凄く楽しく研修を受けることが出来ました。むしろ時間が足りないと感じるほど熱心に研修を受けることが出来たと思います。
・今回の研修で、私の中で特に印象に残った実習は「15 人の勇者」でした。一緒に課題に取り組んだメンバーは、私の言動に対して「聖母」「友人」という印象を抱いたようでした。理由を聞いて、私は少し報われた気分になりました。私は、昔からコンプレックスが非常に強い人間でした。先輩が私を『嫌い』と言っていたと人づてに聞いたとき、入社して半年で一度会社を辞めたくなりました。しかし今回、「どんな事も受け入れて暖かくやさしく守ってくれる母であり、心の故郷である。どんなに苦しいときも、共に痛みを共感しながら聴き応援してくれる」たった数時間で、メンバーがこのように本気で評価してくれたという事実は、私にとって自信に繋がる大きな収穫の一つになりました。
・実習「ロスト イン スペース」で自分の考えをそれぞれが擦り合わせ対話することによって明らかに良い結果が出る事がわかり、数字で見せられると驚いてしまいました。何かトラブルがあった時、上司に相談するという行為はしていましたが、それが必ず根本的なトラブルの解決に近づく事が実感できました。
・研修が終わった後、なぜこんなにも充実感があったのか考えたましたが、チームの全員が確実に同じ方向を向いて作業をしていたからだと思っています。普段の仕事の中ではなかなか連携が取れない事があると思っています。今回の研修の全てが実際の仕事の中での難しさを解決に近づけるものだとに感じました。
・今回の研修を受ける前は、急にリーダーに任命されたこともあり、あまりリーダーとしての意識もありませんでした。どのように仕事の指示出しをしたらいいのか分からず、考えるうちに面倒になって自分でやってしまったりと指導していくのが難しく思っていました。しかし研修で他のメンバーの意見や考え方を聞いて、凄くいい刺激になりました。自分の中でリーダーとしての意識が芽生えたと思います。
以上、受講者の皆さん、素晴らしいご感想を頂いてありがとうございました。
オンラインという制約がある中での研修で、私も随分懸念しておりましたが、逆に、とても大きな可能性に出会うことができたと喜んでおります。
オンラインだから仕方がないよね、ではなく、オンラインだからこそ良かったよね!といえる気がしております。
オンラインなので、人間関係の機微、雰囲気、精妙さなどが伝わらない部分が多々ありますが、だからこそ伝わった時の喜びが大きく、チームとして活動した際の達成感も大きくなるのです。
また、伝わったところと伝わらなかったところの差が明確であり、コミュニケーション上の問題が浮き彫りになるようで、どうしてそのようなことが起こったのか?どうすればよりよくなるのかについても探求しやすい場となるとも言えます。
さらに、伝わりづらいからこそ、参加度合いや真剣さが増し、集中してワークに参加するので、充実感、注意深さ、思いやり、など、人としての美徳、人間関係に向けての努力を引き出すことができるので、より高い意識の場となるようです。
今回の体験で、オンライン研修に対する大きな自信を得ることができました。関係各所の皆さん本当にありがとうございました。
今回の成功を受けて、新規の引き合いや企画がどんどん上がるようになってきました。とてもありがたいことです。
今後もコロナウイルスによる感染症が収まる気配はなく、ますます猛威を振るう危険性がある中、テレワークの流れは変わらず、ますます強くなっていくのだろうと思います。
それに伴って、人間関係の希薄化による弊害がいたるところで起こっている可能性があると思っています。
当社の開発した今回のオンライン研修は、オンラインであっても、単なる言葉、表面的な関係ではなく、気持ちがつながる、共感できる、オンラインでもわかりあい、協力し合える喜びを感じることができる、そのような人間関係の大きな可能性を引き出すことができる場とすることができると実感しました。きっと多くの方々、組織、企業にお役に立てると思います。
今後に向けて、どんどんこうしたオンライン研修を開発し、展開していこうと思っています。