営業開始しました(2024)

 本日より、新年の営業を開始いたします。

 新年早々、能登半島の大地震が起こり、あけましておめでとうございますとは言えない悲しい状況となっております。被害が大きかった輪島は私が授業を担当している大学と縁の深いお寺があるところであり、また、私のお客様にも、新潟や北陸に工場や社屋をお持ちの方もいらっしゃるので、他人事ではない心境でおります。

 被災された方々には、心からお悔やみ申し上げると同時に、いち早く救助が進み、被害が広がらないことをお祈り申し上げます。

 2024年は、辰年。辰年は時代を動かす変革や転機が起こる激動の年と呼ばれています。

 年初早々に波乱の幕開けとなりましたが、より大きな変革に向けての前兆であるようにも感じます。

 ウクライナ戦争とガザ地区でのイスラエルとハマスを巡る戦争の激化、G7の凋落とBricsの台頭、アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビア、イランが正式にBricsに加盟したことによる脱ドル化の動き、それに伴って予想されるドルの価値の暴落、性的幼児人身売買にかかわっていたエプスタインが所有した児童性愛の島と呼ばれていた通称エプスタイン島に訪問した全名簿が公開されたこと、それに伴って幼児性愛犯罪にかかわった可能性のある、その多くがセレブであり権力者である人達の名前が明らかになったこと、それに伴って従来の権力のおぞましい所業や腐敗ぶりが非難されるようになってきたこと、など、新年早々、能登半島地震以外にも、とても大きな出来事が頻発しています。

 明治維新の時は、まさに革命であり、今まで当たり前だと思っていたことのすべてが変わりました。それも黒船来航から明治政府の設立まで15年と言うとても短い時間で大革命が起こりました。きっと革命とはそういうものなのかもしれません。

 今年も、明治維新の時のように、いままでは常識と考えられていたことのすべてが変わるような変革が起こる雰囲気が濃厚のように感じます。古くて腐敗した権力や構造が倒れ、新しい可能性が立ち上がってくることは歓迎ですが、革命には血がつきものでもあり、短時間で激しい変化が起こることに伴う暴力や破壊が心配です。

 どうか、これ以上の痛みや悲しみを体験することなく、世界がより平和で幸せなありかたに変わっていきますように。

 それから、私どもの仕事ももちろん頑張ります!辰年の勢いにあやかって、今年も良い仕事をたくさんいただいて、人の本当に幸せな生き方の応援をしていきたいと心から願っております。気概だけは、私どもの元気と勇気と信頼の回復をテーマとした仕事で、世界平和に貢献したいと願っております。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

今日で仕事納め(2023)

 はやいもので、今年もとうとう年末ですね。

 当社も、本日で、仕事納めとさせていただきます。

 今年は、いろんなことがあった年でもあります。

・株式会社ファシオさんと提携し、ファシオさんの「デリバル」においてオンライン講座を開講したこと。

・営業スキル教育系の新しいプログラムに挑戦し、成功したこと。

・多くのお客様に恵まれて、多くの大切な研修を担当させていただいたこと。そして、それにしっかりとお応えできたこと。

など、すてきなことがたくさんあった反面、当社を陰に陽に支えてくれた義母が亡くなったことなどとても悲しいこともありました。

 こうして1年をふりかえってみると、山あり谷ありの日々であり、一生懸命に忙しくがんばらせていただいた一年でもありました。なんとか乗り越えるとができたのも、お客様はじめ、お取引先の方々、協力会社のみなさん、当ブログを読んでくださっている方々、友人たち、そして家族のおかげです。みなさん、ほんとうにありがとうございました。あらためて心から感謝申し上げます。

 年末は、どこかにでかけるとか、特別な何かをするとかではなく、のんびりと過ごしたいなぁと考えております。でも、飽きっぽいので、本当にそうなるかは定かではありませんが…。

 みなさんも、どうぞお体大切に、良いお年をお迎えください!

後期授業が終了(2023)

 本日、後期授業の一つが最終講を迎えることができました。

 「マーケティングの視点から見る業界研究」というテーマの授業であり、7業種7名の輝いて活躍されている経営者や役員、人事ご担当者をゲストスピーカーにお招きして、業界について、会社について、社会人として活躍するということについてお話しいただく講座です。

 ただ、単にゲストスピーカーのお話を聞くのではなく、学生たちも業界や会社研究をして、研究成果を発表するというセッションもるので、参加型の講座となります。

 全15講の講座であり、学生たちは、1講~7講までは自分自身で企業、業界研究を行い、第8講から始まるゲストスピーカーに講演頂く授業から、30分程度の持ち時間で自分たちの研究を発表すると同時に、それを受けた形で残り60分ゲストスピーカーにお話しいただく展開となります。

 本講座は、学生から社会人への橋渡しをすることをテーマとした授業であり、ただ授業を受けていればいいという簡単な授業ではなく、相当な負担を強いられる講座となります。

 授業の前にはゲストスピーカーと名刺交換をしてあいさつをすること、授業が始まったら、自分たちが研究した内容を発表する、そして、ゲストスピーカーのお話が終わったら、質疑応答、挨拶を経て、後日ビジネスメールでお礼をお送りするという難易度の高いタスクをこなす必要があるのです。

 きっと、初めての体験だらけの挑戦だったでしょうが、学生たちは、見事に全工程をこなしてくれました。緊張している中で、とても見事な態度で終始課題をこなしており、私としてもとても誇らしい気持ちでした。

 難易度の高い講座を思い切って受講してくれて、難易度の高い課題に対して決して逃げずに見事に乗り越えてくれた学生著君に心から感謝したいと思います。みなさんほんとうにありがとう。

 ゲストスピーカーの皆さんは、実社会でご活躍されていらっしゃる方々ばかりであり、とても分かりやすく業界のこと、会社のことを話してくださいました。また、社会人としてのご自分の人生、うれしかったことや苦しかったこと、困難だったことそして乗り越えたドラマなど、社会人として輝いて活躍するための在り方を話してくださいました。学生たちが社会人として生きていく上で基盤となるとても大切なお話であり、学生たちも自信と勇気、そして、社会人としていくて行く上での最も大切な考え方を学ぶことができたと思います。ゲストスピーカーのみなさん、本当にありがとうございました。

 今日は、その講座の最後の授業であり、自身のプレゼンの振り返り、ゲストスピーカーのお話の振り返りをして、社会人として今後生きていく上での大切にしたいことをまとめた次第です。

 社会人として輝いて生きるために必要なことは、さまざまな考え方があると思いますが、私自身は、高い人間性だと思っています。

 単にテクニカルで小手先の技術では、社会人として直面する困難は乗り越えることはできません。また、困難に立ち向かうためにはさまざまな力が必要ですが、どんなに強い力を持っていたとしても、人と人との信頼関係を育めなければ、良い仕事はできません。

 社会人として活躍するためには、優秀である必要があると言えますが、優秀とは、人より優れているとか競争に打ち勝つ力があるとか超能力を持っているとか、そういう意味ではないと思っています。

 これは、友人から教えていただいたことですが、優秀ということばを日本語として理解すると、優はやさしいという意味であり、秀はひいでている、つまり「優秀」と言うことは、「やさしさにひいでている」という意味になります。

 やさしくあることは、とても強くあるということだと思います。本当に人にやさしくあるためには、自分が抱えている恐怖や不安を乗り越える強さを持っている必要があるからです。恐怖や不安に強く支配されている人は、真にやさしくはあれません。それは、嫌われることを恐れるへつらいであり、見返りを求める取引であり、下心ある操作であって、愛を基盤とした思いやりではありえません。

 「タフじゃなければ生きていけない、やさしくなければ生きる資格が無い」レイモンド・チャンドラーの名言の通り、本当のやさしさの背景にはタフさ、強さが必要なんだろうと思います。

 今回お越しいただいたゲストスピーカーの方々は、そういう意味で、みな優秀な方々でした。やさしく、しかも強い方々でした。まさに学生たちにとって生きる見本になる方々だったと思います。本当にありがとうございました。

 学生たちも、これから、就活を経て社会人へとなっていくことになります。きっと素敵な社会人になっていくのだろうと思います。願わくば、今回の講座で学んだ優秀(やさしさ、強さ)さ忘れずにいてほしい。社会人生活の中で出会う出来事は、甘く楽しいことばかりとは限りません。本当の困難や痛みに出会う中であっても、絶望することなく、くさることなく、魂を売ることなく、あきらめることなく、優秀であってほしい、つよくやさしい人であってほしいと願った次第です。

 受講してくれた学生たちの今後の活躍を心からお祈りしたいと思います!

チームビルディング ③開示ステップを乗り越えるために

開示ステップを乗り越えるためのポイント

①階層をフラットに、権威権力は極力抑えめに
 風通しの良い風土は、平等で対等な人間関係から生まれます。ですので、オープンな風土を目指すのであれば、階層をフラットにすることが大切です。

 組織として、仕事を進めていく上では、どうしても指示命令系統の権威が必要であり、また、報酬や昇進の能力評価システムなどの権力が必要となりますが、そうした権威や権力も、指示命令の情報を可能な限り開示したり、評価プロセスをオープンにしたり、評価プロセス以外の要素が入り込まないようにフェアーにするなどして、必要以上の力を集めないようにさせることが大切です。

②情報の質と量は、リーダーと末端が同じとなるよう公開する
 情報の質と量は、権威の裏付けとなる要素の一つとなるので、より大きな権威を欲しがる管理者は、時に公開せずに、自分の都合の良い時と内容で開示していくことがありますが、それは決してオープンな風土を作る上では効果的ではありません。

 そもそも、「何か良いアイデアを出してくれ」とチームメンバーにお願いしたとしても、情報の質と量が立場によって違っていたら、フェアーな話し合いはできません。より創造的で高い問題解決力のあるチームにするためには、より的を得たパワフルなアイデアをたくさん出すためにも、情報公開が必要となります。

③正直さ、オープンさには勇気が必要、一歩踏み出す勇気こそがリーダーの役割
 正直であることには勇気が必要です。特に、自分の弱み、失敗、欠点をオープンにしていくことは、相手に見下され嘲笑されるリスクを伴うので、大きな勇気が必要です。しかし、そうした勇気をメンバーに期待するべきではありません。リーダーにとって必要な美徳は、頭の良さでも技巧でもなく、勇気です。勇気こそが、新しい境地を開くカギとなり、それを担うものは、まさにリーダーなのではないでしょうか。

 リーダーの勇気ある一歩、自分の弱みを正直に語るというシンプルですが難しいことが、チームのぎくしゃくした関係性を振り払い、良き協力関係を引き出すきっかけになった事例には、枚挙に暇がありません。

 見下されたくない、嘲笑されたくないという思いは、メンバーの誰しもが持っている恐れです。その恐れが払しょくされない限り、ぎこちなさや堅苦しさ、うそやごまかしが消えることはありません。しかし、一旦、リーダーの自己開示、特に自分の弱さや欠点についての開示がなされると、そうした懸念は払しょくされて、メンバーの発言の自由度は、より大きくなるります。

 リーダーの欠点を非難しない姿勢、弱点を含んだありのままの人間性を尊重する姿勢が明確になることは、メンバーに大きな勇気を与えます。メンバーは、過度に緊張することなく、ようやく本来の自分らしい力を発揮できるようになるのです。

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チームビルディング ②受容ステップを乗り越えるために
チームビルディング  ③開示ステップを乗り越えるために

チームビルディング ②受容ステップを乗り越えるために

受容ステップを乗り越えるためのポイント
①まずは自尊心を持つ
 自尊心は、人間関係に良くも悪くも強烈な影響を与えます。自尊心とは、傲慢さや自惚れを言うのではなく、ありのままの自分を尊重し愛する心情を言います。ありのままですから、優れた自分もそうでない自分も、そのすべてをありのままに許し、受け入れる必要があります。自分には、欠点があることを受け入れ、それを正面から言い訳せずに受け止め、よりよく成長していくことができる能力を自尊心というのです。

 逆に傲慢さは、自分の中の愚かさ、弱さ、醜さを許すことができません。そのようなものは私にはないと主張し、悪いの他人だと転嫁します。それは、自信に由来する言動ではなく、むしろ、劣等感や恐れに由来するものであり、決して自尊心とは言えないものなのです。

 リーダーの自尊心の在り方は、チームメンバーに強烈に影響を与えます。自尊心の低いリーダーは、自分の欠点や弱さを嫌い、攻撃し、無きものにしようとするように、他人の欠点や弱さも嫌い、攻撃し、無きものにしようとします。

 常に強い不安があり、保守的でリスクのあるチャレンジを好まず、部下にも逸脱や冒険には厳しい態度を取ります。時に、やたらに挑戦や変化を求める場合もありますが、自分の気の弱さ、臆病さにあがらいたいがための反動であり、喜びや愛に基づくものではなく恐怖や不安に基づくものなので、時に無謀だったり、的外れで独りよがりだったり、時にメンバーに限度を超えた重い負担を強いるものだったりします。

 また、チャレンジによって失敗したらそれを成功へのステップとは見ずに、落胆し、嘆き、責任追及をしがちです。

 逆に、自尊心の高いリーダーは、基本的に前向きであり、明るく健康的で楽しい雰囲気をもたらします。ありのままの自分を愛せるように他者の弱さにもおおらかで、多様性を尊重すると同時に、リスクのあるチャレンジも奨励し、たとえ失敗しても、成功へのステップを一歩進めることが出来た側面を尊重し、その勇気をたたえます。

 どちらのリーダーが良いチームを作れるのかは、自明のことでしょう。そもそも、自分を大切にできない人は、他人を大切にはできません。自分を愛せない人は、他人を本当の意味で愛することはできません。そもそも、自分すら信用できない人が、どうやってよくわからない他人を信じることができるのでしょうか。

 リーダーとしてチームを導いていくために必要なことは、頭の良さでもテクニックでも超能力でもありません。それは、シンプルに自分に対する愛、他者に対する愛なのだと思います。逆に愛が無ければ、どんなに小細工で取り繕っても真のリーダーにはなりえません。良きリーダーを志すならば、まずは、自尊心を持つこと。自虐で自分を非難攻撃するのではなく、傲慢さで自分の弱さから逃げるのではなく、勇気をもって自分を受け入れること、腹を決めて自分を愛し大切にすることが大切なのだと言えましょう。

②メンバーへの批判心を静め、親しい仲間と思ってみる
 人は、相手の良いところを見出し愛することもできますが、相手の欠点を見つけて非難することもできます。しかし、普段自分の心の中で、無意識的に相手にしていることは、意外なことに後者の非難することではないでしょうか。

 私たちは、基本的に人間関係の中で警戒モードが発動しており、他人の美徳や善性を見るというよりは、相手と距離を置き、相手の弱さや欠点に目が向きがちとなります。それは、自己防衛のために必要なステップでもあり、決して非難すべき態度ではないのですが、チームビルディングの良きリーダーを志そうとしたときには、そのような無意識的に現れる態度は、注意しなければなりません。防衛力や免疫力は必要ですが、だからと言って、相手の良さを全く見れないほどの過剰な警戒は慎まなければなりません。無意識的に起こりがちな相手への批判心を静め、まずは自分から相手を仲間として迎え入れる度量が必要です。

 距離感を縮め、親しみを増そうとする努力を、メンバーに依存するべきではありません。そうした努力には勇気が必要であり、リーダーこそがそうした勇気を担うべきなのだと言えましょう。

③メンバーに関心を持ち、理解を深める努力をする
 人は、実は、自分のことで精一杯で、他人のことに関心を持つことは意外にできていません。時に、警戒心から他者を観察することはありますが、それは、相手の悪意を探っているのであって、相手のすばらしさや可能性に興味を持とうとする関心とは違います。ですから、他人に関心を持つためには、意識的な努力が必要なのです。

 優れたリーダーには、他者に対して意識的に積極的に関心を持つように心がける人がとても多く存在します。彼ら彼女らの手帳には、出会った人の仕事上の記録はもちろん、仕事とは関係のない出身や生年月日、家族、家族の誕生日、趣味、食べ物の好みなど、驚くほど多くの事柄について書かれているものです。そのような情報をもとにクオリティの高いアドバイスや関係性を持つことができるのです。

 チームビルディングのリーダーをこころざすならば、メンバーに積極的に意識的に関心を持つ努力をすること、メンバーノートを作成して、メンバーに関して知りえた情報をしっかりとメモをしておくことをお勧めします。

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チームビルディング ①チームビルディングのステップ

 チームやチームビルディングは、最近の経営学のとても大きなテーマの一つとなっています。その在り方によって業績へのインパクトが良くも悪くもとても大きいからです。

 チームには、不思議な力がありますよね。1+1=2とは限らない、時にはそれ以上の力が発揮されて驚くような結果につながるという魔法の力、奇跡の力ともいえるものがあると思います。

 そもそも、チームの力がチームメンバーの力の総和だとしたら、なでしこジャパンが世界一になれるわけがありません。そこには、チーム力という不思議な力が働いていたからこそ起こった奇跡なのではないでしょうか。

 このシリーズでは、この奇跡の力をどう引き出すかについて、私どもの考え方をご紹介したいと思います。

チームビルディングのステップ

 ばらばらの個人の集まりに過ぎないチームを、目的に向けて協力し合い、潜在化していた大きな力を引き出して最善の結果に導いていく一連のプロセスをチームビルディングと言います。心理的安全性に基づく良いチームを作るためには、以下の4つのステップが必要です。

第1ステップ 受容  

 メンバー同士が、お互いを仲間として受け入れるプロセスです。このプロセスが成功すると、メンバーのチームへの参加度合い(コミットメント)を高めると同時にメンバ同士がお互いに深く関心を持ち、相互理解を深めオープンマインドとなり、ハイパフォーマンスの原点となる信頼関係につなげていくことができます。

 逆に、本プロセスがないがしろにされたり未解決である場合には、メンバー間の緊張と懸念、不信感が強まり、メンバー同士を仲間というよりは警戒すべき他人、または敵と認識し、今後のあらゆる工程で防衛的、警戒的な態度を引き起こし、さらに深刻かつ感情的で容赦のない葛藤を生み出す可能性があります。

第2ステップ 開示

 メンバー個人に内在しているデータや情報、感情や考えを表出し、聴きあうことによって、情報とエネルギーがチーム内で交流しあうステップです。

 情報や感情が個々人の中に潜在化しているときには何も変化が起こりませんが、一旦交流が始まると、チームの潜在能力と可能性が顕在化し、さまざまな創造性や問題解決に向けての効果的なプロセスが動き始めることになります。

 逆に、このステップが未解決の場合には、メンバーの見せかけだけのふるまい、慎重で自己防衛的な態度、巧妙なサボタージュ、お役所体質などと言った問題を引き起こす可能性があります。

第3ステップ 目標設定

 協力し合う目的、理想とするビジョン、達成したい目標を明確にするステップです。このステップを通して、個々人のチームに参加する動機が表明され、単にチームのタスク目標だけではなく、実現したい価値や理念、理想やポリシーも含めたチームのビジョンとして統合されていくことになります。

 目標設定が成功した場合は、チームメンバーのモチベーションが高まり、主体的かつ積極的なチーム活動への参画を促し、結果的に高いチーム成果を引き出すことになります。

 逆に、未解消の場合は、相互不信を招き、相互に距離を置き無関心を装うか、分離感を強めると同時に競争心が強まり、不要な葛藤を生み出す可能性が出てきます。

第4ステップ 組織化

 お互いの個性、能力、可能性についての相互理解が深まり、特徴に応じて役割分担がなされると同時に、仕事の進め方や問題解決の方法が有機的に統合され、ブラッシュアップされていくステップです。

 このステップの課題を乗り越えると、リーダーシップ機能は特定のリーダーのみに依存するというよりは、個性に応じて分かち担われるようになります。メンバー間の信頼関係や絆は強まり、お互いに頼もしい仲間と感じる相互依存の関係性へとチームは成長を遂げていきます。本音ベースの質の高いコミュニケーションが実現しており、問題解決に至るひらめきやアイデアの質も高まり、結果的にチームの力は形成初期とは比較にならないほど強くなります。

 逆に、このステップが未解消の場合は、強い依存心や主体性、責任感のなさを引き起こすか、反対に強い権力志向や権力闘争を巻き起こす可能性があります。

 

チームビルディングのポイント ~受容と開示の重要性~

 チームを作る際に、私たちは、いきなり「目標設定と役割分担」を設定しがちですが、前提となる「受容、開示」のステップがクリアーされていない限りは、目標や計画がどのように洗練されたものであっても機能しません。

 チームが目標に向けて一丸となって協力体制をとるためには、「受容、開示」のステップが不可欠なのです。

 ちなみに受容と開示のステップは、容易ではありません。受容と開示ができない背景には、懸念(不安や恐怖、誤解)がありますが、懸念は、持ってしかるべきものであり、そう簡単に解除することはできません。私たちは天使に囲まれて生きているわけではありませんので、攻撃を受けたり傷つけられたりするリスクがあります。ですので、身を守る防衛力を持つ必要があります。また逆に、不用意に相手を傷つけたり相手に不快にさせないような注意深さも必要なのです。懸念は、そうした防衛力や注意深さの源泉ともなるので、決して不必要なものではありません。

 ただ、リスクがあるからと言って固く身を守り心を閉じてしまうのは決して良策とは言えません、可能であれば心を開いて豊かな関係性を育んでいきたいという願いはだれしもが持っていると思います。

 私たちは、自己防衛と自己開示と言う全くベクトルの異なる矛盾した力を同時に使いながら人間関係を育まなければなりません。だからこそ、人間関係は難しいのだと思います。ただし、不可能ではありません。人には高い次元で両方の力を統合することができる能力があります。

 不安や恐怖は、必要ですが、決してそれに支配されてはいけません。それらは乗り越えるものであり、踏み台にして成長していくためのステップなのです。

 自己防衛と自己開示を高い次元で統合した状態こそが、心理的安全性と呼ばれる状態なのだと思います。そして、心理的安全性が確保されることによって、チームの偉大なる可能性を引き出すための準備が整い、本来の力を発揮することができるようになるのです。

 古来、有能なリーダーは、この受容と開示のステップ、つまり懸念(恐怖や不安、誤解)を解消するステップを意識するとせざるとに関わらず、上手に対処し、十分にクリアーすることによって強力なチームを作ってきました。優れたチームを作るためには、受容と開示のステップ、すなわち人間関係に必ず存在している恐怖や不安を意識的に乗り越えていく必要があります。

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チームビルディング  ③開示ステップを乗り越えるために

アトランティックプロジェクト紹介動画

 当社のホームページ上に、アトランティックプロジェクトに関する紹介動画をアップしました。

 以前は、体験説明会を開いて、ご体験いただきながらプログラムの詳細をご案内するイベントがあったのですが、コロナをきっかけとして休止しております。

 コロナ禍も随分収まってきたので、そろそろ再開しなければならないと思いながらも、忙しさにかまけてなかなか思い通りにはなりません。

 その代わりと言ってはなんですが、ご案内用の動画を作成し、サイト上でご覧いただけるようにしました。

新入社員研修「アトランティックプロジェクト」紹介動画

経営シミュレーション実習「アトランティックプロジェクト」紹介動画

実習をご体験いただくことが一番プログラムをご理解いただく良い方法ではありますが、動画による解説でもずいぶん雰囲気はご理解いただけるのではないかと思います。

 自画自賛ではありますが、アトランティックプロジェクトは、人を癒し、勇気づけるとても良いプログラムだと思っております。多くの企業さんの教育研修のお役に立てると信じております。当動画が、少しでも多くの皆さんとのご縁につながりますように!

 

せっかくですので、本ブログでも、動画自体をアップします。

新入社員研修プログラム「アトランティックプロジェクト」ご案内の動画

・プログラムの概要のご案内_体験型新入社員研修プログラム「アトランティックプロジェクト」

 

・プロジェクト編のご案内_体験型新入社員研修プログラム「アトランティックプロジェクト」

 

・キャリアヴィジョン編のご案内_体験型新入社員研修プログラム「アトランティックプロジェクト」

 

・起業編のご案内_体験型新入社員研修プログラム「アトランティックプロジェクト」

 

経営シミュレーション実習「アトランティックプロジェクト」ご案内の動画

 

義母の百箇日にちなんで

 昨日は、亡くなられた妻の母親、私にとっての義母の百箇日の法事の日でした。法要を執り行ってくださったのは、横須賀の長願寺のご住職、海法龍師でした。

 長願寺は、妻の実家のお墓をお世話頂いている浄土真宗のお寺であり、ご住職は、以前から妻の実家の法事など、何かととてもお世話になっている方です。

 今年の7月末に義母が亡くなった時にも、心を込めたご葬儀を執り行ってくださって、その後、初七日、四十九日を経て、昨日百箇日の法要と、一連の法要を営んでいただきました。

 昨日も、いつも通り、長願寺の厳粛で精妙であたたかく優しい雰囲気の中、お経をあげてくださって、故人を偲び、供養することができました。本当にありがたいことでした。

 ご住職とは、妻のおばあちゃんが亡くなった時、いまから23年前、2001年からのご縁であり、今年の義母のご葬儀からずいぶん深いお話もさせていただき、私の会社にも関心を持ってくださって、いろいろとご意見ご感想を頂いて勇気づけていただいております。

 昨日の百箇日においても、読経の後の講和で、亡くなった義母に多大なお世話になった当社ヴィーナスアソシエイションにちなんだお話をしてくださり、いたく感じ入った次第です。

 ご住職は、当社の理念である「元気と勇気と信頼の回復」ということは、教典的にも的を得ているとおっしゃってくださったのです。

 せっかくのお話でしたので、当ブログでもご紹介したいと思います。ただ、あくまでも私の解釈であり、ご住職のお話そのものではないことをご了承いただきたいと思います。私が覚えている範囲内で整理しており、そこには勘違いや誤解があると思います。間違えたところもあるかもしれません、それはあくまでも私の解釈の間違い、誤解であります。その点ご了解いただければ幸いです。

 ご住職は、浄土真宗の経典である無量寿経(むりょうじゅきょう)というお経の中では、元気と勇気と信頼の回復と言うことは、本来の自分に帰れ、浄土に帰れということを意味しており、的を得ているとおっしゃってくださったのです。

 無量寿の無量とははかり知れないということ、無限であるという意味であり、寿の意味は、命、ですから、無量寿経の意味は「無限である命の教え」ということになります。

 経典の中に、「帰命無量寿如来(きみょうむりょうじゅにょらい)」という一文があります。文中の「如来」はいわゆる如来さまのことです。如来さまは高い叡智と慈悲と徳を持たれた存在で、偏在されている存在ですが、象徴としての仏像で表現され、如来と言う名前でお呼びしているとのことです。

 しかし、「如来」と言う言葉には「のごとくが来る」と言う意味もあるとのこと、いわゆる「気高い叡智と慈悲と徳を持たれた存在のごとくが(あなたに)来る」という解釈もできるということ。いわゆる私たちにも如来としての可能性があって、いつかそうなれるという約束を意味する言葉でもあるのだと解釈できるということです。言い換えれば、本来の自分の本質こそが如来と言う存在なのだともいえるのだろうと思います。

 ですからその意味を踏まえると「帰命無量寿如来」とは、「無限なる命である本来の自分へと立ち返れ」と理解することもできるとのこと。まさに、当社の理念である元気と勇気と信頼の回復に通じるものがあるので、当社の理念は決して間違えていないとおっしゃっていただけました。とてもありがたいお言葉を頂けました。とてもありがたく、光栄なことだと感じ入った次第です。

 また、われわれを取り巻く世界には、娑婆と浄土とがあるとのこと、娑婆は、愛が不足している恐怖の強い世界であり、人と人とがばらばらであり、人は他人と距離を置き、うそや隠し事をして都合の良いように他人を操作し支配し、他から力を奪う世界であり、苦しみから逃れられない耐え忍ぶ世界であるとのこと。

 一方で、浄土とは、母のおなかの中にいた時のような絶対の安心と信頼のある世界であり、みな仲良く親しい兄弟として受け入れ、正直さを通して理解し共感しあい、協力し合って幸せな社会をつくっていける世界であり、関係性を通して限りない命と力と光を引き出す、光輝く世界であるとのこと。

 現代は、五濁悪(ごじょくあく)と呼ばれる汚れと濁りのある末法の世界であり、苦しみの世界であるけれども、一人一人がしっかりと学び成長することによって、この世を浄土としていかなければならないとも仰っていただきました。信頼の回復と言うことは、まさに、浄土の回復につながると言うことなのだとも仰っていただきました。とても光栄なことです。

 ちなみに「帰命無量寿如来」の後には「南無不可思議光(なむふかしぎこう)」と言う言葉が続きます。南無は、帰依するという意味、信じ拠り所とするという意味です。不可思議とは思議、すなわち思考や考えでは及ぶことができないという意味です。ですから、意訳すると「ちっぽけな思考では及びもつかない偉大なる光を信じ、拠り所とする」と言う意味になると思います。

 偉大なる光と言うものは存在しているが、それは思考では認識することも理解することもできない。だから、思考を主として生きている私たちの煩悩だらけのエゴでは及びもつかないし、ましてやそれに気に入ってもらおうとか、自分に取り込もうとか、術を使って利用しようとか、一切の操作やコントロールはできない存在であり、できることは、ただひたすら帰依すること、信じ、拠り所とすること、すなわちせわしなく自己防衛に勤しむエゴを降伏させて身命を捧げるという意味なのだろうと解釈しています。そういうことこそが他力本願と言う意味なのかもしれません。そうだとしたら、他力本願は、他人任せの気楽な生き方と言うよりは、自分のすべてをかけた命がけの営み、ごまかしようのない厳しい真実の道と言うことなのだろうと思います。

 今回は、そうした道を歩まれているご住職から、貴重でありがたいお言葉を頂きました。とてもうれしかったし、光栄でした。ありがとうございました。

 願わくば、疫病が広がり、超過死亡が普通となり、第三次世界大戦がはじまりそうな瀬戸際にいる、まさに世紀末の様相を呈している現代の社会が、ご住職が言われるように、一人一人が自立し、学習し、成長することによって、浄土の社会となりますように。

大学後期授業が始まりました(2023)

 私は、横浜のとある私立大学で、キャリア関係の授業を3つ担当していますが、先月末よりそのうちの後期の2つの授業が始まりました。

 すでに、来週で3講目となります。今期も、授業を選んでくれた学生諸君は、とても素敵な若者たちであり、共に良い授業を展開できそうです。

 授業だけではなく、本業の研修の仕事も、年末に向けて少し忙しくなってきます。おかげさまで10月初めの内定者研修から始まり、リーダーシップ系の講座が続きます。

 私がサラリーマンを辞めて独立したのは39才の時でした。実は、その時は、この研修業界に身を置くことを少しためらっていました。だって、とてもとても不安定な業界ですし、やっていける自信が無かったのです。

 だから、いろんなことに挑戦してみたのですが、不思議なことにご縁がついてお仕事を継続的に頂けたのは、この教育の仕事でした。いまでは、その偶然が本当にありがたいことと感じています。

 他に頼ることなくすべて自社が開発したノウハウでプログラムを作り、自分が信じる考え方や哲学をその中に遺憾なく反映させ、何一つ不本意なことをしたり言ったりすることなく、本当にそう伝えたいことを伝える。そして、何よりも受講して下さった方々に喜んでいただける、時には、一生おつきあいするような深い縁を頂けるのです。

 むろん環境面での厳しさはありますが、今まではすべて家族と協力し合って乗り越えることができたし、今後もきっと乗り越えられないものはないでしょう。苦労もありますが、それをはるかに上回るような喜びがこの仕事にはある。私たちは、本当に恵まれていると思います。ありがたいことです。

 後期の授業が始まると、あっという間に冬になってしまいます。世の中は、変な疫病や戦争、天変地異が頻発し、まさに黙示録の様相を呈していますが、願わくば、これ以上の痛みや苦しみが起こることが無く、世界が平和で幸せな年末を迎えることができますように。そして、当社のお仕事も、とてもとても良い研修を実施できて、皆さんに心から喜んでもらえますように!

現代の武士

 京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 ウイルス共進化分野准教授 宮沢孝幸氏の動画をご紹介します。宮沢氏は、コロナウイルスやコロナワクチンの分析を通して、ウイルスが明らかに人工的なものであること、コロナワクチンが効果が無いだけではなく毒になり犠牲者が出ていることに気づき、このままでは日本がなくなってしまうという危険的な事態になるとお考えになって、仙台での講演の前に、通行人の人たちを相手にビラを配り、演説をされています。

 宮沢氏は、職を賭してこうした主張をしているとのこと、むろんお金儲けのためではなく、大好きな日本のためだとのことです。

 しかし、宮沢氏のそうした、ある意味で命がけの主張にもかかわらず、通行人は耳を傾けません。誰も聞いてくれないし、冷たい目で通り過ぎていきます。

 宮沢先生は、大学の研究者であり、テレビにもよく出ています。きっと、こうして、見ず知らずの通行人にビラを配ったり、話しかけたりなどすることは初めてのことだったと思います。命がけの本気のメッセージであるにもかかわらず、通行人がまったく反応してくれない、聴く耳を持ってくれないことに、失意と恥辱を感じたのではないでしょうか。

 しかし、そのような逆風の中であっても宮沢氏はひるむことなく、損得で言えばむしろ損になるにもかかわらず、自分の信念、考えを主張されています。

 私は、宮沢氏の姿に武士を感じました。自分の使命のためにまさに命がけで、体を張って戦っている。彼の正直さ、勇敢さにとても感動しました。

 ワクチンを信じる信じないは別として、一人の戦士の生き方として、必見だと思います。