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自尊心を回復するための方法①自尊心の回復が全てを変える

 私は、企業研修や大学の講座などにおいて、自尊心の重要性を訴えてきているわけですが、かく言う私自身が確固たる自尊心をもっているかと言えば、決してそうだとは言えません。

 私は、もともとは、決して自信と誇りを十分に持っていたわけではありません。

 私自身は、高校生、大学のころまでは、自分が好きではありませんでした。

 『本当の自分はだらしなく醜くいやな奴であり、自分の本性がばれたら、必ず人に嫌われる』と思い込んでいたので、人と関わるときは、本音を隠したり演技をしたりして生きていました。

 『本当の自分は、劣っており、弱くて人に勝てる要素なんかない』と思い込んでいたので、そんな自分をさらけ出さないように逆に強がって生きていました。

 自分と同様に、他人も嫌いでした。当時の私にとって、他者は、信頼のおけない怖い存在であり、たとえ友人であっても、心から気を許すことはありませんでした。私にとって、人間関係は、楽しくなく、疲れるものであり、苦痛以外の何物でもなかったのです。

 ですから、私は、まったくと言って良いほど人間関係が苦手で下手くそでした。驚くほどKYであり、そもそも空気を読むとはどういうことかもわかりませんでしたから。(もっとも今でもよくわかっていないのですが。)

 そんな私でも、人生における様々な出会いや体験を経て、少しずつ固さが取れ、不安と絶望が解けていって、少しずつ楽になり、少しずつ自信と他者に対する信頼が回復してきた様に思います。

 現在では、自分も捨てたものではないことを知っており、家族や友人たちも、信頼に値する大切な存在であることを理解しています。人間関係においても、他者に対して少しずつ正直に、素直になり、心を開けるようになってきたように思えます。

 こうした変化は、まさに、すばらしい体験や家族や友人のおかげであり、今あらためてそのありがたさに感謝したいところなのですが、そのような変化は、たしかに周囲の愛や温かさが重要な要素ともなりますが、決定的に重要なポイントは、まさに本人の自尊心であると思います。

 人は断じて無力な存在ではありません、その潜在性や可能性は、想像をはるかに超えて大きいものがあります。

 もし人が輝けていないとしたら、それは、その人の能力や才能がないからではなく、封じ込められているからです。

 太陽が照っていないからではなく、雲が遮っているからなのです。

 だから、立ちこめている暗雲を払い、絶望を癒し、出来ないという呪いを解くことができれば、もともと持っているその人の素晴らしい潜在性が、見事に開花するのだろうと思います。

 そして、立ち込める暗雲を吹き放つものこそが、自尊心なのです。

 私は、自分についての不自然な思い込みや勘違いを解きほぐし、自分自身の素晴らしい輝きに気づいていくための基盤こそが自尊心なのだと考えているのです。

 このシリーズでは、この大切な自尊心をどう回復していくのかをテーマとしていきたいと思います。
 自分自身の体験を交えながらその方法を探求していけたらと思っております。

 願わくば、これを読んでくださっている方々の体験談や方法、考え方も紹介していければとも願っております。

 何しろ、このブログは、コメントをするための設定が面倒くさいのですが、不可能ではありませんので、よろしければ、投稿をお願い致します。

 

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 なぜ自尊感情の欠如が、ストーキングや虐待などの心の闇につながるのでしょうか?その根本原因を一言で表すとすると、「人は、自分にするように人にする」という言葉に還元できるといえましょう。

 人の人間関係のとり方やマナーは、その人が自分に対して常にしている態度の反映となります。

 私は、自分とどう向き合っているのでしょうか?

 私は、自分の身体や感情、感覚や思考に対して、どうかかわっているのでしょうか?それらとどう向き合っているのでしょうか?

 たとえば、感情をコントロールするために自分の内面で行っているマネジメント手法はどのようなものでしょうか?抑圧的でしょうか、開放的でしょうか、強権的でしょうか受容的でしょうか、やっかいな感情を拒絶しているのでしょうか受け入れているのでしょうか、湧き起ってくる気持ちに対して敵対的なのでしょうか共感的なのでしょうか、感情に向き合う態度は厳格なのでしょうか寛容なのでしょうか?

 自分の身体機能をコントロールするために自分はどんなことをしているのでしょうか?酷使しているのでしょうかいたわっているのでしょうか、自分の身体要件に文句を言っているのでしょうか感謝しているのでしょうか、自分の欠陥に厳罰を下しているのでしょうか勇気づけているのでしょうか?

 自分の人生に対して自分はどう考えているでしょう?祝福しているでしょうか?苦々しく思っているでしょうか?感謝しているのでしょうか?呪っているのでしょうか?

 まさに、そうした内面で行われている自分の自分に対するマネジメントのあり方や方法が、外面の人間関係や社会性に反映していくことになります。自分を大切にしている人は、基本的に自分にするように人を大切にしますし、自分に厳しい人は、基本的に自分にするような厳しさを他人にも求めるでしょうし、自分を攻撃する人は、他人にも攻撃的となるでしょう。

 自尊感情が欠如している人は、概して自分に対して抑圧的、拒絶的、攻撃的です。自分は何かが欠けている力のない価値のない存在であると思い込み、欠乏を満たさなければ苦痛や死の危機に見舞われると信じ込んでおり、不安と恐怖にたきつけられて、必死に自分の内面をコントロールしようとしています。自分の欠点などの不快な側面を嫌悪し、攻撃し、言うことを聞かせようと操作的、脅迫的に関わる一方で、影と戦って影を消滅させることができないように、その努力は、永遠に報いられることはなく、結果として、自分の内面で強い分離意識と絶えざる葛藤に苦しめられることになります。

 そのようなプロセスを経て、自尊感情が欠如しており、自己否定が強烈な人は、自分の内面をマネジメントすることに対して絶望しており、責任を持てない混乱の状況にあります。まさに、心神喪失の状況にあり、自分の中で発生する悪感情をもてあまし、絶えざる苦痛と痛みを体験することになるのです。

  ストーキングや虐待などの問題行動は、まさにそうした内面の不安と恐怖、痛みと絶望の反映と言えましょう。

 また、そうした犯罪行為は、関係性が自分に近いと認識できればできるほど激化、頻発します。

 自分とは遠い存在であり、他人であると認識する人には、自分にするような劣悪なマナーで関係を持つことは控えがちとなります。なぜならば、自分の内面で起こっていることは、健全で正常だとは思っておらず、自信がないので、そのような方法を、社会的な人間関係に反映させることは自分にとって得にはならないし危険だと考えているからです。

 しかし、自分と近い存在であり、自分の延長上の存在だと認識する相手に対しては、話は全く違ってきます。まさに、相手は他人ではなく自分であり、自分にふるう暴力を相手にふるうことに対して遠慮や躊躇がなくなります。自分にするように、相手の不快と感じる側面を嫌悪し、攻撃し、言うことを聞かせようと操作的、脅迫的に関わるのです。

 悲劇なことは、ストーキングにしろ虐待にしろ、相手が憎くてやっているのではなく、根本的には、相手が自分だと思えるくらいに愛するからこそやってしまっていることです。

 なんと、相手を愛するからこそ相手を攻撃してしまうのです。相手を愛すれば愛するほど葛藤は深まり、相手を傷つけてしまうことになります。

 この不幸なダイナミズムは、早く終わらせなければなりません。

あらゆる心の闇は自尊心の欠如より生まれる‐①

虐待、ストーキングなど、日々のニュースで悲しい事件が頻発しています。

なぜこうした事件が起こるのでしょうか?

様々な視点からこうした事件の原因となる加害者の特徴や心理が研究されています。

私どもは、数ある考え方の一つとして、あらゆる心の闇の根本原因は、自尊感情の欠如より生まれると考えています。

健全なハートは、「自分の存在は、根本的に価値があり、尊ぶに値する大切な存在である。」と感じており、「欠点を含めてありのままの自分を受け入れて愛することができる」ので、それほど嘘や虚飾で自分を飾りたてる必要性も感じないし、「自分の人生は、十分な力があり、今後も何とかなる、大丈夫」と感じているので、それほど強烈に自己防衛を強める必要を感じる必要がなく、また、何かを武器と防具として、自分以外のものに依存する必要性も感じないので、基本的にオーブンでこだわりが少なく、人間関係の場でも過剰な緊張はしません。

しかし、何らかの理由で自尊感情を損ねてしまい、自分はダメ人間で生きる価値などないと強く思い込んでしまった人は、事情が全く変わってしまいます。

自尊心の低い人は、その人の内面で、自分自身を攻撃する思考が常に自分を傷つける言葉を放っており、まさに、自己嫌悪の状態にあります。自己嫌悪と謙虚さとは、全く異なるものであり、謙虚さは健全であり、自分も大切だからこそ相手も大切だと認識していますが、自己嫌悪は自分を全く受け入れずに嫌っているという決して健康的ではない心情です。

そして、自分の内面で起こっているそうした強烈な葛藤は、時を経て、外部へと問題が波及してしまうことになるのです。

企業の存続と成長に必要なもの

人に対して冷たい風潮を笠に着て、人に対して冷たい施策や手法が跋扈している現状は、決して、栄誉なことではない。

人の恐怖心を利用した施策は、決して永続的な繁栄を生まない。

無慈悲なやり方は、希望を放棄したリーダーの産物であり、結果的には絶望しか生まない。

規模と利益は、企業の存続と成長を保障しない。
無理を重ねた力で勝利したその同じ力で敗北を招くだろう。

企業の存続に必要なものは、こころざしだ。

こころざしこそが未来の繁栄を生み出す青写真だ。

あなたは、いったい何のために経営するのか?

あなたは、いったい何のために生きるのか?

あなたは、今していることをするために生まれて来たのだと胸を張って言えるだろうか?

今取り戻さなければいけないものは、生産性でも収益性でもない。

今取り戻さなければならないものは、ひとえにあなたの志なのだ。

企業の存続と成長に必要なものは、あめとムチではない。

あめとムチは、容易で効果的に見えるので、恐怖に首を垂れたリーダーが安易に使う方法だが、遠からず構成員の情熱の火を消し、分離感やうつ気質を強め、防衛的風土を助長し、生産性の低下のみならず、不測の事故、衰退を招くだろう。

企業の存続と成長に必要なものは、イノベーションだ。

人は、欠点を持った完璧ではない存在ではあるが、断じて無力ではない。

その可能性と潜在性は、人の想像をはるかに超えて大きい。

その情熱と英知に火が付いたならば、想像もつかなかったような奇跡が起こる。

日常の仕事の中で、優れたアイデアが湧き起り、情熱のエネルギーが響きあい、現実を変えていく。

絶望のリーダーには全く理解できない希望がある。

人はどんなに脅されても、創造性も革新も生み出すことはできない。

人がそうできるときは、真にそうしたい時だ。

人が、自分の素晴らしさを表現したいという情熱、人に貢献したいという気高い思い、未知なものに挑戦したいという勇気は、真に健康で信頼のできる温かい風土から生まれる。

北風にはできない太陽の技がある。

今、日本の企業が隘路にはまっているのは、その技を忘れたからだ。

今こそ、志と勇気を取り戻す時。

人本来の素晴らしい可能性を引き出して、イノベーションによる持続的成長を図る時だ。

奇跡への一歩を踏み出そう。

夢を持つということ

「夢を見続けるってのは、実はとてつもなく難しいことなんだよ。

 その難しさを知っている者だけが、夢を見続けることができる。

 そういうことなんじゃないのか」

 

 半沢直樹 「オレたちバブル入行組」池井戸潤著

自己イメージ(自尊心)の名言集

「苦しいときは私の背中を見なさい」澤穂希

 

「誰よりも自分が期待している。自信がなければこの場にいない。

 重圧がかかる選手であることは誇りに思う。」 

          シアトルマリナーズ イチロー

 

「直球でいいんだよ」 ロバート・デニーロ

 

「老後にとっときます。」(CM出演料の使いみちを聞かれて)

          きんさん、ぎんさん104歳の時

 

レポーター :「長寿の秘訣はなんですか?」

泉重千代:「酒と女かのぉ。」

レポーター :「では、女性はどういうタイプがお好きですか?」

泉重千代:「やっぱり、年上の女かのぉ。」  

(泉重千代さん、120歳の長寿ギネス更新の際のテレビ出演より)

 

「私は、運が良い。」松下幸之助 

 

「自分は自分である。何億の人間がいても自分は自分である。

そこに自分の自信があり、誇りがある。」 松下幸之助 

 

「人間というものは、面白いものであり、不思議なものであり、

  必要のない人間というのはいないのである。」 本田宗一郎

 

「人は心ひとつで鬼にも仏にもなる。」  映画 陰陽師 安倍晴明

 

「最後は自分を信じるしかない。…いいか、自分を信じるんだ!」

          ヒクソン・グレイシー

 

「どうして、自分を責めるんですか?

他人が必要なときにきちんと責めてくれるんだから、

いいじゃないですか。」アルバート・アインシュタイン

 

西郷隆盛「窮屈な役人にならずに、お前さァは何バしなはる?」

坂本竜馬「左様さ、世界の海援隊でもやりましょうかな。」

(明治政府の首脳人事の決定の際)

 

「夢を実現させるための秘訣は、好奇心、自信、勇気、

そして継続性だ。そして自信こそが最も偉大だ。

ひとつのことを信じるなら、全面的に、絶対的に、

疑問の余地なく信じなさい。」  ウォルト・ディズニー

 

「あなた自身を最大限に活かしなさい。

あなたにとって、あるのはそれだけなのですから。」
             エマーソン

 

「仁は愛を主とす。人を愛する、己を愛する、同じく仁なり。」

   吉田松陰

 

「この世は何と美しく、人の命は何と甘美なものなのだろう…。」

 瀬戸内寂聴著「釈迦」より

 

「人境一如(にんきょういちにょ)・自他不二(じたふに)」禅の法話

 

「私は道である。私は真理である。私はいのちである。」

                             イエス・キリスト

 

「春は花、夏ほととぎす、秋は月、冬雪さえて、冷しかりけり」

   (本来の面目について)道元

 

「私は、自分の障害を神に感謝しています。

私が自分を見出し、生涯の仕事、

そして神を見つけることができたのも、

この障害を通してだったからです。」  ヘレンケラー

 

「人を信じよ、しかしその百倍も自らを信じよ。」 手塚治虫

 

武帝「朕に対する者は誰ぞ。」(私の面前にいるそなたは誰だ)

達磨大師 「不識」    従容録(ショウヨウロク)

 

「北冥に魚あり、其の名を鯤と為す。

鯤の大いさ其の幾千里なるかを知らず。

化して鳥と為るや、其の名を鵬と為す。

鵬の背、その幾千里なるを知らず。

怒して飛べば、其の翼は垂天の雲の若し。」(荘子)

 

「あなたは、この世に望まれてきた大切な人。あなたがなんであり、

どこの国の人であろうと、金持ちの人であろうと、貧乏であろうと、

それは問題ありません。あなたは、同じ神様がおつくりになった、

同じ神様のこどもです。」   マザーテレサ

 

「なんだ、あれが僕たちの探している青い鳥なんだ。

僕たちはずいぶん遠くまで探しに行ったけど、

本当はいつもここにいたんだ」 メーテルリンク

新入社員研修に自尊心教育が必要な訳

 新入社員研修プログラムアトランティックプロジェクトの目的の一つは、”企業人としての心構えを学ぶ”と言うことです。企業人として活躍していくために必要な心構えには、様々なものがありますが、弊社では、”自尊心”が特に重要であると考えています。

 『何とかなる』『大丈夫』と考えることができるからこそ、粘り強さ、前向きな姿勢、高い志、チャレンジ精神を生み出すことができるのだろうと考えているからです。

 ただ、この自尊心は、とても勘違いされやすいものでもあります。よく、「新入社員には自尊心なんていらないよ」などと言われることがありますが、これは、傲慢さや自惚れと混同されているからこその誤解であり、私どもにとっては、この自尊心は、不要のものどころか、最近の若年層の問題となっている早期離職や成長格差、メンタルヘルスなどのあらゆる経営問題を解決するカギとなる重要テーマであると考えております。

 自信と傲慢さは、明らかに違うものです。日本では、「自信のある人、自尊心の高い人」と言う言葉は、ほめ言葉と言うよりは、陰のある言葉として認識されているようで、自信や自尊心は、持つべきではないというニュアンスがあるように感じます。しかし、英語では、この2つは、はっきりと違うものと認識されています。

 自尊心はSelf-esteem、傲慢さやうぬぼれはPrideであり、両者は、まったく違うもので、Prideには影がありますが、self-esteemは、持つべき美徳であると認識されていているのです。

 うぬぼれや傲慢さは、決して自信からは生まれません。むしろ、自信の欠如から生まれます。傲慢な人は、『自分の本質は、いやなやつで、ダメ人間だ』と思い込んでおり、そんな本当の姿がばれてしまったら、誰からも相手にされるわけがないと思い込んでいるので、本当の自分の姿が絶対にばれないように強がりで煙幕を張っているだけであり、その根底にある心情は、自信ではなく劣等感です。

 本当に自尊心を持っている人は、決して自惚れないし傲慢にもなりません。腰が低く、友人が多く、謙虚です。しかし、だからと言って決して卑屈ではない。堂々たる紳士淑女であって、誇り高き存在なのです。

 真の自信に裏付けられている人は、ぶれません。生きる機軸がしっかりしているので、目先の損得で振り回されたり、人によってコロコロ態度を変えたりしません。だから、周囲からは、分かりやすく信頼できる人と感じられます。

 また、真の自信に裏付けられている人は、簡単にあきらめません。困難にぶつかり窮地に陥っていても、未来の可能性を信じているうえに、使命感があるので簡単にはあきらめることなんかできないのです。だから、周囲からは、頼りがいのある存在と思われるので、リーダーとして活躍することが多いと言えましょう。

 様々な考え方の一つに過ぎませんが、私どもは、人が力強く輝いて活躍していくために必要な要素として、最も大切なものが、そのような意味での自尊心であると考えております。

 新入社員がたくましく成長していく基盤となる重要なメンタリティもしかりであり、私どもは、健全な自尊心を育むことによって、若者の様々な問題(=早期離職問題、成長格差問題、メンタルヘルス問題)を根本から解決していくことができると考えています。

 そのような考え方をもとに、アトランティックプロジェクトでは、折に触れてそうした考え方やメッセージを提供しています。本プログラムを通して、新入社員が自らの力でたくましく輝くキャリアへの第一歩を踏み出す後押しをしていきたいと願っております。

自信と誇りの重要性⑤ 健全な自信と誇りを持とう

6.健全な自信と誇りを持とう

私たちは、断じて欠点だらけの無力な存在ではありません。私たちの可能性は無限であり、本気を出せば、どんな人でも途方も無い力を発揮することができるものです。

私たちは、自分らしく輝いて生きるに値する十分な力量と能力を持っています。

そして、地球は広いといっても、私のような顔と体を持っている人は、私一人であり、宇宙の歴史が長いといっても、私の人生は、それがどのようなものであれ、今までも、今後も、たったの一回であり、とてつもなく尊く価値があるのです。

基本的な態度として、自分の力と可能性と価値を信じるべきであると言えましょう。

自分を信じるからこそ、他人も信じることができるでのです。

  自分を大切にすることができるからこそ、他人も心から大切にできるのです。

自分を信じ、大切にして、元気に人事を尽くすものにこそ天命が下るものではないでしょうか。

自分を大切にする生き方こそが、魅力的に輝く活躍する社会人の基本といえましょう。

自分の可能性を信じること、キャリアの主人公としての自分の力を信じること、そして自分をかけがえのない価値ある存在として受け入れ大切にする事、そんな生き方をお勧めします。

 

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4.自己イメージとリアリティ

さて、ここで問題となることが、「はたして、自己イメージは、本当のこと(真実)なのだろうか?」という問いでしょう。

結論から申しますと、心理学上では、自己イメージは、決して本当の自分を反映しているわけではないとされています。自己イメージは、自分がそうだと思い込んでいる自分であり、その人の本当の姿と一致しているわけではないのです。

 

5.日本人の自己イメージ

特に、日本人の自己イメージは、諸外国に比べて、矮小で貧弱で、自分に対してとっても手厳しい
というデータが出ております。

財団法人日本青少年研究所の行った高校生の生活意識に関する調査である「高校生の未来意識に関する調査(2002年)」によると日本、中国、アメリカの高校生の自己イメージに関する興味深い意識の違いを読み取ることができます。

内容を見ると、「自分はだめな人間だと思うことがある」という質問に対して、「YES」と答えた生徒の割合が、中国の生徒36.9%、アメリカの生徒48.3%と比較的低いのに対して、日本人の生徒は73.0%と高くなっていることが分かります。

また、「計画を立てるときは、それをやり遂げる自信がある」という質問に対して「YES」と答えた生徒の割合が、中国の生徒73.5%、アメリカの生徒86.3%に対して、日本人の生徒は38.0%
と低くなっていることが分かります。

要するに、日本の高校生の73%が、自分はだめな人間だと思うことがあり、計画をやり遂げる自信のある生徒は38%しかいないことを示しています。

この自己イメージが事実であるならば、事実を人生の基軸としているので問題はないのですが、はたして、これらの自己イメージは事実なのでしょうか。

もし、計画をやり遂げることができる優秀な生徒の割合が、中国人は73.5%、アメリカ人86.3%に対して、日本人38.0%であることが事実であるならば、事実をありのままに認識していることになるので問題は無いのですが、果たしてそれは事実でしょうか?

当然のことながら、まったく事実ではありません。

身長や体重が違ったとしても、もって生まれた才能や潜在性、可能性に違いがあるはずがありません。

人は断じて欠点だらけの無力な存在ではありません。本気を出せば、一部の天才だけではなく、誰もが素晴らしい仕事を成し遂げる力をまどろませていることは、大脳生理学上の間違いのない事実です。

できないと信じているのは自分だけの思い込みであって、もともと持っている可能性に優劣などあるわけがありません。

しかし、全く同じ人物であっても、一方は「必ずできる!」と信じて、もう一方は「絶対にできない」と信じて長年活動したとしたら、結果には大きな違いが出てきてしまうでしょう。

私たちは、私たちの自己イメージをよく見直してみる必要があります。

「できない」と思い込んでいることは、事実する能力が無いのでしょうか?

「価値が無い」「資格が無い」と思い込んでいることは、いったい誰が決めたことなのでしょう?はたしてそれは真実なのでしょうか?

グリム童話で、呪われてカエルに変えられた王子様のように、自分で受け入れてしまい信じ込んでしまった自己イメージで自分を罰し、投獄してしまい、自分の可能性を閉ざしてはいないでしょうか?

自分の自己イメージを再検討してみましょう。(続く)

 

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