kindle本「自尊心が全てを変える」④日本が国力を失ったのは自尊心のせい?

(以下、kindle本「自尊心がすべてを変える」より抜粋)

④日本が国力を失ったのは自尊心のせい?

自尊心は、人の経済力にも影響を及ぼすと考えられています。自分に自信がなく、うしろ向きで、引きこもりがち、挑戦をせずにびくびくと生きるような生き方をしていたら、きっとその人が本来成し遂げうる輝かしい可能性が封じ込められてしまうことでしょう。

最近の日本は、かつて「ジャパン アズ ナンバーワン」と言われていた世界経済の頂点を極めつつあった黄金時代と比べて、その輝きを失ったと言われています。

「日本の労働生産性は、主要先進7か国中最下位」
「かつては1位だった日本の世界競争力が、2015年には27位に転落」
「日本の技術革新は欧米の周回遅れ」
「世界経済のリーダーから世界の下請けに没落」・・・、

最近の新聞報道をにぎわす日本経済の危機的な状況を挙げると、枚挙に暇がありません。

なぜこんな事態に陥ってしまったのか?さまざまな原因はあるのでしょうが、私には、日本がこうした政治・経済共に力を失ってしまった背景には、日本人の自尊心の低さがある様な気がしてしかたがありません。

「どんなに調子が良い時でも自分の悪い所を見つけて欠点を責め、嘆く」
「悪いことがあると、いつもそうだったし、これからもずっと悪いことが続くと思う」

自尊心が低い人にはそんな悲観主義的な傾向が強いと言われています。日本の没落の背景には、そうした否定的で後ろ向きなメンタリティが影響していると言えるのではないでしょうか。

 

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kindle本「自尊心が全てを変える」  ④日本が国力を失ったのは自尊心のせい?

kindle本「自尊心が全てを変える」 ⑤人は変われる

kindle本「自尊心が全てを変える」 ⑥自尊心を回復するということ

 

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kindle本「自尊心が全てを変える」②自分を好きになっても構わない、と言うか好きにならなければ大変なことになる

(以下、kindle本「自尊心がすべてを変える」より抜粋)

②自分を好きになっても構わない、と言うか好きにならなければ大変なことになる

私は、大学においてキャリア関係の授業を2つ担当しており、その中で自尊心の重要性について良くお話をさせて頂いておりますが、よく受講した学生から「自分を好きになってもいいんですね」と質問を受けたりします。その通り、自分を好きになっても構わないし、むしろ好きにならなければ大変な事態が人生に起こってきてしまうでしょう。

そもそも自尊心とは、自分の存在を尊いと感じることであり、あたりまえと言えば当たり前の心情です。自分の人生には価値があると思えるからこそ、困難があっても立ち向かうことができるだろうし、自分には可能性があると信じられるからこそ人生における様々な課題に挑戦することができるのだと言えましょう。

もしそのあたりまえの自尊心が欠如してしまっていたら、人はどうなってしまうと思いますか?
自分は欠点だらけの無力な存在で、取るに足らない意味のない存在だと思い込んでいたとしたら、人はどうなってしまうのでしょう?

もし自分にはできないと思い込んでいたとしたら、目の前の仕事をやり遂げる自信もわいてこないだろうし、他人と友情を育み協力し合えるとも思えなくなってしまうでしょう。

そもそも、そんな価値のない人間の言葉など、人に聞かせること自体が迷惑になると思ってしまい、なにかを人に話すこと、普通に人と対話することもできなくなってしまうかもしれません。

自尊心は、まさに、人が自分らしく健康に生きていく上での基盤ともいえる大変重要な必須要素なのです。

ですから、自分を大切にするべきなのだと言えます。

自分のありのままをそのままで良しと受け入れるべきなのだと言えます。

完璧ではないものの発展途上で頑張っている自分を信じるべきなのだと言えます。

自分の人生や存在を愛するべきなのだと言えます。

だって、自分すら大切にできないのに、どうして家族やお客様、他人を大切にできるでしょうか。

自分すら受け入れることができないのに、どうして欠点ある他人を仲間として受け入れることができるでしょうか。

自分すら信じることができないのに、どうしてよくわからない他人を信じることができるのでしょうか。

本当の所、自分を愛せなければ、他人を心から愛することなどできません。そのように演じることはできるかもしれませんが、それは本音ではないのです。

それは、遠い関係の他人のみならず、近しい家族や恋人、自分の子供のように愛することが当たり前と考えられる人たちに対しても同様なのです。

 

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kindle本「自尊心が全てを変える」①「自尊心とは」

最近出版したkindle本「自尊心がすべてを変える」は、少しずつですが、購読してくださる方が増えてきています。

また、仕事柄、こうした自尊心関係の講話をさせていただく機会も増えてきており、まさに時代が健全な自尊心の回復を求めているのではないかと思います。

当書は、自尊心への誤解を解消し、健全な自尊心を回復するとともに、自分本来の個性や力強さを引き出すきっかけとなるとても良い本だと思います。

もっともっと広く多くの人に読んでもらいたい、そんな願いがあり、当ブログでも、少しだけ当書籍を紹介していきたいと思います。

当書籍は、自尊心をどう回復するのかを「自尊心回復の7原則」と題して書いておりますが、そのテーマに向けての序章として、自尊心の重要性や回復の意義について書いている部分をシリーズでご紹介していきたいと思います。

今回はその第一回目、「自尊心とは」です。

【①自尊心とは 「自尊心がすべてを変える」より抜粋】

①自尊心とは
「自尊心」と聞いて、みなさんは、どう感じますか? 自尊心と言うものに対して、どんなイメージを持っているでしょうか? 「自尊心が高い人」ってどんな人だと思いますか? あなたは、「自尊心の高い人」を友達にしたいと思いますか?

実は、日本においては、自尊心と言う言葉を巡って、とても大きな誤解が起こっているのです。

日本においては、自尊心とは、傲慢さやうぬぼれ、思い上がり、と言った意味で解釈されることが多く、持つべきものではない性格だと認識されることが多いのではないでしょうか。

しかし、欧米においては、自尊心は、self-esteemと呼ばれており、それは育むべき美徳であって、傲慢さやうぬぼれの意味も含まれるprideとは違うものだと認識されています。そう、欧米においては、自尊心は、「勇気」「誠実」「やさしさ」などと言った美徳と同列に扱われており、子供のころから育むべき徳性であると考えられているのです。

心理学上の自尊心とは、ありのままの自分を無条件で受け入れることを言います。

ありのままですので、自分の欠点、おっちょこちょいで、間抜けなところがあり、よく失敗をする自分の弱い側面も含まれることになりますが、そういうあまり好きにはなれない自分をも受け止めることができるメンタリティが自尊心なのです。

心理学では、この自尊心は、大変重要な要素であり、コミュニケーションやリーダーシップ、キャリアや結婚、健康や寿命にまで、良くも悪くも大変大きな影響を及ぼすと考えられています。

前著の「自尊心の重要性」でも書きましたが、不健康でネガティブな自尊心は、凶悪少年犯罪、幼児虐待、ドメスティックバイオレンス、依存症、うつ、自殺、などなど、現代社会を彩る様々な病理の原因とも考えられている一方で、力強く健全な自尊心は、その人のたくましく輝かしい生き方、リーダーシップを発揮する生き方、自分らしく主体的な生き方を導くとも言われています。

 

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kindle本「自尊心が全てを変える」 ⑥自尊心を回復するということ

 

<関連書籍>
Kindle電子書籍『自尊心が全てを変える』

Kindle本「自尊心が全てを変える」を出版しました

電子書籍kindle本「自尊心が全てを変える」を出版しました。

自尊心の心理学シリーズと題して2014年にその第1巻「自尊心の重要性」というKindle本を出版しておりますが、今回の「自尊心が全てを変える」はその第2弾となります。

第1巻目が自尊心は生きる上での基盤となる大切な要素であることが書かれているのに対して、今回の第2巻目は、大切な自尊心をどう回復していくのかについてその考え方と方法が「自尊心回復のための7原則」と題して書かれています。

また理論のみならずエクササイズも盛り込まれており、読み方によっては単なる読書を超えて実際に自尊心の回復を体験できるかもしれません。

第1巻目を書き上げたときには、もうこれ以上のものを書けないだろうと思っていましたが、その後、遅筆ではあるものの当ブログにて書き足してきたこと、研修開発した教材などを加えて、ようやく完成させることが出来ました。これも、当ブログに見に来てくださっている読者がいたからこそです。読者の皆さんに心から感謝申し上げます。

完成した本は、自画自賛ですが、とても良い本だと思います。

読み返してみて自分もこの本に勇気づけられました。

願わくば、多くの方々、特に人生に生きづらさを感じ、困難にもがき、それでも何とかしたいと願い、奮闘している同志たちにとって価値のある本でありますように!

【kindle本「自尊心がすべてを変える」目次】
第1章 自尊心の回復がすべてを変える
1.自尊心とは
①自尊心とは
②自分を好きになっても構わない、と言うか好きにならなければ大変なことになる
③日本人の自尊心は病んでおり、心には痛みが潜んでいる
④日本が国力を失ったのは自尊心のせい?
⑤人は変われる
⑥自尊心を回復するということ
2.あらゆる心の闇は自尊心の欠如から生まれる
①心の闇の根本的な原因とは?
②健全なハートには強い免疫力がある
③自尊心の低い人の内面で起こっていること
④あらゆる心の闇は自尊心の欠如から生まれる
⑤不健康なハートは、愛すれば愛するほど愛する人を傷つけてしまう
3.自尊心の回復がすべてを変える
①私が体験した自尊心回復のプロセス
②自尊心の回復がすべてを変える
③自虐は、最凶最悪の弱い者いじめ
④自尊心を回復し、自分らしく堂々と生きよう
第2章 自尊心回復の7つの原則
第1原則「自灯明法灯明」
<エクササイズ 「自尊心回復のための基盤づくり」>
第2原則「自尊心を巡る誤解を解く」
①「自分を愛する」ことと「自己愛」は違う
②「こだわり」と「頑固さ」は違う
③「謙虚さ」と「自虐」は違う
④「自分にまける」のは「弱い」からではない
⑤「自分を信じる」ための条件なんかいらない
⑥利己主義と自尊は違う
<エクササイズ 「自尊心を巡る誤解を解く」>
第3原則「リラックスと集中」
①リラックスは最強最善のスキル
②優等生症候群
③なぜリラックスがこんなに難しいのか?
<エクササイズ 「リラックスを深める瞑想」>
第4原則「自分を受け入れる」
①「ありのままの私」とは
②受け入れるということ
③自分を受け入れるということ
<エクササイズ 「ありのままの私を受け入れる」>
(1)ありのままの私を受け入れられていないと言う現状を理解する。
(2)ありのままの私を受け入れるための瞑想
第5原則「自分に対する攻撃をやめる」
①自分の欠点に対する扱い方
②自虐は最凶最悪の弱い者いじめ
③自虐の生き方は過去の亡霊に支配される生き方
④人は、自分で生き方を選べる
⑤自虐を止める
⑥自己嫌悪ではなく反省をする
?現状認識
?原因探求
?対策
⑦忠実であるべきものは過去の亡霊ではなくこころざし
<エクササイズ 「前向きに自分と向き合う」>
第6原則「自己犠牲ではなく自己選択として生きる」
①自己犠牲は美徳?
②自己選択として生きる
<エクササイズ 「自己犠牲を見直す」>
第7原則「恐怖から自分自身を取り戻す」
①恐怖心とは
②マズローの欲求理論に基づく恐怖論
?生存危機の恐怖
?衣食住の恐怖
?疎外の恐怖
?存在価値の恐怖
③自尊心を持って生きる
<エクササイズ 「恐怖と向き合い恐怖を癒やす」>
第3章 自分を生きる勇者となる
1.そもそも“私”とは
①“私”とは?
②“私”とは体?
③“私”とは感情?
④“私”とは思考?
⑤“私”とはなぞ?
⑥“私”のなぞは、夢と冒険に満ちたロマン
2.自尊心を生きる
①成長とは
②恐怖を乗り越える
③理想を定める
第1ステップ 自分の使命に気づく
第2ステップ 自分の理想を定める
④自尊心をもって理想を生きる

正直さの勝利

アメリカの大統領選を受けて、いろんな波及が起こっていますよね。

テレビの報道を見ると、厳しい選挙戦を勝ち抜いた人に対して十分な敬意を払っているようには思えないコメントが多いのがとても気になります。日本では、勝負に負けたにもかかわらず、自分の至らなさを反省せずに勝った相手の弱点をバカにして見下す態度を“負け惜しみ”と呼んでおりました。それは、恥ずべき浅ましい態度であって、まっとうな人は、そういうことはしないのだと考えられていました。

日本の報道陣は、そんなことも忘れてしまったのでしょうか。気高い意識、矜持と言うものを感じられない報道が多いのはとても残念に思えます。

トランプさんは、マスコミの大半が敵となった状況の中で、奇跡的な勝利を得ることができました。

多くの一般市民が、マスコミの言うことを鵜呑みにせず、自分が調べたこと、感じたことや気づいた事を信じたからこそ、こうした結果となったのだろうと思いますよ。まさに一般市民による民主主義の結果じゃないですか。知性的な大人であるならば、その重みを十分に感じるべきなのだろうと思います。

もはや、操作や支配、コントロールの効かない時代となっているのだろうと思います。今回の出来事は、どんなに巧妙で高度なテクノロジー、権威、権力よりも、不器用な正直さが勝利した歴史的な快挙だったのではないでしょうか。

しかし、マスコミは、負けた後でも、まだトランプさんの印象を悪くするような報道、描き方ばかりをしているように私には思えますね。

まだ、視聴者を愚かな大衆だと思っているのでしょうかね。まだ演出や操作が通用すると思っているのでしょうかね。私は、そのようなスタンスはとても愚かだと思いますよ。彼らがしゃべればしゃべるほど本性が暴露されているように思えますし、遠く感じてしまう。

光に勝る影はありませんし、真実に勝る嘘はありません。時代は、次第に真実以外は苦痛と感じるごまかしのきかない雰囲気を帯びてきているのではないでしょうか。

トランプさんは、大統領に就任した後は、さまざまなタブー、不条理だった謎を再捜査したいと言ってました。

きっとアメリカの多くの人々は、うそやでっち上げはこりごりなんだと思います。きっと世界中の人たちも、嘘やでっち上げはこりごりなんだと思います。

そもそも人殺しが好きな人はいないように、本当のことが本当なんだと伝えられるならば、戦争など起こらないのですよ。

そもそも子孫の繁栄を願わない人がいないように、本当のことが本当なんだと伝えられるならば、核の取り扱いは現在のようにはなっていないのですよ。

そもそも人の苦しみを自分の痛みと感じない人がいないように、本当のことが本当なんだ伝えられるならば、5秒に一人の子供たちが空腹で死んでしまうような状況が許されているわけがないのですよ。

色んな詭弁や嘘があるからこそ、悲劇が起こってしまうのだと私は思います。だから、特殊なことが必要なのではなく、シンプルに本当のことが分かれば、きっとそれだけで地球は平和になって、住みやすい美しい世界となるのではないでしょうか。

願わくば、この大きな転換点、出来事を基に、素朴でシンプルで、もともと持っていた家族愛に満ちた優しく平和で穏やかで幸せな世界に、この地球が変わっていけますように。

人間尊重のリーダーシップ ~同志へのメッセージ~

人には、全く性質の異なる2つの動機がある。

一つは、『自分には、何かが欠けている。欠けているものを手に入れなければ苦痛であり、恐怖であり危機である。 だから何としてでも獲得しなければならない。』と言う信念に基づく欲求だ。
それは、不安と恐怖にたきつけられる渇望であり、欠乏動機と呼ばれる。

もう一つは、『自分には充分な力と価値がある。自分の素晴らしさを表現したい。未知なることに挑戦したい。』 と言う信念に基づく欲求だ。
恐怖の束縛から自由となった人に訪れる情熱であり、人本来のまさに魂の欲求、実存動機と呼ばれる。

多くのマネジメントは欠乏動機を利用してきた。
欠乏動機による管理とは、あめとムチによる管理とも言える。
恐怖心に働きかけるリーダーシップは、やろうと思えばだれにでもできる簡単な方法であり、
一旦行い始めると確実に効くこと、安定的であり将来の予測を立てやすいと言う強みがある。
しかし、反面、メンバーのモチベーションは低下し、
防衛的かつ攻撃的風土を助長するので、官僚主義が跋扈し、生産性や成長性は、必ず頭打ちとなる。

多くのリーダーは、厳しい競争にさらされており、不安と恐怖の中にいる。
強力な圧力が常にかけられており、心無い攻撃により、心身ともに満身創痍だ。
だから、その多くが、自尊心の糸が切れると、いとも簡単に恐怖心に首を垂れることになる。
『自分は、みじめで孤独な力ないダメ人間だ。自分もそうであるように、他人もそうだ。 自分は被害者であり、こんなに苦しんでいるのだから自分を守るためなら、人を傷つけても許される』 と信じ込み、恫喝を使うことに躊躇がなくなる。
自らが恐怖の代理人となるのだ。
あめとムチを使い始めた当初は、目覚ましい効果が出るので、どんどんその傾向を強めるが、 遅かれ早かれ、必ず頭打ちとなり、結果的には、自ら奮った力によって滅ぼされることになる。

しかし、その困難を乗り越えた実存動機を哲学とするリーダーも存在する。
実存動機によるリーダーシップとは、人を大切にして、人の持っている素晴らしい潜在性と可能性を信じ、 引き出そうとするリーダーシップだ。

実存動機を哲学とするリーダーの歩む道は平坦ではない。

人を大切にしたからと言って、相手がそれに応えてくれる保証はない。
そうしたからと言って、誰にも褒められるわけでも応援されるわけでもない。
むしろ、皮肉屋から「お人よしの間抜けな奴」冷笑されることもあるだろう。
実存のリーダーには、そんな痛み、不信感を乗り越える勇気が必要だ。

また、人の心からのやる気と能力は、本質的に不安定だ。
良い時は奇跡的な成果を出すが、悪い時は、永く無力だ。
実存のリーダーには、そんな浮き沈みをものともしない強い忍耐力と信念が必要だ。

さらに、人の可能性にかけるということは、将来の見通しも立ちづらいと言うことだ。
実存動機による成長は、まさにイノベーションによる成長だ。
まったく新しい商品の開発、新しい顧客との出会いによる、ある意味で奇跡による成長だ。
しかし、奇跡は、コントロールはできない。
奇跡を、事前に予測することはできない。
だから、未来の計画を立てることができない。
本質的に、実存動機は、管理とは相性が合わないのだ。

しかし、ひとたび実存動機が機能し始めた組織には、奇跡が起こる。
メンバーのハートは鼓動し始め、目の輝きが明らかに変わる。
分離感が癒され、心が開かれ、情熱と叡智が交流を始める。
現状の課題と問題点が、偏見によるゆがみを経ることなく、その真実が分かり、対処される。
今までは想像もしなかったような全く新しいアイデアや工夫が、 日常のあらゆる仕事の場面で創造され、実践されて、あっという間に現実が変わっていく。
結果的に、生産性と創造性は、想像を超えて高まり、奇跡的な成長を遂げていくことになる。

今、時代は大きく変わろうとしている。
むき出しのエゴイズムは、消費者から嫌われ、高い意識の経営が評価され、株価を上げる時代となっている。
原始的な資本主義から、高い意識の資本主義へと、静かに、ゆっくりと変わろうとしている。
そのような中で、求められるリーダーシップは、まさに、実存動機を哲学とするリーダーシップだ。

しかし、あめとムチによる欠乏動機のリーダーシップではなく、人間本来の可能性を引き出す人間尊重のリーダーシップ という理想を担える存在は、そう多くはない。
その数少ない存在の中の一人は、あなただ。

被害者意識に甘えて、強い分離感に身を任せてはいけない。
勝つべきものは、相手ではなく、自分自身なのだ。
皆がそうだからと言って、絶望に身を染めてはいけない。
一隅を照らす光となるのだ。

あなたには、泥沼に落ちようとしている仲間を救い出す責任がある。
知っているなら、あきらめても手を緩めてもいけない。
真に仲間を守る戦士になるのだ。

あなたは、断じて欠点だらけの無力な存在ではない。
あなたの潜在性と可能性は、今の想像をはるかに超えて大きい。
その可能性を信じてみよう。
自分にするように、仲間の可能性も信じてみよう。
奇跡への一歩はそこから始まるのだから。

青年会議所でリーダーシップ研修

来る10月29日に、リーダーシップ公開講座を担当することになりました。主催は、牛久青年会議所です。

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こうして担当させていただけることは、大変光栄なことです。

集まって下さった皆さんが、楽しく、リラックスをして、充実した価値ある時間を過ごせますよう、しっかりとがんばりたいと思います。

 

失敗を怖がらない

「こころみるというのは、一度でうまくいくことを期待しないということだ。
科学者が行う実験と同じで、それは、行動の結果から学ぶことが中心となる行為なのだ。」

『チームが機能するということはどういうことか』エイミー.C.エドモンドソン 英治出版

平和記念公園で思ったこと

先日、広島に出張する機会があったので、その足で平和記念公園に行ってきました。

IMG_2502

原爆ドームです。さまざまな写真では見ていましたが、実物を見ると、とてもリアルです。

原爆による破壊の前は、こんな建物だったそうです。

Hiromuseum

美しい大正ロマンの漂う美しい建物だったのですね。ずいぶん大きな建物だったようですが、残った部分はほんの一部だということが分かります。

鉄筋の頑強な建造物が一瞬で粉々に破壊される、原爆の破壊力は、まさに激烈です。

広島平和記念資料館の中も拝観しました。

IMG_2516

フラッシュをたかなければ写真を撮っても良いとのことでしたので、少しだけ取らせていただきましたが、記念館の展示が、あまりにも悲しく、痛々しく、むごたらしいものがあり、二の句が継げない状況になってしまい、写真どころではありませんでしたね。

被災者のぼろぼろになった衣服も展示されていましたが、その衣服が小さいのです。子供なのです。いたいけな子供たちが、衣服がこんなにボロボロになるほどの熱風を受け、ある子は即死し、ある子は重篤なやけどを負った状態で助けもない中で苦しんだのです。

犠牲者の多くは、戦闘員ではなく、罪のない市民であり、弱い女性や子供たちだったのです。

IMG_2515

この惨状を見るにつけ、私は、原爆を落としたことは、愛のない暴力であり、間違いであり、どんな言い訳も効かない取り返しのつかない狂気であると感じました。

展示の中には、蝋人形で原爆の投下直後の被ばく被害の状況を描いている被爆再現人形が展示されていました。

大やけどを負った被害者たちが、ぼろ雑巾のようにやぶけた皮膚をたれ下げながら腕を前に掲げて、燃え盛る破壊尽くされた街をさまよっている様子がリアルに描かれています。その悲惨さ、痛み、苦しみは、見ている人の胸に強く迫るものがあります。

しかし、実は、この展示は、近々撤去される予定だそうです。

撤去の理由は、一般的には「怖すぎるからだろう」と考えられています。

公式的には「凄惨な被爆の惨状を伝える資料については基本的にありのままで見ていただくべきという方針」によるものだということです。要するに、この展示は、作り物であり、事実をありのままに描いたものではないので撤去するとのことです。

わたしは、それを聞いて、いかがなものだろうかと唸ってしまいましたね。

事実をありのままに伝えていないとの見解ですが、本当に体験された痛みを直接的にありのままにに理解できる優れた教材であるように私には思えます。あのような意味深い展示物は、つまらない理由で撤去すべきではないと思います。

実は、私は、ガス爆発で、両手上腕部と顔面を大やけどしたことがあります。

両手上腕部は、肘から指先まですべて3度のやけどを負ったので、部分的には、被爆者の方々と似た体験をしたことになります。(もっともその重傷さ、苦しみは、被爆者の方々の足元にも及びませんが)

3度のやけどとは、やけどの中で、最も重症な症状であり、真皮を超えて皮下組織まで損傷を受けており、治癒後も色素沈着やケロイドが残ってしまうほどの深さのやけどのことを言います。

私は、そのようなやけどに両腕全体がなってしまったことがあるのです。

やけどをすると、水膨れになることはご存じだと思います。私の場合は、腕全体が水膨れになった状態になりました。ですから、事故直後は、自分で腕を触ると皮膚がグズグズであり、ちょっとした衝撃で皮膚が破れ、垂れ下がってしまう状況でした。だから、再現人形のけがの状況はとてもよくわかります。

それから、展示では被爆された方が、腕を幽霊のように前に突き出して歩いてますよね。

体験談を聞いてみると、被爆直後の街では、実際に多くの人たちがそうした腕を前に出した状態で逃げ惑っていたそうです。

その前に腕を突き出して歩く様子ですが、なぜ腕を前に突き出して歩くかお分かりですか?

それは、やけどで腕全体が真皮むき出しの状況になると、皮下組織の毛細血管が損傷しており、腕を心臓より下げると、毛細血管が膨らんで、腕が破裂してしまうような痛みが起こるからです。

風船が空気で膨らんで破裂してしまうように、腕を心臓より下げると、血圧で毛細血管が膨らんで、まさに腕全体が“パン”と破裂してしまいそうな強烈な痛みが起こるのです。ですから、腕を心臓より下に下げることができずに、幽霊のように前に掲げる姿勢を取らざるを得ないのです。

私も、やけどを負った後、しばらくは全く同じ状況になりました。ベッドで寝ている時は傷まないのですが、トイレに行くときなど、所要で立ち上がる時は、腕を下げることができずに幽霊のように前に突き出して歩いていたものです。(実際にトイレをする時はどうしたかって?実は、まったく腕を下げられないわけではありません。時間をかけてゆっくりゆっくり下げると何とか下げることができるのです。だからトイレをする時は、脂汗を流しながら痛みと格闘し、ものすごい時間をかけてでなければすることができなかったのです。ちなみに、当時の私は、顔全体が包帯にくるまれており、腕全体も包帯で、白い浴衣を着ていたので、当時の私が歩いていた姿を見た人は、相当な恐ろしい思いをしたかもしれません。)

そのような体験があるので、被爆再現人形の描いている状況は、私にはとてもよくわかるのです。

しかし、帰ってから、前に腕を突き出す姿勢の理由について、インターネットで調べてみると、その正しい理由がほとんど伝えられていないのですね。これは、私にとっては衝撃でした。あれだけ多くの人たちが体験した無理のある姿勢の理由、ただでさえ疲れ切っており、痛み苦しみの中で腕を上げることは、なおのこと疲れて苦しかったろうに、そうせざるを得なかった悲しい理由、その痛みやつらさが、現在ではもはや誰もわからないのです。

もしかしたら、そうした正しい理由が分からないので、再現人形のリアリティが分からずに、作り物と感じてしまうのかもしれませんね。とても残念なことです。

私は、だからこそ、こうした展示は、後世に伝え残しておくべきだと思いますね。話によると、この展示物を作った作者は、多くの被爆者の体験に耳を傾けて作ったとのこと。

人は、体験に耳を傾け、体験から学ばなければなりません。

人の体験よりも権威者の言うことに耳を傾ける、感じることや正直な思いよりも強い権力の言うことを盲目的に信じる。そのような傲慢で卑屈な態度でいるからこそ、こうした悲劇が起こってしまうのではないでしょうか。

8月6日の8時15分、一瞬のすさまじい爆発によって、多くの子供たち、女性、老人、戦闘員ではない善良な市民たちが、深刻な被害を受けました。ある人たちは即死し、ある人たちは重度なやけどを負い、皮膚がずる剥け、真皮むき出しとなり、痛くて腕を下げられない状態で灼熱の中を逃げ惑いました。真皮むき出しの皮膚にとって、あらゆるものが痛みの原因となります、そよ風さえも激痛の原因です。特に照りつける太陽にさらされた痛みは筆舌に尽くしがたいものがあります。しかし、真夏の太陽は容赦なく照り付け、日陰となる一切の建造物が破壊された中で、水も食料もなく、助けもない中で腕を前にかざす無理な姿勢で逃げ惑わざるを得なかったのです。さらに、放射能の影響で希望すら破壊されていった被害者の方々の痛みや苦しみはいかほどだったでしょうか。

そのような悲しくつらい体験を正確に理解するにつけ、あらゆる権威の言う言い訳は詭弁に聞こえます。

エノラゲイで原爆を落とすことに関わった人たちは、どのような顔でこうした体験を聞くのでしょうか。体験を聞いた後、いま言っている言い訳を良心の呵責なしに言うことができるのでしょうか。

どのような理由があれ、私は、原爆は、常軌を逸した狂気であり、悪魔的な暴虐、間違いだと思います。もう2度とこうした悲劇が起こらないことを広島の地で心から願った次第です。

8月6日、原爆の犠牲となられた多くの方々の痛み、悲しみが癒されますように、心からご冥福をお祈り申し上げます。

合掌