カテゴリー別アーカイブ: 08.ヴィーナスアソシエイション通信

ヴィーナス通信「B動機とD動機(2015年新春号)」

以下、ヴィーナス通信からの転載です。

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明けましておめでとうございます。ヴィーナスアソシエイションの手塚美和子です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

寒波が来て、寒いですがみなさんお体大切になさってくださいね。

 

さてヴィーナス通信新春号をお送りします。

今回はB動機とD動機について弊社代表手塚芳晴が寄稿致します。

お仕事の合間にどうぞお読みください。

それではヴィーナス通信新春号発信です!!

 

※ヴィーナス通信は、ヴィーナスアソシエイションにご縁のあった方々にお送りして

いるメールマガジンです。配信中止を希望される方は、お手数ですが、下記連絡先

までご連絡ください。

reference@venus-association.com

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ テーマ「B動機とD動機」 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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1.D動機(欠乏動機)とB動機(実存動機)

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 A.マズローは、人には、本質的に全く性質の異なる2種類の欲求があると主張した。1つは、D動機(欠乏動機)であり、もう一つはB動機(実存動機)である。

D動機とは、「そうしたいからする」と言うよりは、「そうしないと恐ろしいからする」と言うタイプの欲求である。「私には、何かが欠けている。欠けている何かを得なければ生存の危機にさらされる。万難を排して欠けている何かを手に入れなければならない。」という自己認識に基づく欲求であり、生存の危機を起因とした、不安や恐怖に焚きつけられた渇望といえよう。
そのような特徴から、マズローは、Deficiency(欠乏)の頭文字をとってD動機(欠乏動機)と名付けた。
一方、マズローは、人間の欲求は、D動機とは全く性質の異なる欲求も存在すると主張した。D動機は、不安や恐怖から逃れるために起こる様々な欲求であることに対して、それは、自分の本当の本音、魂の本質からたち起こってくる欲求であることからBeingの頭文字をとってB動機(実存動機)と名付けた。
B動機は、前提として「自分自身は充分である。自分自身は価値に値する。自分自身は今ここで満足であり幸せである。」という自己認識に立っている人が、「素晴らしい自分自身を表現したい。自分の理想を実現したい。自分らしく生きたい。自分にとって意義のあることにチャレンジしたい。」というハートの奥底からやってくる力強い喜びや意欲によって突き動かされる情熱でもある。
それは怖いからするのではなく、本当にそうしたいからするのだ。また、下位の欲求が満足されることによって発現されるタイプの欲求でもない。D動機に基づく欲求が十分に満たされたからと言ってB動機が発現されるわけではない。逆に、死の恐怖にさらされているからと言ってB動機が起こらないわけではない。B動機は、D動機の満足不満足と言うよりはむしろ、D動機の束縛から自由になった人、恐怖や不安に強く支配されることから解放されたハートにやってくるのだ。

だから、恐怖や不安の真っただ中でも自己実現の欲求は起こる。

取り残された人を救うために、自分の命を顧みずに炎に飛び込む消防士、

子供たちの命を救うために、自らの命をかけて戦う戦士、

聖なるものとの出会いを求めて無一文で出家し修行する僧、

貧乏のどん底にあって最高の芸術を生み出すアーティスト、

B動機は、今の人の現状とは関係なくやってくる。その人の置かれている外部環境というよりは、その人の内面のあり方、生き方、哲学とかかわるのだ。

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2.動機づけのマネジメント

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 経営管理の視点からこの欲求理論を考えた場合、D動機とB動機のそれぞれのマネジメントの特徴を整理すると、以下のとおりである。

 

<D動機によるマネジメントの特徴>
①強み
・コントロールしやすい
恐怖と不安による動機付けなので、経営の意図に確実に従うことを期待できる。

・見通しが立ちやすい
命じたことに関して、ある程度確実に成果を期待できる。

・計画を立てやすい
したがって、将来の計画を立てやすい。

②弱み
・低いモチベーション
脅されてすることで、生きがいと情熱を感じることはあり得ない。

・官僚主義的体質
言われたことしかやらない。保身が優先事項であり、官僚主義的となる。

・低い生産性
結果、生産性は頭打ちで、低調にとどまる。
<B動機によるマネジメントの特徴>
①強み
・高いモチベーション
人の本音の喜びに働きかけるので、情熱と強い意欲を引き起こす。

・クリエイティビティとイノベーション
新商品の開発、新規販路の開拓、新機軸の誕生など、過去からの延長ではない全く新しイノベーションを創造する。

・オープンでエネルギッシュ
組織懸念が低く、オープンで気の置けない家族のような信頼関係があり、総じてネガティブなストレスは低く、健康であり、元気である。結果、高い生産性や創造性を生み出すことにつながる。

 

②弱み
・不安定
いつも好調とは限らない。好不調の波は決して小さくない。

・見通しが立ちづらい
予測不可能なイノベーション(奇跡)による成長なので、奇跡は予測することは本質的に不可能であり、計画を立てづらい。

・成功の保証がない
人を大切にして、人間主義的なマネジメントを貫いたからと言って、必ずそれに応えてもらえる(成功する)保証はない。

 

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3.D動機の経営

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 経済活動の現状を観察すると、世界中の多くの経営や組織が、D動機を基盤としていることが分かる。弱肉強食、適者生存という世界観のもとで、存続と成長を勝ち取ろうとする経営の目的自体が、D動機そのものである。
D動機による経営は、「自分は弱く、何かが欠けており、周囲からの脅威にさらされている被害者であり、このままではそう遠くない未来に必ず破綻が来る」と言う信念に基づいて、サバイバルをかけて懸命な努力を繰り広げる。
しかし、行き過ぎた被害者意識、危機感は、時には手段を択ばない常軌を逸したふるまいにつながり、結果的に強欲さや乱暴さ、不祥事につながってしまうだろう。日々のニュースの中で、そうした企業の暴挙が報道されている事例は、枚挙に暇がない。
大容量の情報が瞬時に行き交う情報化社会の時代、ディスクローズの時代、そのような企業の振る舞いは、ただちに消費者の反感を呼び起こし、売り上げ、利益、株価の低迷につながってしまうだろう。
もちろんD動機は大切な動機であり、否定すべきではない。生活の安定、安全の確保、適度な防衛力がない存在は、ただのお人よしのおバカさんである。しかし、だからと言って、全面的にD動機に依存し、その奴隷となるべきではない。人は、パンのみにて生きるにあらず。人は、逃げるために生きるわけではない。人は、幸せのために生きるのだ。

 

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4.B動機の経営

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 ところで、経営の目的は、存続と成長ではない。それは手段であって目的ではない。経営の目的は、こころざしにある。創業の精神、大義、社会貢献への思い、哲学、気高い理想にある。企業経営者は、このことを決して忘れてはいけない。経営の目的は、株主に文句を言われないことでも、シェアーを伸ばすことでも、コストを削減し利益を絞り出すことでもない。それらは、方便であって本質ではない。本当のところ経営の目的は、経営理念なのだ。

陰気な皮肉屋の「理想や理念では飯は食えない」という言葉に惑わされてはいけない。青臭い理想こそが未来を拓くイノベーションの源となる。

「戦争の真っただ中にあって、夢だの希望だの浮ついた甘いことを考えるなんて、間抜けでいかれた青二才だ」と言うトゲトゲしく不機嫌な頑固者の言葉に惑わされてはいけない。実のところ、経営が存続していくためには、未来の奇跡が必要である。現状の枠組みの中で5年後10年後もうまくやれると言う考えは幻想である。未来において新機軸となる新商品、新市場の開拓、全く新しい協力関係、多くの感動の創出が起こらなければ、現状以上の売り上げは確保できない。そして、未来に起こるイノベーションは、現在において予測することは全く不可能である。なぜならそれは現在のあらゆる想定を超えているからだ。そんな奇跡を生み出すためには、恐怖から逃げ惑うD動機の萎縮し攻撃的で孤独、感受性の鈍いハートには不可能である。それは、理想に向けて陽気で元気で前向きで他者への深い関心と愛を持った感受性豊かなメンタリティにこそ可能なのだ。

B動機による経営にシフトすることは、経営者にとって勇気が必要である。D動機による支配体制を敷いている分には経営者は楽である。あめとムチによって容易にコントロールできる上に、命じたことは確実にやり遂げることを見込めるので、簡単に未来を予測できる。だから、仕事の基軸は、脅すこと、弱みに付け込むことであり、それは、巧妙に計画し考えれば誰でもできうる。

一方、B動機によるマネジメントを展開しようとする経営者は、勇気と度量が必要である。人間主義的で温かく働きやすい環境を創るために多大なエネルギーと投資が必要であると同時に、そのようにしたからと言って成功の保証はない。従業員はそれを意気に感じて一生懸命に働いてくれる保証はないし、新商品を生み出すマジックを見せてくれる確証は全くない。効果は、現れるとも現れないとも言えないうえに、それが表れるとしても長期的である。だから、経営者は投資効果の責任を問われ、口うるさい利害団体からの攻撃の矢面に立たされる。高いストレスの中にありながら、気高い精神性を維持し、愛を持って従業員の可能性を信じきる必要がある。まさに、不退転の武将としての勇気と部下をいつくしむ仏の両面を持つ必要があるのだ。

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5.B動機の時代がやってくる

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 今、時代は大きく変わろうとしている。D動機からB動機へと、競争から協力へと、隠蔽から開示へと、緊張から解放へと、戦いから許容へと、恐怖から喜びへと、時代は大きく舵を切ろうとしている。

ギリシャ問題など、としだいに深まる資本主義経済の綻び。自然環境の破壊による異常気象と度重なる自然災害。ますます増加する経済的弱者と飢餓問題。国家間の対立と紛争。解決不能とも思える様々な諸問題は、D動機による文化の限界を指し示すものであり、同時にD動機による文化の破綻を象徴する出来事でもある。

D動機は、結果的に奴隷の生き方をもたらすことになる。
人が人らしく生きる生き方は、B動機の生き方。情熱、挑戦、気高い思い、理想、こころざしに従った生き方である。

ちょうど今、D動機の文化からB動機の文化へと大きく時代が変わろうとしているのだ。

次々と報道されている悲惨、暴力、犯罪だけをみて世を絶望してはいけない。苦悩は十分だと悲劇を選択することを拒絶し始めた市民が一人、また一人と増えてきているのだ。

エコに向けてできることを一歩ずつ実践し始めた草の根の市民、フェイスブックで公然と戦争反対を訴える戦争当事国の市民、困っている人がいたら手を差し伸べる善良な市民。きっと、テレビでは放映されない草の根では、悲惨な事件の数十倍もの素晴らしいささやかでたくさんの幸せが起こっているだろう。

本当のところ、人は、パンのみにて生きているわけではない。人は、やりがい、愛、情熱、喜び、価値ある人間性や美徳のためにこそ本気になれるのである。そして、人は本気になったら、どんな人でも、想像をはるかに超えたすばらしい仕事をやり遂げることができる。人は、自分で思い込んでいるほどちっぽけな存在ではない。本当のところ、人の可能性は、想像をはるかに超えて偉大なのだ。

企業も、D動機という古いやりかたを乗り越えて、B動機という大きな宝を開拓すべきだ。単なるコストリーダーシップ戦略は、最終的には破たんをもたらす。持続的成長のためには、イノベーションが必要不可欠であり、イノベーションを生み出す源泉は、B動機によって動機づけられた人間意識なのである。

既述の通り、B動機によるマネジメントには、経営陣の勇気が必要だ。予測不可能性、不確実性、不安定性のリスクを引き受けなければならない。しかし、そこにこそイノベーションの活路がある。そこにこそ消費者と共感し消費者に愛される会社になれる活路がある。

今こそ、B動機の経営に舵を切ろう。人を大切にして、人の真実の可能性を引き出す経営をしよう。

B動機には、リスクに挑戦し勇気をもって取り組む価値がある。B動機の時代は、まさにやってこようとしているのだから。

ヴィーナス通信2004年春号

弊社より定期的にリリースしているヴィーナス通信を転載します。

以下、ヴィーナス通信2004年春号です

<2004年ヴィーナス通信春号>

梅の花も咲き始め、春の足音がしてきました。みなさんお変わりありませんか、

ヴィーナスアソシエイションの手塚美和子です。

三寒四温、早く暖かい季節になるといいですね。

これから忙しい時期に突入されることと思います。

ひとときヴィーナス通信で息抜きしてください。

 そして春にふさわしい新しいお知らせが4つあります。

 ①ヴィーナスアソシエイション オンラインショップをオープンしました!

 ⇒ http://venus-association.com/shop/

②コンセンサス実習「高価な薬」講師用マニュアルを発刊しました!

 ⇒ http://venus-association.com/shop/products/detail/24

④体験学習実習集「ダイアローグコミュニケーション」を発刊しました!

⇒ http://venus-association.com/shop/products/detail/16

今回、2014年春号のテーマは、「分離感について」です。弊社代表手塚芳晴の寄稿です。

それでは、気分も新たに2014年春号の発信です!

☆☆☆ テーマ「分離感について」 ☆☆☆

1.分離感とは

分離感とは、他者と私が分離しているという感覚である。

人は、多かれ少なかれ、誰もが分離感を持っている。それがなければ、自分を認識できないからだ。

「私は、背が高い」と認識するためには、背の低い他人が必要であり、

「私は、強い」と認識するためには、弱い他人が必要であり、

「私は、正義である」と認識するためには、悪である他人が必要であり、

「私は、私である」と認識するためには、私ではない他人が必要である。

  分離感は、寂しさの原点でもあるが、自己認識の原点でもある。さまざまな悲しみの原点でもあるが、個としての成長の原点でもある。ネガティブとポジティブ、裏腹な性格を持つ分離感。やっかいではあるが、絶対に避けるわけにはいかない分離感について、考察を進めていきたい。

分離感にはどんな特徴があり、どのようにかかわればいいのか?そんなテーマに挑戦したい。

 

2.分離感の状態

分離感は、境界の性質とその状態の2つの視点から特徴を捉えることが出来る。

 (1)境界の性質

自他の境界は、時と場合に応じて変化する。自分と大変親和的で自分が受け入れやすい対象に対しては、境界線は柔軟であいまいになる。例えば、自分の大好きな食べ物は、自分の口の中に受け入れ、ついには自分の体と同化し、自分の一部になる。自分の大好きな人とは”もらい泣き”のような共感が起こり、自他の感情の共鳴と相互理解が起こる。逆に、自分と親和しない受け入れづらい対象に対しては、境界線は固くはっきりと浮き上がり、まるで戦争当事国同士の国境線の様に緊張と対立が起こる。

 (2)分離感の状態

①戦いの状態

 “他”に対して脅威や反感を感じ、”自”を守ろうとする状態であり、”自分”が、 “他”の脅威にさらされて萎縮し弱い犠牲者のように感じる。自他の境界線は厚くなり、固く、高い壁ができた状態となる。個の状態になると、基本的に”他” は、どんな存在であれ、潜在的な敵であり、どんなフレンドリーな装いをしていてもいつかは攻撃に回る信用のならない拒絶すべきよそ者となる。だから、他からの働きかけは、どんなにそれに愛があるように見えようが、それは何かを奪おうとしている操作や攻撃に感じ、あらゆる働きかけにプレッシャーを感じる。結果、人間関係は、競争とサバイバル、戦闘と防衛の関係となる。

②日常生活の状態

社会的に常識とされている人と人との間の距離感の状態。表立って戦い合っているわけでもなく、かといって、肉親のように親しく感じているわけでもなく、お互いに、社会的な関係を維持できる関係性の状態である。自分と他人の境界線は、比較的はっきりとしており、自分と他人の関係性は、協力関係というよりはむしろ取引関係である。自分対他人を比較的平和的に体験できる場であり、自我の成長の場ともなる。しかし、分離感の反映である疎外感や孤独感は絶えることなく、主要な社会性の特徴の一つとなる。

③共感の状態

他者に強い親しみを感じ、気持ちを分かち合うことができる状態である。もはや、”自”は、”他”と異なるものというよりは、本質的には同じものと感じる。 “他人”のいたみは”自分”のいたみであり、”他人”の喜びは”自分”の喜びである。人間関係において、相互の感情や意向など、ノンバーバルの領域について、共感的にはっきりとわかるので、そこには、うそやごまかし、隠し事の入る余地はない。関係の中で起こっている様々なあらゆることが、オープンとなり、受け入れられ、誤解なくありのままに理解される。そのような関係性の中では、隠し事、演技、うそ、ごまかしで自分を演出する必要はまったくない。自分は、他人から、ありのままを受け入れられ、すべてをそのまま愛される。愛されるために自分を変える必要が全く無いのだ。他者に対しても同様であり、自分は他者の中で起こっていることを、客観的にではなく、体験的に理解できる。他者の悲しみを自分の悲しみとして体験し、他者の喜びを自分の喜びとして体験する。そのような体験にケチをつけて、”本来ならばこうあるべきだ”などと説教しようなどとは思いもよらない。そのような体験をそのまま受け入れて誤解なく理解し、そのままを心から愛することができるのだ。このような共感の状態において、人は初めて自分らしさを自由に謳歌し表現することができる。そのような関係性に一体化した自分自身を初めて心から幸せと感じることができるのだ。

 3.分離感にまつわる思い込み

現代社会は、分離感がその基盤の一つとなっていることは、間違いないと言えよう。以下、分離感の哲学を提示していこう。

 <以下「共感の時代」フランス・ドゥ・ヴァール著より引用>

・「自然の尽力はもっぱら、そのような人(競争に負けた不適者、貧乏人)をつまみ出し、世の中から一掃し、もっと優れた者たちのための余地を作ることに向けられている」ハーバード・スペンサー(「適者生存」という言葉を生みだした政治哲学者)

・エンロンのCEO、ジェフ・スキリングは、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』の大ファンで、自分の企業内で冷酷無比な競争をあおり、意図的に(彼らの信じ込んだ弱肉強食の)自然をまねようとした。・・・従業員はエンロンの社内環境で生き延びるために、たがいにせっせと蹴落とし合い、その結果、内部はぞっとするような不正行為、外部では情け容赦ない搾取を特徴とする社風が生まれた。

・(行動主義心理学の父ジョン・ワトソンは)母性愛の意義に関しては特に懐疑的で、それを危険な道具と考えた。・・・社会はこれほどの温かさは不要で、もっとしっかりした仕組みが必要だというのだ。・・・ワトソンは、自らが「キスされすぎた子供」と呼ぶものの撲滅運動を展開し、1920年代には非常に世評が高かった。」

上記の引用文献である「共感の時代」の著者フランス・ドゥ・ヴァールは、動物学者である。彼の幾多の動物研究によれば、自然界は、上記のようなゆがんだ競争社会ではなく、もっと愛と思いやりと自己犠牲と社会性のあるものであり、上記のような考え方は、自然界のほんの一部の暗い側面だけを取り出して、人間社会のひずみを正当化しようとした詭弁であると語っている。フランス・ドゥ・ヴァール氏の考えは、正しいのだろうか?その答えは、今の日本や世界を見れば一目瞭然であろう。諸国間のいがみ合いと戦争、飢餓、格差問題、自然破壊・・・、分離感の哲学が生み出した社会は、自然の美しさを反映した社会であるとは、決して誰も言うことはできない。

5.自然本来の社会性

一方、動物学者フランス・ドゥ・ヴァ―ルは、動物たちが自然に持っている社会性を研究している。以下、動物たちの共感の力が発揮された事例をご紹介しよう。

・たとえば、二匹のサルに同じ課題をやらせる実験で、報酬に大きな差をつけると、待遇の悪いほうのサルは課題をすることをきっぱりと拒む。・・・どんなに少ない報酬でも、もらえないよりはましなので、猿も人間も利潤原理に厳密に従うわけではないことが分かる。(サルの不公正を嫌う性格について)

・野生の馬やジャコウウシは、オオカミに襲われると、幼い者たちの周りをぐるっと囲んで守ってやる。

・アルゼンチンのブエノスアイレスでは、あるメス犬が、捨てられた人間の男の子を自分の子たちと一緒に世話をして救って有名になった。オオカミに育てられたという双子、・・・このような異種間の養子関係は、動物園ではよく知られている。ある動物園のベンガルトラのメスは、豚の子供たちを引き取って育てたという。母性本能は、驚くほど寛大なのだ。

・人間や動物は、利己的な理由からしか助けあわないということにはならない。・・・たとえば、人間が見知らぬ人を救うためにレールの上に身を投げ出したり、犬が子供とガラガラヘビの間に飛び込んで重傷を負ったり、サメが出没する海域で泳ぐ人の周りをイルカが囲んで守ったりする。

・猫のオスカーは、・・・老人用診療所で、毎日アルツハイマー病やパーキンソン病などの患者のために回診する・・・オスカーは、部屋から部屋へと回りながら、患者を一人一人注意深く観察し、その匂いを嗅ぐ。誰かがもうすぐなくなると判断すると、その傍らで身を丸め、ゴロゴロと喉を鳴らしながら、そっと鼻を押し付ける。そして、患者が息を引き取ると、ようやく部屋を後にする。オスカーの見立ては正確そのものなので、病院のスタッフにすっかり頼りにされている。・・・彼が患者の脇で番を始めると、看護師はすぐに家族に電話をかけ、家族は・・・急いで病院に駆けつける。オスカーはこうして25人以上の死を予測してきた。・・・スタッフは、彼が救いの手を差し伸べているのだと解釈している。

・私(動物学者コーツ博士)が泣きまねをして、目を閉じ涙を流すふりをすると、ヨニ(チンパンジー)は、自分のしている遊びなどの活動を直ちにやめ、興奮して毛を逆立てながら、急いでかけてくる。家の屋根や織りの天井といった、家の中でも特に離れていて、しつこく呼んだり頼んだりしても降りてこさせられなかったような場所からやってくるのだ。・・・私の周りをせわしなく走る。私の顔をじっと見て、一方の手のひらで優しく私の顎を包み、指で顔にそっと触れるのは、何が起きているのかを理解しているかのようだ。・・・・私がいかにも悲しそうに、絶望したように泣くほど、ヨニはますます同情を示す。・・・ヨニは、(両手で目を覆う)その手を取りのけようとし、彼女の顔に向けて唇を突き出して、じっと見入り、かすかに唸り、鼻を鳴らす。

・ラブラドール・レトリバーのマーリー・・・ジョン・グローガンの『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』に出てくる暴れん坊でお騒がせの札付き犬だが、グローガンの妻ジェニーが、流産したのがわかって泣いていたときは、頭を彼女のおなかにぴったりと押し付けて、微動もせずに立っていた。

 事例にもある通り、人間を含めた動物には、生来の正義感、思いやり、共感の力を持っている。

・弱い者は、滅びるままにすべき。

・強いものが弱いものを犠牲にして成長することが正義

・思いやりや愛は、不自然であり、間抜けな人の特徴

前述の分離感の哲学は、必ずしも真実ではない。強欲の資本主義が間違っており、反省すべきだと考えられてきたのは、つい最近のことではないだろうか。むき出しのエゴイズムが暴露・糾弾され、業績悪化につながると同時に、自制心と思いやりのある高い意識の経営が台頭する傾向が強まってきている。

6.人と組織の新しい可能性

人には、他者と共感し、一体感を感じることができる能力がある。その力は、他者とは他人であるという強い分離感があるときには潜在化してしまい、機能不全となるが、凝り固まった分離感の思い込みから自由になり、肩の力を抜いて、素直に他者と向き合おうとしたときに自然に発動する。

サッカー場で応援する人たちの一体感、

共に協力し合って目標に立ち向かう職場、

コンサートホールで共に歌い、踊り、楽しむことによって増幅される感動、

旧友と分かち合う楽しいひと時、

結婚する二人をみんなで祝福する聖なる瞬間、

愛し合う2人の間で起こる言葉の必要ない相互理解。

 そのような状態の中では、人は他者をもはやどうでもよい他人とは思えない。他者の痛みは、自分の痛みであり、他者の喜びは自分の喜びである。他者がほほ笑むと、私も微笑み、他者が悲しみで涙を流す時には、自分の胸も悲しみが満ちて涙が流れる。

他者が苦しんでいた時には、見返りがほしくて助けるのではない。他者の苦しみが自分でも体験できるから手を差し伸べざるを得ないのだ。

 こうした共感の能力は、人間の新しい可能性である。それらの体験は、日常的ではないかもしれないが、不自然ではない。

 もしも、すべての人が、自分と他人とが違う人ではなく、本当に体験を分かち合える同士であることを直覚したならば、強いリアリティと喜びの中で、すべての人や世界と一体感を感じながら生きることができたとしたならば、世界は、途方もない変容を遂げることだろう。そんな認識の中では、うそや詐欺、犯罪や搾取、独裁や支配、自然破壊や戦争は、もはや不可能である。

人の新しい可能性、大いなる夢、わくわくする未来を感じることができる。  そんな未来は、不可能ではない。分離感と言う幻想に迷い込んだら見えなくなる境地がある。分離感の幻惑を見極めて、素直になれたとき、その時にこそ、人の本来の偉大なるあり方が開花するのかもしれない。それこそが、人と人の社会の新しい可能性なのではないだろうか。そんな大いなる可能性を信じてみたい。

ヴィーナス通信 2013年秋号

弊社より配信しているヴィーナス通信の本年度の秋号を先日リリースしましたので、こちらにも転記します。

 

<以下ヴィーナス通信2013年秋号>

 

猛暑だった日がうその様に、秋風が心地よいですね。

こんにちは、ヴィーナスアソシエイションの手塚美和子です。

みなさま、お元気でいらっしゃるでしょうか?

店先にはハロウィンのグッズなどが並んで、だんだんと秋も深まってきます。

運動会ももうすぐですね。

楽しみの尽きないこの季節、気持ちよく過ごしたいですね!

それでは、ヴィーナス通信秋号、発信です!!

 

今回のヴィーナス通信は「ムスタンで起こした近藤亨さんの奇跡」です。寄稿は弊社代表、手塚芳晴です。

今回もどうぞおつきあいください。

 

※ヴィーナス通信は、ヴィーナスアソシエイションにご縁のあった方々にお送りしているメールマガジンです。

配信中止を希望される方は、下記連絡先までご連絡ください。

mailto:reference@venus-association.com

 

☆☆☆☆☆☆☆テーマ「ムスタンで起こした近藤亨さんの奇跡」☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 近藤亨さんは、1921年新潟県の生まれで、ずっと農業に携わってこられたのですが、70歳のときに、「白い米を腹一杯食べさせてやりたい」という志のもと、ネパールの奥地ムスタンに乗り込み、何年もの失敗の後、不可能と言われた不毛の土地での稲作に成功し、貧しかったムスタンの人々にそのすばらしい農業技術と成果を提供しています。

 

 ムスタンは、ヒマラヤのふもと、標高約3,000mに位置するところで、冬はマイナス40度になり、台風なみの強風が吹き付けます。また、雨はほとんど降らず、水は、ヒマラヤからの雪解け水に頼る状況で、ほとんど木がなく、植物もまばらにしか生えていません。

 

 ムスタンに暮らす人々は麦、粟、蕎麦、わずかに生えている草の根や茎を食べる貧しい生活を強いられており、厳しい環境のもと、ネパール政府や各国援助機関も打つ手は限られており、現状を改善する打開策が見えない状況にありました。

 

 近藤亨さんは、新潟大学農学部助教授を経て、1976年(55歳)の時に、初めてJCIAから農業の専門家としてネパールに派遣され、ムスタンと縁ができたのです。

 

 富士山よりも酸素濃度が薄く、極度に乾燥し、極寒、固くて痩せ細った土地、ほとんどが黄土色の枯れた大地で、樹木はおろか、ほとんど緑がない厳しい環境で、さまざまな援助もいまだ実を結ぶことのない中で、政府の政策からも見放されようとしていました。

 

 そんな中、1991年、近藤さんは、貧しいムスタンの人たちにおいしい米を食べさせてあげたいと願い、家族の反対を押し切って、なんと70歳という年齢でムスタンに移住を決意し、私財をなげうって、単身ムスタンに乗り込んだのです。

 70歳です。車も入り込めない不毛の山岳地帯の秘境に、しかも70歳にして移住を決意し、まったく不可能と思われていた稲作に、私財を投じてまで挑戦するとは、なんという勇気、なんという大胆な決断、なんという強烈な使命感でしょうか。

 

 ムスタンに乗り込んだ近藤さんは、まずは、雪解け水の冷たさの対策に取り組みます。

雪解け水を一旦ため池のようにして日光にさらして温めたうえで稲作に使うという作戦です。

しかし、残念ながら、失敗に終わります。水の冷たさが、工夫を上回ってしまったのです。

 その後、近藤さんは、挑戦を繰り返すものの、環境は過酷であり、稲は芽は出すものの稲穂が実るまでには至りませんでした。

 しかし、近藤さんは、決してあきらめることなく、果敢に問題に立ち向かっていきます。

ビニールシートで覆うこと、溜池を2段にすること、水を深く張って寒さから守ることなど、様々な工夫と改善を実現していったのです。

 さらに、近藤さんの努力を見ている現地のムスタンの人々が、近藤さんに協力を

しはじめたことも加わり、ついに1996年、挑戦から4年目にしてとうとう見事な稲穂が実りました。

 史上初めて標高2750mの高地での稲作に成功させたのです。

 まさに奇跡です。

 それ以来、毎年ムスタンでは、農作物に恵まれるようになり、ムスタンの村人に

喜びと笑顔をもたらしています。

 近藤さん(と国際NGOボランディア団体“MDSA”)のムスタンへの支援は、農業指導だけに限らず、学校や病院、橋の建築などの地域に密着した援助を行い、現地の人々からは、心から慕われ愛されている様子が報道されています。

 

 近藤さんは、そのものすごい偉業の割には、自然体で飄々としており、決して威張ったり高ぶったりすることなく、91を超える現在でも現地の人たちとともに、幸せそうに笑顔で活躍されています。

 

 近藤さんの生き方は、私たちに、忘れかけていた気高さ、貴さ、勇気を呼び戻してくれるようです。

 

「人は断じて無力ではない。勇気をもって立ち向かえば、必ず道は開けて来る。」

そんな大切なことを教えてくれている奇跡のメッセージだと言えましょう。

 

 

☆☆☆☆☆☆ヴィーナスアソシエイション講座案内☆☆☆☆☆☆☆☆

<「アトランティック プロジェクト」体験説明会>

詳細⇒

http://venus-association.com/a-program/atlanticproject/setumeikai-ap.htm

○開催日   201311月8日(金)

○時 間   午後1:005:00

○料 金   無料

○会 場  一般財団法人 産業人材センター『霞会館』

      (地下鉄日比谷線「六本木」下車徒歩7分)

○概要

「アトランティックプロジェクト」は、学生から企業人への意識転換をテーマとした総合新入社員研修プログラムです。

また、組織実習として、チームビルディング、コミュニケーション等をテーマとした研修やマネジメント研修としても活用できます。

導入していただいた多くの企業の皆さまから続々と大きな反響と高い評価をいただいております。

本説明会では、実際に実習をご体験いただいて、内容と雰囲気をご理解頂けるようにご案内いたします。

社内導入のご検討の場として、ぜひ一度ご体験ください。

 

<「新入社員研修 公開講座>

詳細⇒

http://venus-association.com/a-program/atlanticproject/shin_koukai.htm

○開催日  201448日(火)~9日(水) 2日間

○時 間   各日ともに9:3017:00

○料 金   37,800円 資料代、税込み

○会 場  一般財団法人 産業人材センター『霞会館』

      (地下鉄日比谷線「六本木」下車徒歩7分)

○概要

・体験型プログラム「アトランティックプロジェクト」による新入社員研修公開講座です。

・楽しく熱い体験を通して、大切なことを体とハートで学びます!

・前向きで粘り強い企業人スピリット、ビジネスマナーなど、企業人の基礎を学びます。

・少人数から受講できます。

・さまざまな業種や企業から参加されますので、刺激になり、人脈がひろがります。

・低コストでかつ高いクオリティの講座です。

・プロフェッショナルな講師陣が、情熱と信念と愛情をもって指導をいたします。

 

<お申し込み方法>

参加する講座(商品)を明記の上、会社名、氏名、ご連絡先を以下

のメールにてお送り下さい。

mailto:reference@venus-association.com

ヴィーナス通信 2013年夏号

弊社より定期的にリリースしているメールマガジン”ヴィーナス通信”を転載します。2013年夏号です。

 

(以下ヴィーナス通信2013年夏号)

 

みなさま、暑中お見舞い申し上げます。

ヴィーナスアソシエイションの手塚美和子です。

梅雨が思いのほか早く明け、毎日ものすごい暑さですが、みなさまお元気でしょうか?

弊社の庭にも、可愛いユリの花が咲きました。

まだまだ暑い日が続きますが、頑張って乗り切りましょう!!

 

今回のヴィーナス通信は、「新入社員研修に自尊心教育を」についてです。

弊社代表、手塚芳晴の寄稿です。

それでは、ヴィーナス通信夏号、発進です!!

 

※ヴィーナス通信は、ヴィーナスアソシエイションにご縁のあった方々にお送りしているメールマガジンです。

配信中止を希望される方は、下記連絡先までご連絡ください。

mailto:reference@venus-association.com

 

☆☆☆☆☆☆☆テーマ「新入社員研修に自尊心教育を」☆☆☆☆☆☆☆☆☆

弊社新入社員研修プログラムでは、新入社員の自信と誇りを育むことを重要なテーマの一つと考えています。

『何とかなる』『大丈夫』と考えることができるからこそ、粘り強さ、前向きな姿勢、高い志、チャレンジ精神を生み出すことができるのだろうと考えているからです。

ただ、この自信と誇りは、とても勘違いされやすいものでもあります。

よく、「新入社員には自信と誇りなんていらないよ」「自信と誇りなんてもたれたら使いづらくてしょうがない」などと言われることがありますが、これは、きっと誤解なんだろうと私どもは考えております。

自分の人生に対する前向きな態度である自尊心が、傲慢さや自惚れと同じものであると勘違いされているからこその誤解であり、私どもにとっては、この自信と誇りは、不要のものどころか、むしろ最近の若年層の問題となっている早期離職や成長格差、メンタルヘルスなどのあらゆる経営問題を解決するカギとなる重要テーマであると考えております。

 

自信と傲慢さは、明らかに違うものです。日本では、「自信のある人、自尊心の高い人」と言う言葉は、ほめ言葉と言うよりは、陰のある言葉として認識されているようで、自信や自尊心は、持つべきではないというニュアンスがあるように感じます。しかし、英語では、この2つは、はっきりと違うものと認識されています。

 

自尊心はSelf-esteem、傲慢さやうぬぼれはPrideであり、両者は、まったく違うもので、Prideには影がありますが、self-esteemは、持つべき美徳であると認識されていているのです。

うぬぼれや傲慢さは、決して自信からは生まれません。むしろ、自信の欠如から生まれます。傲慢な人は、『自分の本質は、いやなやつで、ダメ人間だ』と思い込んでおり、そんなみじめな姿がばれてしまったら、誰からも相手にされるわけがないと恐れているので、本当の自分の内面が絶対にばれないように強がりで煙幕を張っているだけであり、その根底にある心情は、自信ではなく劣等感です。

本当に自尊心を持っている人は、決して自惚れないし傲慢にもなりません。

腰が低く、友人が多く、謙虚です。しかし、だからと言って決して卑屈ではない。堂々たる紳士淑女であって、誇り高き存在なのです。

様々な考え方の一つに過ぎませんが、私どもは、人が力強く輝いて活躍していくために必要な要素として、最も大切なものが、そのような意味での自信と誇りであると考えております。

 

しかし、この自信と誇りについて、最近の若者たちに大きな問題があると考えられています。諸外国と比較すると、日本の若者は、自己イメージが著しく矮小で貧しく否定的で、自尊感情に大きな問題があると考えられているのです。

多くの統計データによって、日本人の特に若者たちの自信のなさ、不健康なアイデンティティの問題が浮き彫りにされていますが、今回は、財団法人日本青少年研究所による「高校生の生活意識と留学に関する調査(2012年)」をご紹介しましょう。

本調査は、日本、米国、中国、韓国の高校生の様々なテーマに関する意識の比較調査がなされていますが、自己認識に関するデータも豊富であり、自尊感情に関する国際間の興味深い意識の違いを読み取ることができます。

内容を見ると、「(自分が)価値ある人間だ」と言う問いに対して「はい」と答えた

生徒が、中国と韓国は86.7%、アメリカは79.7%であるのに対して、日本は、39.7%と著しく低くなっています。

逆に「自分はだめな人間だ」と言う問いに対して「はい」と答えた生徒が、韓国31.9%、中国39.1%、アメリカ52.8%に対して日本は83.7%と群を抜いて高くなっています。

なお「私はダメな人間だ」に対して「はい」と答えた日本の生徒の割合は、年を追うごとに増えており、1980年で58.5%2002年で73%2012年で83.7%となっています。

この自己認識が事実であるならば、事実を人生の基軸としているので問題はないのですが、はたして、これらの自己イメージは事実なのでしょうか。

もし、価値のある若者が、米国、中国、韓国では多く、日本にはその半分もいないことが事実であるならば、事実をありのままに認識していることになるので問題は無いのですが、果たしてそれは事実でしょうか?

当然のことながら、まったく事実ではありません。

身長や体重が違ったとしても、もって生まれた才能や潜在性、可能性に違いがあるはずがありません。

人は断じて欠点だらけの無力な存在ではありません。本気を出せば、どんな人でも、本当に素晴らしい仕事を成し遂げる力を持っている。

その潜在性と可能性は、人の想像をはるかに超えて壮大です。

できないと信じているのは自分だけの思い込みであって、もともと持っている可能性に優劣などあるわけがありません。

しかし、全く同じ人物であっても、一方は「必ずできる!」と信じて、もう一方は「絶対にできない」と信じて長年活動したとしたら、結果には大きな違いが出てきてしまうでしょう。

 

私は、大学で授業を持っており、日ごろ若者たちとかかわっているので、体験的に理解しておりますが、確かに、自分に自信を持っている学生と自信がない学生とでは、同じ成績や実績を持っていたとしても、内定を取ってくる数が明らかに違ってきます。

これは、入社後の彼ら彼女らのキャリアにも大きな影響を与えることになります。自尊感情が高く心構えができている新入社員は、入社後の厳しい環境の大激変を乗り越え、逆風にめげることなく逆にそれを利用して大きく飛翔することでしょう。しかし、自信がなく悲観的な若者たちは、その厳しさに打ちのめされ、本来の問題解決能力を発揮できずに上手に乗り越えることができません。また、迷惑かけることを恐れて、または攻撃されることを恐れて職場の人たちに正直に相談することができません。

結果的に、早期離職や成長格差、メンタルヘルスと言った問題につながってしまうのです。

 

私どもは、以上のことから、若者たちにまつわる様々な経営問題を解決するための重要なカギとして自信と誇りの重要性を提案しております。

 

若手社員たちが、言われたことしかやらないのは、挑戦する自信がないからであって、能力がないからではありません。

若手社員たちが、マニュアルや答えをすぐ求めるのは、不安からくる自己防衛であって、甘えているのではありません。

若手社員たちが、飲みニケーションを嫌がるのは、他者と友情を育む自信がないからであって、孤高を気取ったり人を嫌っているからではありません。

若手社員たちが切れやすく、めげやすく、落ち込みやすいのは、自己嫌悪と絶望の中にいるからであって、わがままだからではありません。

 

若手社員たちに必要な事は、今の未熟さを責めることではなく、「お前なら大丈夫だ」と背中を押してやることではないでしょうか。

甘いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、時代は、私どもの頃とは違っています。私は51歳ですが、私どもの頃は、社会もまだまだ健全でおおらかであり、地域や社会から愛され大切にされた実感があります。

そんな中でたくましさや冒険心を育むことができたんだろうと思います。

しかし、今の若者たちは、人間関係が希薄でとげとげしく、相互不信の中で育っており、自信や覇気のない大人たちの中で育ってきているので健全なたくましさは、残念ながら十分に育まれているとは言えません。

統計データ的にも、若者たちの自己イメージは、年代とともにどんどん悪化してきていることは事実です。

だから私は、今の若者たちには大人たちの後押しが必要だと考えております。

 

確かに最初は手がかかるかもしれませんが、私の体験では、彼ら彼女らが、本当に自信と信頼を回復し始めると、事態が大きく変わります。目つきが変わり情熱に火が付きます。元気で前向きになり、主体的かつ積極的、チャレンジングな姿勢に変わってきます。

種のままで固く身を守って変わろうとしなかった者が、奇跡を起こし、芽をだし、茎を伸ばし、大輪の花を咲かせます。

彼ら彼女らのまどろませている潜在性と可能性は、想像をはるかに超えて大きく、能力が封じ込まれたままの状態では、早期離職、成長格差、メンタルヘルス問題などの経営問題につながりますが、もし真に戦力になった時には、あらゆる問題が解消されるだけではなく、まったく想像もできなかった未来を切り開くことでしょう。

 

潜在性を引き出すカギとなるこの自信と誇りをどう伸ばすのかについて、様々な考え方がありますが、私どもは、2つの方法を提案しています。

一つは、我々大人が、説教すること。

そして、もう一つは、体験から学ぶことです。

そのような視点に基づいて、私どものプログラムが設計されています。

 

仕事の喜び、希望、自信と信頼、勇気、挑戦、情熱、そんな熱い思いを一人の大人として若者たちに伝えていきませんか。

そんなベタではあるけれども本質的でとても大切なメッセージを伝える教育をご提案します。

 

☆☆☆☆☆☆ヴィーナスアソシエイション講座案内☆☆☆☆☆☆☆☆

<「アトランティック プロジェクト」体験説明会>

詳細⇒

http://venus-association.com/a-program/atlanticproject/setumeikai-ap.htm

○開催日   201311月8日(金)

○時 間   午後1:005:00

○料 金   無料

○会 場  一般財団法人 産業人材センター『霞会館』

      (地下鉄日比谷線「六本木」下車徒歩7分)

○概要

「アトランティックプロジェクト」は、学生から企業人への意識転換をテーマとした総合新入社員研修プログラムです。

また、組織実習として、チームビルディング、コミュニケーション等をテーマとした研修やマネジメント研修としても活用できます。

導入していただいた多くの企業の皆さまから続々と大きな反響と高い評価をいただいております。

本説明会では、実際に実習をご体験いただいて、内容と雰囲気をご理解頂けるようにご案内いたします。

社内導入のご検討の場として、ぜひ一度ご体験ください。

 

<お申し込み方法>

参加する講座(商品)を明記の上、会社名、氏名、ご連絡先を以下のメールにてお送り下さい。

mailto:reference@venus-association.com

 

 

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ヴィーナス通信に関するお問い合わせやご質問は、下記メールアドレスまでご連絡ください。

mailto:reference@venus-association.com

 

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有限会社 ヴィーナスアソシエイション

206-0823

東京都稲城市平尾1-30-7

Tel Fax   042-350-7430

URL   http://venus-association.com/

mailto:reference@venus-association.com

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ヴィーナス通信2013年春号

 弊社よりヴィーナス通信と言うメールマガジンを四半期に一回リリースしております。つい先日、今年の春号を配信しましたので、このブログでもご紹介します。
 以下、ヴィーナス通信2013年春号です。

【ヴィーナス通信 2013年春号】

新しいスタートの4月。駅には定期券を購入する長い列ができていますね。新入社員のみなさんも、少しずつ会社に慣れてきているのではないでしょうか?
本当に大変ご無沙汰いたしました。ヴィーナスアソシエイションの手塚美和子です。
みなさまお変わりなく、お元気でご活躍の事と存じます。
ずいぶん長い期間、おやすみを頂いておりました。
また今年から、ヴィーナス通信を再開いたします。
お仕事の合間の時間にお読み頂き、何かのヒントとなれれば幸いです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

そして、お知らせを3つほど・・・。

①弊社ホームページを、大幅にリニューアルしました!ぜひ一度、ご訪問ください!!
⇒ http://venus-association.com

②弊社より出版しております単行本「実践就活マニュアル」に加筆し、電子書籍版として、
全5巻で発売させていただきました!
ご興味がございましたら、こちらもぜひご覧頂ければと存じます。
⇒ http://venus-association.com/a-publication/

③アトランティックプロジェクト説明会を開きます。
2013年6月27日(六本木)
詳細は、下記ご案内をご覧ください。

今回、2013年春号のテーマは、「自尊心とプライドの違い」です。 『電子出版版実践就活マニュアル』より抜粋です。

それでは、気分も新たに2013年春号の発信です!

☆☆☆☆☆☆テーマ「自尊心とプライドの違い」☆☆☆☆☆☆☆☆
ヴィーナスアソシエイション出版「電子書籍版 実践就活マニュアル 第1巻」 第2章より一部抜粋

(前章「1.自尊心の重要性」に引き続き)
2.自尊心をめぐる誤解

ところで、自尊心には、多大な誤解がある。よく自尊心は、傲慢さ や自惚れと同一視されてしまう。 自尊心を高く持つことは、鼻もち ならない生意気で傲慢な危ない人間になることだという勘違いが あり、だから、自尊心はよいものと言うよりは、悪いもの、持つべき ではないものという思い込みがあるのだ。

しかし、実は、自尊心と傲慢さは、まったく違うものであり、似て非なるものである。

本当の自尊心を持っている人は、腰が低く礼儀正しく友人がたくさん いる人が多い。しかし、だからと言って卑屈であるわけではない。 本当の自尊心は、自分を尊い存在と思えると同時に、相手も大切な存在と感じるので、謙虚であり、思いやりがある紳士淑女として堂々と生きることにつながるのだ。

一方、傲慢さやうぬぼれは、自分を尊いとは思えないので、 相手につまらない存在だと思い込んでいる自分の真相を知られて しまうことを恐れている。だから、自分の欠点を他人に隠そうとしたり、 欠点などないふりをしようとして、無理をしてしまうのだ。だから、 傲慢な人は、自信があるからそうなっているのではなく、 自尊心が欠落しているからそうなると言えよう。

日本では、この自尊心と傲慢さは、同じようなものと同一視されてしま っているところが多々あるが、これは、はなはだしい勘違いであり、 思い込みである。英語では、自尊心と傲慢さは、はっきりと言葉で違え て認識してる。自尊心は、Self-esteemであり、傲慢さは、Prideと表現さ れて、それぞれは、全く違うものであると認識されているのだ。

Self-esteem(自尊心)とPride(プライド)の違いを整理してみると、 次の事が言える。

<Self-esteem(自尊心)>
・自信に由来する
・自分の存在そのものを尊いと感じる
・欠点も含めて自分を受け入れられる
・失敗にめげずチャレンジング
・基本的に安心

<Pride(プライド)>
・劣等感に由来する
・他者と比較して、自分が上(下) と感じる
・自分の欠点の存在を許せず責める
・失敗を恐れて防衛的、保守的
・基本的に不安

○Self-esteem(自尊心)は、自信に由来するのに対して、Pride(プラ イド)は、自信の欠如=劣等感に由来する。だから、本当の自尊心は、決して傲慢ではない。礼儀正しい紳士淑女であり、自分も大切にすると同時に仲間も大切にする。 一方、プライドは、本当の自分は欠点だらけで弱く、嫌な奴だと思い込んでいるので、それがばれないように隠したり、逆にあたかも強くふる まったりするので傲慢、うぬぼれとなる。

○Self-esteem(自尊心)は、自分の存在そのものに価値があると感じる のに対して、Pride(プライド)は、他者との比較において、自分が上(また は下)と認識する。 だから、プライドは、自分の価値がいつも他者との比較の中で決定する ので、自分の価値は、常に揺らいでおり、脅威にさらされている。 一方、自尊心は、自分の価値を認識するのに他者は必要ない。 他者がどうあれ、自分の尊さには揺らぎがないのだ。

○Self-esteem(自尊心)は、欠点も含めて自分を受け入れて尊重すること ができるが、Pride(プライド)は、自分に欠点があることを許せない。 自尊心は、発展途上の自分が好きであり、自分が完璧ではなくともそれを自然に受け入れることができる。だから、他人にも完璧さを求めないし、欠点ある他人を快く受け入れる。 一方、プライドは、自分に欠点があることを許せないので、他者から欠点を指摘されると猛烈な恐怖と怒りを感じる。だから、完璧になどなれるわけが ないのに、完璧ではない自分でいることが不安であり落ち着かなく、欠点を隠そうとして傲慢になる。自分の欠点を憎むように、他人の欠点にも敏感で それを嫌う。だから、他人にも完璧さを求め、基準を押し付け、矯正しようとする。

○Self-esteem(自尊心)は、失敗にめげることなく、前向きにチャレンジングに生きるが、Pride(プライド)は、失敗を恐れて防衛的、保守的に生きる。だから、プライドの人生は、壁を作り、分離感を強め、引きこもり、攻撃的に被害者又は加害者として生きるが、自尊心の人生は、壁を乗り越え、分かち合い、知恵と愛と勇気をもって創造者として生きる。

○したがって、Self-esteem(自尊心)は、日常が安心と喜びであるのに対して、Pride(プライド)は、日常が不安と恐怖との戦いである。

3.プライドではなく自尊心を持って生きるべし

基本的に、人が成長する方向性として、欠点を矯正するよりも長所を伸ばす事、 自信を砕くのではなく自尊心を育む事の方が、結果的に大きな成果につながる。

影は、目立つので、つつきたくなるが、日のあたる側面のほうが圧倒的に大きい事を忘れてはならない。人は、確かに欠点を持っている完璧ではない存在であ るが、断じて無力ではない。その人の可能性や潜在性は、人の見立てや思い込みよりも、はるかに大きいのだ。

それをちっぽけにしか見れないのは、そう認識す るエゴの器量のなさ、自身の勝手な絶望から来る偏見と言えよう。そんな勘違いの罠に陥ってはならない。人は、断じて欠点だらけの無力な存在ではない。影より輝きの方が圧倒的に大きく、その潜在性と可能性は、想像を はるかに超えて、壮大なのだ。

そんな自分に自信を持って生きよう。完璧な存在になどなる必要はまったく無い。
「もう少し背が高ければ自信がもてるのだけど・・・」
「もう少し頭がよければ自信が もてるのだけど・・・」
などとけちくさい事を言ってはいけない。人には欠点がつき物であり、完璧になどなれないのだ。完璧になろうとすること自体が傲慢ともいえよう。

人は、皆、発展途上の存在であり、完璧になどなることは、そもそもできない。
発展途上の自分を大切にしよう。
あなたは発展途上で十分なのだ。
発展途上の自分を信じてみよう。
発展途上とは言え、あなたには今あなたの想像をはるかに超えた可能性がある。
あなたの人生は思っている以上に頼もしい力がある。
そんな力と可能性を大切にしよう。

ヴィーナス通信2010年春号「志の重要性」

ヴィーナス通信は、弊社からリリースしているメールマガジンです。

先日、2010年春号を発表しましたので、ご紹介します。

 

 

<ヴィーナス通信2010年春号>

春の嵐もようやくひと段落、東京の桜の開花も宣言されましたね。

みなさんお元気にご活躍のことと存じます。

ヴィーナスアソシエイションの手塚美和子です。

寒かった冬を乗り越え、弊社の桃の花もようやく咲きはじめました。

これから入社式や、新入社員研修などで忙しい時期に入りますが、ひととき、ヴィーナス通信をお読みになっていただき、何かのヒントにして戴ければ幸いです。

今回のテーマは、「こころざしの重要性」です。

弊社代表手塚芳晴が担当している大学の授業(プレゼンディスカッションスキル演習)の最終講で学生に配っている資料より抜粋したものです。

それでは、春のパワーとともにヴィーナス通信春号発信です!!

 

※ヴィーナス通信は、ヴィーナスアソシエイションにご縁のあった方々にお送りしているメールマガジンです。

配信中止を希望される方は、下記連絡先までご連絡ください。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆テーマ「こころざしの重要性」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

(プレゼンディスカッションスキル演習の最後にあたって)

 さて、講座の最後に当たって、みなさんに改めてこころざしの重要性についてお話したい。

「私は一体何のために生きるのだろう?」

この問いは、とても厳しい問いである。

いったん問いかけたら、答えが出るまでは、止むことはない。

しかし、その問いにだけは、満足のいく答えを出すことなど不可能だ。

だからこそ、「何のために生きるのか?」の問いかけは、危険が大きく、立ち向かっていくためには勇気が必要である。

しかし、みなさんには勇気をもって、この問いに取り組んでもらいたい。

 

難しい問題だからこそ、危険な問題だからこそ、真剣に向き合う時には、強烈なエネルギーと情熱が心の奥底からやってくる。

この情熱こそが青春の証なのだ。

危険を避けて、どうせ考えても無駄だからと、この問いから背を向けて、流される生き方を選んだ時から、ひそかに老化が始まるのだ。

 

「戸を叩け、されば開かれん。」

聖書の言葉にもあるとおり、問いをかけられたものには、必ず答えはやってくるものである。

「何のために生きるのか?」この真剣な問いかけに対する今の自分の答えとなるものこそがこころざしである。

志は、自分の理想、夢、あこがれ、育みたい人間性、哲学、最高のバージョンの人生である。

 

志を手にした者は、自分の輝かしい未来についての青写真を手に入れたことになる。

あなたが手に入れたその青写真は、とてつもなく価値あるものである。

地球上のどんなに美しい建物であっても、最初は、そっけない鉛筆書きの設計図から始まっていることを忘れてはいけない。

今は、手書きの頼りないメモのように見えるかもしれないが、それが種となり、芽を出し、茎をのばし、葉を広げ、ついには今は想像もつかないような美しく大きな花を咲かせるのだ。

 

ただし、たんに設計図があるからと言っても、それを行動に移さなければ、けっしてその後のプロセスは、展開することはあり得ない。

ヴィジョンに向けての具体的な行動への第一歩を踏み出す必要があるのだ。

その際に、必要となるものが、信念だ。

「苔の信念岩をも通す」のことわざどおり、「私のこころざしは必ず実現する」という信念をもって行動に当たれば、必ずいつかは花を開かせることになる。

しかし、「夢なんてどうせ実現するはずがない」と信じて事に当たれば、途中で遭遇するはずの困難にいとも簡単に屈服してしまい、素晴らしい可能性への道は閉ざされてしまうだろう。

 

夢の実現への道は、平坦ではない。

その過程で出会う人や出来事は、礼儀正しいお客さんばかりとは限らないのだ。

目の前に立ちはだかるだろう想像を絶する痛みや苦悩、困難は、1度や2度に限ったことではないだろう。

世に言われる成功者たちは、このような困難に遭遇したことは、枚挙に暇が無い。

成功とは、失敗しないことでも苦しまないことでもない。

失敗してもあきらめないことが、最終的には成功につながるのだ。

 

人が成長するためには、どうしても「痛み」と向き合う必要がある。

苦労が多ければ多いほど、その人の慈悲の深さと、揺るがない前向きな信念と、多くの人を受け入れる広さと度量が育まれてくるのだ。

学問に王道がないように、人生にも抜け道はない。

試練を潜り抜けてこそ人は大きくなっていくのである。

 

自らのこころざしを実現するためには、そのような厳しい道を歩む必要があることをしっかりと理解して、信念をもって事にあたろう。

どんなに困難な試練であったとしても、あなたがあきらめずに、前向きに粘り強く立ち向かっていけば、必ず道は開けてくる。

 

チャンスとピンチは、準備が整ったものにやってくるのだ。

 

だから、実のところ、立ちはだかった壁がどんなに高いものであったとしても、乗り越えられないものは存在しない。

あなたの試練は、あなたが乗り越えられる準備が整ったからこそやってきた。

だから、これからもあなたが生きていく上で、あなたが乗り越えられないような困難は、決してあらわれることはない。

その意味で、あなたが出会うであろう障害は、あなたにとってのよき教材であり、成長への貴重な踏み台なのだ。

 

人は、たいていの場合人が想像している以上の存在である。

あなたの可能性は、今は想像できないくらいに大きい。

自分の人生を信じて、自分が選ぶ道を堂々と力強く歩いていこう。

あなたには、それをやり遂げる充分な力があるのだから。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆ヴィーナスアソシエイション講座案内☆☆☆☆☆☆☆

 

<大学・短大向けキャリア教育プログラムj説明会>

○開催日  第1回開催  2010611()

       第2回開催  20107  9()

○時 間  午後1:005:00

○会 場  稲城市立iプラザ(東京都:京王線若葉台駅下車3分)

○参加費   無料

○ 概 要

大学・短大向けのキャリア教育プログラムの説明会を開催します。

ご紹介するプログラムは、長年大学教育に多くの実績をもつヴィーナスアソシエイションが提供する以下の3つのプログラムです。

 

1.キャリア教育講座…主に大学12年、短大1年生を対象とした、人間力形成をテーマとした長期的な生き方を探求するプログラムです。

2.実践就活対策講座…主に大学34年、短大2年を対象とした、実践的な就活スキルを体得する就活戦線を勝ち抜くための支援講座です。

3.サークルリーダー講座…大学・短大の新任のサークルリーダー養成講座です。

 

本説明会では、これらのプログラムを一部体験を交えながらご紹介いたします。

貴校の新しいキャリア教育の参考となる貴重な情報を提供いたします。

ぜひご参加ください。

 

 

<お申し込み方法>

参加する講座(商品)を明記の上、会社名、氏名、ご連絡先を以下のメールにて

お送り下さい。

mailto:reference@venus-association.com