5秒に1人の子供が餓死している

2009.11.17 CNNwebより引用

 

餓死する子供、5秒に1人 食糧の不均衡分配が原因と

 世界では現在、多くの子供たちが飢餓状態にあり5秒に1人が餓死していると、潘基文(バン・キムン)国連事務総長が16日、同日開幕した世界食糧安全保障サミットで明らかにした。

 国連食糧農業機関(FAO)が主催する同サミットには、全世界の60カ国・地域から首脳が集まり、3日間の会期で世界の食糧問題を討議する。

 潘事務総長によると、世界で餓えに苦しむ人々は10億人以上に達し、子供の死者は年間6000万人。1日あたり1万7000人が死亡しており、5秒に1人の割合で餓死しているという。

 事務総長は2050年には世界の人口が91億人に増加すると予測されていると指摘。食糧の不均衡な分配が続けば、さらに餓えに苦しむ人々がさらに増えると懸念を表明した。

 また、地球温暖化の影響でヒマラヤ山脈の氷河がとければ、農作物の収穫量が減り、中国だけで3億人分の食糧に影響、アジア全体では10億人が食糧難になるとしている。

 人口の増加と急速な温暖化の面から、食糧問題は緊急の課題だとして、問題解決に向けた対策を話し合う。

 

 「世界で餓えに苦しむ人々は10億人以上に達し、子供の死者は年間6000万人。1日あたり1万7000人が死亡しており、5秒に1人の割合で餓死している」

 なんとも恐ろしい数字です。今こうしている真っ最中にも、飢えで苦しみながら子供たちが死んでいっていることになります。

 いったいなぜ、こんな悲劇が起こっているのか?よく思い浮かぶことは、「人口が多すぎるから」「不毛の土地にすんでしまっているから」「生産性が低いから」などの理由ですが、これらの理由は、単なる思い込みであって、本当の原因ではありません。地球の生産性は想像以上に大きく、世界の食料供給の総量は、今でも、地球の全人口を養うに十分な量が確保できているのです。餓死が起こる原因は、人口の多さや地球の生産性の問題ではなく、ひとえに分かち合うことができないシステムにあるのです。

 たとえば、餓死が起こっている地域は、不毛どころか農業地域であることのほうが多いのです。農業従事者であれば、作物がふんだんにあるので、それを食べれば餓死するはずがないのですが、現実にはたくさん悲劇が起こっている。なぜかと言えば、せっかく作った作物を自分たちで食べることができずに、輸出に回さざるを得ない現状にあるからです。現代農業は、絶対にお金が必要な仕組みになっています。種苗会社や肥料会社などが、毎年お金をかけなければ絶対に作物を作れない仕組みを作っているからです。もちろん、100年前は、今年実った作物の種を植えれば来年の収穫も保障されたし、肥料もそれほど特殊なものは必要なく自然に作物が実るので、お金をかけずに農業を営めたのですが、営利企業が、種に処理を施して、単年しか実らない種を開発し、毎年種を買わなければならない仕組みを作ったので、昨年実った種を今年植えてももはや作物は実りません。新たに種を買わなければならないのです。また、品種改良と称して、特殊な肥料や農薬を使わなければ絶対に育たない品種しか販売していないので、種だけではなく肥料や農薬など膨大なコストがかかってくるのです。ですから、来年も農業を営むためには、どうしてもお金が必要であり、餓死する人を犠牲にしてまでも、作物を輸出に回さざるを得ないのです。

 そうして輸出に回された作物は、動物の飼料として使われたり、加工食品に使われますが、その膨大な量が毎日廃棄されていきます。ちなみに日本における2002年の食糧総廃棄量は、約二千三百万トンであり、世界の食糧援助の総量を上回っているのです。

 知らないとはいえ、私たちはとんでもない悪魔のシステムを構築してしまっています。このような仕組みは、何とかして変えていかなければなりません。そのためには、もっとこの飢餓の問題に関心を持つことが必要なのではないかと思います。私たちはどこかで、こうした飢餓問題は必要悪であり、弱い人たちが犠牲になるのは仕方がないという意識があるのではないでしょうか。だから、5秒に一人の子供たちが餓死しても普通でいられるのだと思います。もし、「豚インフルエンザで5秒に一人が死んでいる」となったら、私たちも普通ではいられないでしょう。大パニックが起こるはずです。

 5秒に一人の子供が餓死する必要悪などありません。そんなことが当たり前であるわけがないのです。そんな犠牲は必要ないし、たった今でもその問題を解決しようと思えばできるのですから。

 この問題、これからも注目していきたいと思います。

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