大卒予定者の就職内定率59.9% 過去2番目の低さ
asahi.com 2011年11月18日
来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日時点)は59.9%と、文部科学省と厚生労働省が18日発表した。過去最低だった前年同期(57.6%)を上回ったものの、過去2番目の低さ。前年度は、最終的な就職率も過去最低の91.0%だった。文科省は「わずかに光が差したが、依然厳しい状況」としている。
全国の国公私立大62校の4770人を抽出し、就職希望者に占める内定者の割合を調べた。就職希望率は前年同期より3.3ポイント増の76.9%。全国の来春卒業予定者数(約55万人)にあてはめると、約42万3千人が就職を希望し、その4割にあたる約17万人が内定を得られていない計算だ。
内定率は、全国の6地域すべてで上昇した。北海道・東北56.9%(1.3ポイント増)、関東64.9%(3.9ポイント増)、中部55.9%(4.0ポイント増)、近畿61.4%(0.9ポイント増)、中国・四国53.5%(0.5ポイント増)、九州52.6%(1.1ポイント増)となっている。国公立は67.4%(4.2ポイント増)、私立は57.4%(1.6ポイント増)だった。
(以上、asahi.comより引用)
10月時点での内定率が過去2番目の低さだったとのこと。内定率というものは、分母が4年生の総人数ではなく、就職を希望することを表明している4年生の数なので、進路が明確ではないけれども就職希望と学生課に言ってない学生も相当数いることを考えると、実際の内定率はもっともっと低いはずです。多分実態は、50%程度なんだろうと思います。
おおよそ2人に1人は、現時点で内定を取れていないという現実。本当に厳しいですね。どんなに頑張ってもなかなか内定にこぎつけずに、おとされるショックと絶望の中、泣きたいくらいに不安で苦しい中でも、なんとか立ち向かっていこうとする学生たちの心境を思うと、胸が痛みます。
これは、学生たちの問題と言うよりは、社会経済の問題でもあります。学生たちには、就活がうまくいかないからと言って、自分を責めるのではなく、こうした異常事態ともいえる経済社会環境の中で、自分はどう生きるべきなのかを、単に就職という範疇だけではなく、さまざまな視点から模索することが大切なんだろうと思います。
先日まで、ブータン国王が来日されてましたが、当ご夫妻のご様子をみると、本当に幸せそうでいらっしゃる。ブータンは、伝統文化を重んじ、人間のつながりを大切にして、グローバルな競争社会からは一線を画して独自の文化を築き上げており、結果、国民総幸福量では、世界一となっています。
単に競争に勝ち抜くという生き方ではなく、もっともっと人間らしい本質的な生き方があるのだという可能性を示唆してくださっているのだろうと思います。
学生たちも、こんな時代だからこそ、自分で情報を集め、真実を学び、自分らしい骨太の生き方、時流に流されるのではなく、筋の通った生き方を探求してみる必要があるのかもしれませんね。
苦しむ学生たちが、本当に良い方向性、可能性を発見できますように、そして本当に良い人生を歩むために良きことが起こりますように祈りたいと思います。