先日、チームビルディングリーダー養成のためのワークショップを担当してまいりました。
児童福祉に関する方々向けの講座であり、14名の皆さんにお集まりいただきました。
皆さんは、普段から現場でプロとしてとてもお忙しくいらっしゃる方々であり、今回も相当無理をしてお越しいただいたのだろうと思います。お越しいただけてとてもとても光栄でした、ありがとうございました。
おかげさまで、すてきなメンバーの皆さんや支えてくださったスタッフの皆様のご協力で、とても楽しく充実した意義深い学びの場となったように感じます。
皆さん、本当にありがとうございました!
チームビルディングがテーマの講座でしたが、チームって不思議ですよね。1+1=2で割り切れないところがあって、時に2以下になってしまうこともありますが、思いもよらない力が発揮されて、想像を超えたとてつもない成果を上げることも少なくはありません。チームには、きっと不思議な可能性、魔法の力、奇跡がまどろんでいるのだろうと思います。
今回は、そうしたチームの大きな潜在性、可能性をどう引き出すのかを探求することがテーマでした。
児童福祉に携わってらっしゃる方々だけに、人間関係スキルの高い方々ばかりであり、正直で誠実であたたかい思いやりをもって人間関係が育まれていく展開となりました。ともに、よく笑い、リラックスをしてお互いを快く仲間として受け入れ、初対面の方々ばかりなのに、あっという間に旧知の親友のような深く豊かな関係性、家族のような雰囲気、ご縁が育まれたのが印象的でした。
プログラムは、体験学習がベースであり、実習やふりかえりを通してコミュニケーションやチームビルディング、リーダーシップを学んでいきます。体験学習には狙いやテーマが存在し、何を学ぶのかについての明確な枠組みをもってプログラムが展開されていきます。
プログラムを通して、
・健全な自尊心や前向きな態度、生き方が、チームワークやチームを導くリーダーシップの基盤となっていること。
・コミュニケーションは、恐怖や不安を乗り越え、信頼の風土を育む鍵であること。
・自己防衛と自己開示のバランスをとること、ゆっくりと許し心を開くことがチーム成長につながること
・人は、断じて欠点だらけの無力な存在ではなく、想像をはるかに超えた力を持っていること。
・チームも、断じて欠点だらけの無力なシステムではなく、想像をはるかに超えた奇跡をまどろませていること。
・恐怖を乗り越えた高い意識こそが心理的安全性であり、信頼を基盤とした心理的安全性は、チームの偉大なる力を引き出すこと。
など、とても大切なことを学ぶことができました。
印象的だったのは、プログラムの最後のセッションとなるフィードバックセッションです。フィードバックと自己開示と言う質の高いコミュニケーションは、人やチームの勘違いや思い込みを修正すると同時に、人を勇気づけ、人やチームの大きな可能性や力を引き出すと言われています。
セッション中、お互いに深い関心と思いやりを持ち、やり取りや対話を通して、あたたかくて柔らかく、明るく楽しい、そこにいるだけで癒され、元気をもらえるような雰囲気が起こっていました。Dialogue(ダイアローグ=対話)と言う言葉があります。語源は、Diaが流れる、logueはロゴス、いわゆる真理や真実と言う意味です。私の解釈では、ダイアローグとは、関係性を通して真実が流れる、と言う意味だと理解しています。真理・真実と言う特別なエネルギーが起こる特別な関係性があり、そういう場で起こることこそがダイアローグだと解釈しています。その意味で、ワークショップの中で起こったことは、まさにダイアローグだったのだと感じました。まさに、関係性を通して、おだかやかで気高くパワフルで尊いエネルギーが引き出されて、そこにいる人たち全員が、楽しく、よく笑い、癒されて、元気を頂いたのです。
こうした体験をすると、人が、誠実に正直に向き合って、起こることは、決して対立や争いではなく、あたたかくやさしく人を癒し正気を取り戻し元気にするようなゆたかさ、平和なのだということがよくわかります。
現実には、世界のあちらこちらで戦争が起こり、悲しみと怒り、痛みと苦悩に満ちている地球の現状ですが、そうした闇も、人間関係の在り方によっては、乗り越えることができるかもしれません。
今回ご参加の皆さんは、そうした闇に光をもたらすリーダーたち、戦士たちなのだと思います。
メンバーの皆さん、本当にありがとうございました! 一隅を照らす光として、絶望に希望をもたらす戦士として、ともにがんばりましょう!!