作成者別アーカイブ: yoshi

後輩指導力育成講座(2015)

 都内の映像音楽プロダクションで、後輩指導力養成講座を担当してまいりました。概要は以下の通り。

【後輩指導力養成講座】

<テーマ> 「リーダーとして、後輩を指導し育成するための知識とスキルを学ぶ。」

<ねらい>
 ①後輩指導に当たるリーダーに必要な考え方やあり方を学ぶ。
 ②対話のスキルを学ぶ。
 ③後輩のストレス耐性を高め、潜在性と可能性を引き出す指導法を学ぶ。
 ④フィードバック(ほめる)のスキルを学ぶ。 

<プログラムの内容>
セッション1「後輩指導の基盤となる考え方」
  ①メンター型リーダーシップ
 ②自尊心の重要性

セッション2「対話のスキル」
 ①コミュニケーションの重要性
 ②価値観対話のスキル

セッション3「可能性を引き出す指導法」

セッション4「フィードバックのスキル」

 

 受講メンバーは、入社10年弱の中堅リーダーのみなさんです。現場では、プロフェッショナルとして活躍されており、すでに後輩指導に当たっていらっしゃる輝けるリーダーたちです。

 ただ、今後、単なる職人としてではなく、指導者としての側面を伸ばし、リーダーとしてのスキルを高めていってもらいたいという周囲からの強い期待があり、こうした企画を実施した次第です。

 ここでは、メンター型(賢者型)リーダーシップと言う概念をテーマに研修を展開しています。

 我々は、リーダーシップには、アメとムチ的な権威による影響力を行使するリーダーシップと、人の魂からの情熱や精神性、本質から湧き起る健全なチャレンジ精神に働きかける勇気付けのリーダーシップの2種類があると考えておりますが、メンター型のリーダーシップとは、まさに、後者の勇気づけのリーダーシップを言います。

 最近の若者たちには、早期離職問題、成長格差問題など、課題が多いといわれています。その根底にあるものは、さまざまな考え方がありますが、私どもは、健全な自尊心の欠如にあると考えております。多くの意識調査や統計データが指し示す通り、現代の日本の若者たちは、「何とかなる、大丈夫だ」と言う基本的な安心感や魂のたくましさに恵まれていないのです。

 ただ、表面上は、空気を読み、人を傷つけたり、傷つけられたりすることを避けるスキルは磨かれてきており、自分の内面を隠しながら、空気を壊さないように適度な距離感をもって上手に軽妙に関わることができるので、周囲からは、彼ら彼女らには、一見、何ら問題が起こっていないように感じてしまうのです。

 ところが、実は、内面的には、不安感が強く、心の中には、常にノイズのように不安感情が流れている人が多いと言えます。また、ストレスやプレッシャーにも敏感で、良く処理できずにため込んでしまう若者も多いのではないでしょうか。

 そのような若者たちと関わるときに、より強いプレッシャーを与えたり、アメとムチで強引に行動を促したり等の働きかけをすると、意図した効果通りにはいかずに、びっくり退職、巧妙なネグレクト、うそや隠し事と言った弊害につかがる可能性が多いと言えましょう。

 そうした問題を持った若者たちと関わるときに必要なことは、強権的と言うよりは、承認と勇気付と言った人間的なアプローチが有効であると私どもは考えているのです。なぜならば、若者たちの持っているそうした問題を解決するための根本的な方法は、根底にある彼ら彼女らの弱さ、自己不信や過度な自己否定を治していく以外にはないからです。

 今回のプログラムは、そうした考え方に基づいて、メンター型のリーダーに必要な基礎知識や対話のスキル、勇気づけのスキルを学ぶことがテーマとなりました。

 メンバーのみなさんは、すでに十分にうまく後輩指導に当たっていらっしゃる方々ばかりですが、本プログラムの中で、普段疑問に思っていたことや問題意識を持っていたことに対するヒントや新しい視点、方法論を学ぶことができたのではないかと思います。

 素晴らしいメンバーのみなさんと、貴重な、素敵な学びの時間を過ごすことができました。メンバーのみなさん、本当にありがとうございました。また、本プログラムは、当該企業さんにとって初めての試みであり、プロジェクトの立ち上げにあたって、一方ならぬご尽力をいただいたスタッフのみなさん、本当にありがとうございました。

 おかげさまで、メンバーや関係する方々からご好評をいただいて、来年度以降も継続と言うことになりました。弊社としてもとてもやりがいのある素敵な仕事、チャンスを頂けたことになります。この巡りあわせに感謝するとともに、今後もしっかりとがんばっていきたいと思います。

大学授業前期終了(2015)

 先日、大学の前期の授業「プレゼン・ディスカッションスキル演習」が終了しました。就職活動に櫃よなプレゼンテーションとディスカッションのスキルを体得することをテーマに、全14講の授業を展開してまいりました。

 授業に参加してくれた学生たちの協力を得て、とても充実した、集中力のある、楽しくパワフルな学びの場となりました。当授業を取ってくれた学生諸君、本当にありがとうございました。私自身も素晴らしいメンバーと共に学べて、とても楽しかったし、私自身の気づき、学びにもなりました。本当にありがとうございました。

 それから、当授業は、第一回目の講座で、労働組合の全国組織の副委員長をお勤めのSさんにもお越しいただいて、ありがたい講義をいただいております。Sさんは、以前人事の採用を担当されていたことがあり、その実体験を交えて、就活に向かう心構え、誠実さの重要性、前向きに道を開くことの重要性についてお話しいただき、学生たちを勇気づけていただきました。

 Sさん、おかげさまで、学生たちは、その後も真剣に授業に向き合ってくれて、本当に良い教室になりました。こころから感謝申し上げます。ありがとうございました。

 今どきの若者は、・・・・。などといろいろと若者たちの覇気のなさなどが嘆かれておりますが、実際に彼ら彼女らと関わってみると、全くそんなことはない。学生たちは、私どもの熱いメッセージをしっかりと受け止めて、響きあえる、気のおけない、明るく元気で情熱を持ったさわやかなすばらしい若者たちです。

 彼ら彼女らでしたら、きっと自分らしく力強く未来を開き、困難にも簡単にはめげることなくたくましく生きていくことでしょう。そんな学生たちの人生に心からエールを送りたいと思います!

アトランティックプロジェクト説明会(20150716)

 先日、アトランティックプロジェクトの体験説明会を無事に終了しました。結構多くの方々にお申し込みをいただいたのですが、今年は、採用関係のスケジュール変更で、人事教育ご担当の方々は、いろいろと変動が激しくて大変でいらっしゃるようで、キャンセルも多く、一時はどうなることかと心配しておりましたが、何とか無事に終了することができました。

 説明会とは言え、実際のご体験を交えてのプログラムであり、さまざまなドラマが展開するのが、この説明会の面白さです。今回も、とてもドラマティックな展開が起こって、私自身、とてもハラハラドキドキ、ちょっと感動も致しました。

 楽しくやわらかで、充実した場となったのも、ひとえに素敵な参加者のみなさん、そして志を共にする仲間のおかげ、心から感謝申し上げます。

 こうした説明会の呼びかけに、最近は、しだいしだいにお応えいただける企業さんが増えてきましたね。弊社のコンセプトである自尊心の重要性やチャレンジ精神、粘り強さ、前向きなハートを体験学習を通して育むという考え方を受け止めてくださる企業さんが増えてきていると解釈しており、とてもありがたいことと考えております。

 自分でいうのもなんなのですが、本プログラムは、本当に良いプログラムなのです。新入社員のみなさんに、社会人として基礎知識とスキル、そして勇気を提供できる本当に良いプログラムであり、もっともっとたくさんの場所で活躍してほしいと心から願っているのです。

 今後も、積極的にどんどん売り出していきたいと思っております。

 次回説明会の日程も決定しました。今年の12月17日です。

 今度は、会場に入りきれないくらいのお客さんが申し込んでくれますように!

自尊心は自己愛(ナルシズム)ではない

ナルシストと言う言葉があり、自分を愛することがいけないことであり、自分を大切にすることに抵抗感を持っている人も多いと思いますが、それは、誤解です。

確かに、自己愛性パーソナリティ障害と言う病気があり、本人や周囲が苦しまれているケースも事実としてありますが、自己愛性パーソナリティ障害とは、自分を愛する病気ではありません。それは、むしろ、自分自身を愛せない病気なのです。

自己愛性パーソナリティ障害とは、ありのままの自分を愛することができない病です。

長所もあれば欠点もあり、おっちょこちょいでカッコ悪いところも有り、人より劣っているところもある、そんな等身大の自分自身に満足できずに、一切の欠点と劣等性を否定し、自分にはそんなものはないと思い込み、優れて特別で力ある無敵の自分という幻想を信じ執着する病であって、決して自己信頼からくるものではないのです。

自己愛性パーソナリティ障害の人たちは、心の奥底で、自分の本質が、弱弱しく、醜いものではないかと恐れています、と言うか、そういう呪いを真実だと信じ込んでしまっているのです。

しかし、そうした情けなくて醜い(と思い込んでいる)自分である限り、人からは愛されないし、受け入れられないと恐れており、常に誰かに評価されるような自分でなければいけないと思い込んでいます。

 だから、無理をしたり背伸びをしたりしてすごい自分を見せつけようとするし、逆にそうではない可能性を示すであろう自分の欠点の一切を受け入れることができません。だから、誰にでもあるような弱さや愚かさ、失敗やみじめさなどの一切を、自分には無い、もしくは自分の責任ではないと言い切り、完全無欠、ないしは無罪のふりをし、ありもしない完璧なキャラクターを演じることになります。

ですから、ナルシズムは、自信ではなく劣等感に由来するのだといえましょう。

ナルシスが愛したものは、きらきらする美しい水面に映った幻想的な外面であって、ありのままの全体ではありません。自己愛が愛しているのは幻想であって現実ではないのです。

一方で、自尊心とは、ありのままの自分を愛するということ、等身大の人間としての自分を受け入れるということ、発展途上の自分を信じるということです。

自分自身に欠点があることを知っており、それを受け入れているので、ことさら自分の弱さを人にばれないように強がる必要はありません。

自分の問題の責任を自分で引き受けており、それを人のせいにしようとはしないので、ことさら被害者ぶって自分の無罪や不幸ぶりを主張する必要もありません。

発展途上の自分を信じており、自分のありのままの姿、気高い面も愚かしい面もありのままに受け入れており、それが醜いとは思っていないので、隠したりうそをつく必要もありません。

健全な自尊心を持つことができている人は、無理して背伸びする必要もなければ、人に良く見てもらおうと意気込んで肩に力が入ることもありません。明るく正直でオープンであり、そこには暗さや病が付け入るすきはありません。

だから、自尊心は、美徳なのであり、持つべきなのだといえましょう。

 

「生まれてきてよかった。」

「何とかなる。大丈夫。」

「自分の人生も捨てたものではない。」

「道は開ける。」

そう思えるからこそ、自分らしく力強く輝かしい生き方ができるのではないでしょうか。

 

人は確かに欠点がある完璧では無い存在ですが、断じて無力ではありません。たとえ困難な人生でも生き抜く十分な力量を持っている存在であり、その可能性は、今の想像をはるかに超えて大きいのだと思います。

時に人生は過酷であり、激怒、悲嘆、絶望の極みを体験するかもしれませんが、だからと言って自分を呪う必要はありません。

勇者の人生には、ドラゴンがつきものであり、困難が過酷であればあるほど、勇者は強く偉大に成長していくものです。

そんな成長のプロセスにある自分自身を大切にして、堂々と生きることが自尊心なのだと言えましょう。

自己否定、自己嫌悪の罠に惑わされるべきではありません。完全無欠の非の打ちどころのない存在になんかなる必要もありません。あなたはあなたのままで大丈夫。欠点がありながらも一生懸命に過酷な人生に立ち向かっているあなたがカッコいいのですから。
そんな自分を信じて、自尊心をもって堂々と生きようではありませんか。

愛について

「とても単純で、素朴で、しごくあたりまえのことのようであるけれど、これを感じ体得するのは容易なことではない。だからこそ進歩が必要となってくるんだ。進歩とは、愛により近づいていくということを意味しているんだ。最も進歩したひとが、より崇高な愛を体験し、より深い愛を表現するんだ。ほんとうの人間の大きさとは、ただ、そのひとの愛の度数によって決定されるんだよ・・・」

「アミ 小さな宇宙人」エンリケバリオス著 より抜粋

新企画トライアル

 明日は、親しい友人たちとともに、弊社の新企画トライアルを実施します。詳細は申し上げられませんが、今後の弊社の有力なプログラムとなっていくであろう企画群です。

 トライアルの呼びかけに応えてくださったみなさん、どうもありがとうございます。

 せっかくの休日にもかかわらずご参加いただけており、光栄でありがたく思っております。実りあるトライアルとなるようにしたいと思います。

アトランティックプロジェクト導入事例ページの更新

 弊社webのアトランティックプロジェクトの導入事例ページを更新しました。

 ⇒アトランティックプロジェクト導入事例紹介

 

 こちらのページでは、アトランティックプロジェクトを導入していただいた企業様の教育ご担当者の方の実施事例やご感想を掲載しております。

 従来から掲載させていただいていた事例に加えて、今回、新たな企業様のご協力をいただいて、より充実させることができました。

 協力いただいた企業の教育ご担当者の皆様には、アトランティックプロジェクトの実施事例に関する文章を書いていただいただけではなく、実際の写真もご提供いただいております。許可をいただいて、具体的な会社名とご担当の方のお名前も掲載させていただいております。一方ならぬご厚情であり、本当にありがたく、感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。

 弊社としても、アトランティックプロジェクトは、現代の若者たちの健全なる自尊心の回復やコミュニケーションスキル、チームスキルに大きく貢献できるものと自負しており、良いプログラムであるからこそ、もっともっと広めていきたいと願っております。

 ご協力いただいた企業のご担当者の皆様には、そうした私どもの願いやヴィジョンを後押ししてくださって、本当にありがたく感じております。私どもは、素敵な友人たちに恵まれて、本当に幸せ者だと思ます。

 せっかくこうした素晴らしい応援をいただいたので、しっかりとがんばってより大きく広げていきたいと思います!

労働組合のコミュニケーション研修を担当しました

 先日、大阪で労働組合のリーダー研修を担当しました、概要は以下の通りです。

 

【労働組合リーダー研修】

<テーマ>コミュニケーションとチームビルディング

<ねらい>

   ①コミュニケーションを深め、チーム力を高める。

   ②組織の力を引き出すポイントを学ぶ。

   ③実践行動目標を定め、協力体制を整える。

<プログラム> 組織実習「アトランティックプロジェクト」

<時間>1:30~5:30

 

 当労働組合は、全国にわたる組織であり、今回の研修は、その組合リーダーのみなさん、おおよそ90名のみなさんが一堂に会してのビックイベントでした。こうしたとても大切な場で研修を担当させていただけますことは、とても光栄なことであります。

 プログラムは、組織実習「アトランティックプロジェクト」であり、アトランティックプロジェクトと呼ばれる謎の仕事を巡って、プロジェクトチームを立ち上げ、プロジェクトを遂行していくといったプロジェクトチームのシミュレーションを展開していく流れとなります。

 実は、当組合様とは、ずいぶんご縁をいただいていて、以前にも何度か別の形で研修を担当させていただいており、参加メンバーの多くの方々を存じ上げております。メンバーのみなさんは、まさにリーダーのみなさんであり、男性は男気あふれる熱い情熱を持った親分たちであり、女性は、凛とした中にも高い意識と優しさと温かさのあるリーダーたちであり、みなさんパワフルで気のおけない素敵なよき仲間のみなさんです。

 そうした事情を知っていたので、弊社のアトランティックプロジェクトの持っているパワフルさがピッタリのような気がして、どうしてもメンバーのみなさんにアトランティックプロジェクトの醍醐味をご体験いただきたくて、今回本プログラムを提案させていただいた次第です。

 そもそもアトランティックプロジェクトは、相当困難なタスクを解決していかなければならない実習であり、本来であれば、1日か2日等のスパンで時間をかけながらチーム作りをして臨むのが理想なので、今回はそれを半日でやり遂げてしまおうというのですから、メンバーのみなさんにとっては、大変なご負担だったと思います。それでも皆さんにこのプログラムの熱さをご体験いただきたかったのです、みなさんごめんなさいね。どうぞご容赦ください。

 しかし、そうした困難な状況にもかかわらず、すばらしい受講メンバーのみなさんとスタッフのみなさんのご協力をいただいて、熱く元気でパワフルな学びの場となったと感じております。

  既述の通り、今回は短時間で相当難易度の高い課題をクリアーしなければならないので、メンバーのみなさんにとって大変困難な状況でしたが、最終的には、全チームが、課題に全力で挑戦していただいて、多くのチームが、見事にアトランティックプロジェクトの成果物となるアトランティックカーを作り上げていただきました。

 しかも、ただ単に課題をクリアーしただけではなく、多くのチームで合格ラインをはるかに超える台数とクオリティを達成しており、ある意味で、それはとてもミラクルなことだと思います。

 アトランティックカーを作り上げるためには、チーム力と問題解決力が必要であり、今回は通常よりも時間的にハンデのある状態での実施でしたので、それに輪をかけた高度な力が必要だったのですが、メンバーのみなさんは、それを見事にやり遂げて下さいました。ワークを拝見していて本当にさすがだなぁと感服いたしました。

 実習開始当初から中盤にかけては、ゆっくりとした進み方であり、少々やきもきするところもあったのです。それはそうです、そもそもが無理を押してのことだったのですから。しかし、メンバーのみなさんの”まきの速さ”は尋常ではない、取り立てて急いであわてているようには見えないのですが、後半の20分であっという間に作り上げてしまいました。粘り強くタフでいざとなると大変高い問題解決能力を発揮する本番に強いメンバーのすごさを垣間見ることができました。

 最終的には、振り返りを経て、お互いの実践目標を設定し、今後に向けての協力体制を作っていったのですが、その際のチームの力づよく温かい雰囲気がとても印象に残りました。今回このプログラムを担当させていただけて、本当にありがたくうれしく、光栄に思えた最高の瞬間でした。

 メンバーのみなさん、研修にご協力いただき、すばらしい学びの場を共に作ってくださって、本当にありがとうございました。

 また、スタッフのみなさん、惜しみないご協力とご支援に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 社会経済環境は、依然安定で厳しく、現場では様々な困難に直面されている方々もいらっしゃると存じます。でもみなさんでしたら大丈夫。その情熱とやさしさと底力とよき仲間で必ず乗り越えていかれることを確信しております。共にがんばっていきましょう!

 

教育に関する名言

    平凡な教師は言って聞かせる。
    よい教師は説明する。
    優秀な教師はやってみせる。
    しかし最高の教師は子どもの心に火をつける。

             ウィリアム・ウォード(教育学者)
   
   
    人にものを教えることはできない。
    みずから気づく手助けができるだけだ。

             ガリレオ・ガリレイ
   
   
    教育は科学であってはならない。
    それは芸術でなければならないのだ。

             ルドルフ・シュタイナー
   
   
    教えることのできない子供というものはない。
    あるのは子供達にうまく教えられない学校と教師だけである。

              M.J.アドラー

自尊心は無条件

自尊心は、その根拠となる条件を要求しない。

人は、生まれながらにして尊い存在であり、

たぐいまれなるユニークな存在であり、

無限の可能性を持った存在であり、

愛し、愛されるべき存在である。

だから、自信を持つために必要な能力もなければ、

愛されるために必要な条件もない。

 

愛されるための条件を要求してくるものは、傲慢さである。

傲慢さは、自分と言う与えられたすばらしいプレゼントに満足せず、あれこれとケチをつけるのだ。

傲慢さは、内面の調和がとれた平和な世界にたくさんの境界線を引き、分離、差別、葛藤をもたらす。

傲慢さは、受け入れ、愛し合う代わりに、距離を置き、遠くから操作する。

傲慢さは、愛し称賛する代わりに、けなし、できもしない要求を押し付けるのだ。

 

自尊心は、信頼に由来するのに対して、

傲慢さは、恐怖に由来する。

自尊心は、喜びに基づくのに対して、

傲慢さは、痛みに基づく。

自尊心は、中心軸に在るのに対して、

傲慢さは、周辺に点在する。

 

だから、自尊心と傲慢さは、似て非なるものである。

さながら、自尊心は蝶であるのに対して、

傲慢さは、蛾のようだ。

あり方の基軸を傲慢さではなく自尊心に置こう。

夜の世界を蛾のようにさまようのではなく、

蝶のように明るく軽やかに自由に飛び回ろう。

もともと人はそういう存在であり、

そうできない理由も、そうあるための条件もないのだから。