カテゴリー別アーカイブ: 07.就職活動支援

頑張れ就活生!

 昨日は、大学のキャリア講座の一環としてJ大学のキャリアアドバイザーを担当してきました。すでに内定が取れた学生や、最終面接までたどり着いた学生もいましたが、まだ、多くの学生は、面接にもたどり着けないなど、厳しい状況でしたね。やはり現実の厳しさがよくわかります。

 本来なら箸が転んでも笑い転げるような年ごろの若者たちですが、今はとても苦しい逆境の中で、箸が転んでも涙が出る状態です。なんともかわいそうで、何とか力になりたいと改めて思った次第でした。

 今苦境にある学生たちには、このことだけは言いたいですね。「落とされているのは、あなたが悪いからではないのだ。」ということ。人事担当者は、採用に当たって、その人の本質や可能性など、その人そのものの素晴らしさなど、ほとんど見ていませんよ。現実的に、たかだか数分、数十分の面接で、そんなことが分かるはずがないのですから。オーラの泉の江原さんだって分からない。超能力者でもその人の素晴らしい潜在性や可能性なんか分からないのですから。

 人事担当者が見ているものは、シンプルに、「あなたが表現する自己PR」なのですよ。たかだか1分程度で話す自己PRで人の良しあしを判断している。だから、採用の現場ではとてつもなく誤解が多いことも事実なのです。もしあなたが落とされたとして、あなたに問題があるとしたら、それは、あなたの本質やあなたそのものではなく、あなたの表現する自己PRなのですよ。あなたは、自分で思っているほどちっぽけな存在ではなく、その可能性は想像以上に大きい。もしあなたが企業に勤めて大成功したとしたら、会社に数億円数兆円の売り上げや利益をもたらす可能性がある。やろうと思えば誰だって成功できる可能性を持っているんですから。

 だから、いつまでもいじけて泣いてばかりいるのではなく、発展途上の自分を大切にして、自分の人生の力強さを信じて、何よりも自己PRを徹底的に練り直し、1分で語る練習をして、再度就活に立ち向かってごらんなさい。一生懸命に頑張れば、必ず未来が開けてくるもんですよ。徹底的に準備をして、武器と防具を磨きあげていけば、必ず勝てる。応援していますから、頑張ってください!

キャリアアドバイザーの今期

J大学で、キャリアアドバイザーを担当しておりますが、おとといから今期が始まりました。

相談に来る学生たちも真剣で、相当危機感を感じているようでした。

就職と就社という言葉があります。

 就社とは、文字通り”社”に就くという意味であり、極端にいえば会社にぶら下がろうとする志向が強いあり方を言います。どちらかといえば、そうしないと不安で怖いから就活を展開している学生たちであり、とにかくどこかに内定を取りたくて前のめりで焦っている様子がよく目につきます。

 就職とは、職に就くという意味であり、自分自身に夢があり、自分の幸せに向けてその道のプロとして主体的にキャリアをはぐくもうと志しているあり方を言います。自分の志を持ち、幸せや夢を実現するのだという強い意志を持ち、前向きで自信がある学生たちが多いといえましょう。

 実は、就社志向の学生と就職志向の学生を並べると、何も言わずに待合室で座っているだけでどちらが魅力的なのかということがはっきりとわかってしまうという恐ろしい現実があります。自信が折れて卑屈になりしょぼくれながらも就職できない恐怖に焚きつけられて焦って活動している学生の雰囲気と、超強気であり夢や幸せに向けて前向きで何を聞かれても怖くないという雰囲気の学生とでは、素人目でもオーラの違いがわかってしまいますよね。そのような点からも、単に内定を取ろうとして焦ることが大切なのではなく、本当の自分の幸せについて真剣に考え、志としてまとめ、大きな夢に向けてその実現のための第一歩として就職活動を展開するのだという心構えがどうしても必要になるのです。

 かく言う私も、就職活動のときは就社志向が強く、どこか大きな会社に勤められれば一生安泰だという願いは強くありましたよ。私だけではなく、たいていの友人たちがそんな思いを持っていたんじゃないかな。だから、今の学生にそれではだめということは大変な酷な言い方だと思いますが、かわいそうだとは思いますが、今の厳しい就活戦線の中では、就社志向は通用しないのです。

 心身ともに追い込まれている状況で、夢だの志だのと言われても、そんな雲をつかむ話に集中できないという思いはよくわかりますが、やはり、そんな夢や志がしっかりしている学生が内定を取っている事実には変わりないのです。ここは、しっかりと腰を据えて、自分の本当の幸せ、志を定め、胸にしっかりととどめて就活戦略を練り直す必要があると思います。

 追い込まれている学生にはなかなか信じることができないと思いますが、人は自分で思っているほどちっぽけな存在でありません。本気を出せば、どんな人でも本当に素晴らしい仕事をする力を持っている。預言者でもない限り、未来の素晴らしい可能性は預言できません。そして、未来の可能性は、今は想像もできないくらい大きく偉大で素晴らしい奇跡が待ち受けているのですから。

 だからこそ、夢を大きく持って、それを実現できる自分の力量と可能性、自分の人生の骨太でたくましく力強いあり方を信じて、超強気で就活戦線に立ち向かってほしいですね。

 がんばれ、4年生!

卒業後3年間は新卒扱い

     卒業後3年は新卒扱いに 大学生の就職、学術会議提案
                          2010年3月29日朝日新聞朝刊

 

 大学生の就職のあり方について議論している日本学術会議の分科会は、新卒でなければ正社員になりにくい現状に「卒業後、最低3年間は(企業の)門戸が開かれるべきだ」とする報告書案をまとめた。最終報告書は近く、文部科学省に提出される。同会議は、今の就職活動が、学生の教育研究に影響しているとして、新しい採用方法の提案などで大学教育の質についての検討にもつなげたい考えだ。

 日本学術会議は、国内の人文社会・自然科学者の代表機関で、文科省の依頼を受けて話し合っている。報告書をもとに同省は議論に入る。

 今回、就職にかんする報告書案をつくったのは「大学と職業との接続検討分科会」で、就職活動早期化で、大学4年間で学ぶ時間を確保できにくくなっている弊害などが出ていることから、対策を考えてきた。

 日本の企業は、大企業を中心に、新卒者を採用する傾向が強い。中途採用はあるものの枠は狭く、希望の企業に採用されなかった学生が「新卒」の肩書を持つために、留年するケースもある。

 報告書案では、「新卒一括採用方式」について、特定の世代に景気変動の影響が出やすい点を問題視。卒業後すぐ採用されなければ正社員になるのが難しいことから、卒業後最低3年は在学生と同様に就職あっせんの対象にすべきだとした。

 企業側にも新卒要件の緩和を求め、経済団体の倫理指針や法律で規制するより、既卒者を新卒者と同じ枠で採用対象とする企業を公表することを提案。政府にも、卒業後も大学の就職支援を受けられるように法律を改正するなど速やかな対応を求めている。

 また、就職活動で学生が学業に打ち込みにくくなっている現状についても、規制のみで対応することには限界がある、と記述。大学が学生をできるだけ長く社会から隔離するのではなく、インターンシップなどの機会を早くから整備することが重要とした。

 大学が就職活動のスキルやノウハウを伝え、資格をとるよう促す動きについては大学教育全体で職業的な能力を育て、成績評価を社会でも意味を持つよう改善することなどを求めた。

 

  卒業後3年間は新卒扱いと考えようとする日本学術会議の提案、大賛成です。現状では、景気の動向に翻弄されてしまい、卒業年度によって学生たちの人生が大きく変わってきてしまう事態となってしまっています。運も実力のうちとは言いますが、景気が良い時と悪いときの格差があまりにも大きすぎる。学生たちにとっては、ひどく過酷だといえましょう。卒業後3年間の猶予期間を与えられることは、学生にとっては心強いサポートとなるはずです。ぜひこの提案を実現してほしいと思います。

志を貫くということ

 大学でのキャリアアドバイザーの仕事を担当しておりますが、先日相談に来てくれた学生の事例が印象的で、ご紹介します。

 彼女は、銀行、保険、リースなど、金融関係を回っていたのですが、なかなか思うように面接が進んでいかないと相談にきました。エントリーシートを見せてもらいましたが、自己PRや志望動機など、それこそ時間をかけて一生懸命に書いていることはよくわかるのですが、今一つ他人行儀の迫力のない文書となってしまっています。私は、自己PRや志望動機には、その人の志や夢、ヴィジョンという基軸で、一本の筋を通す必要があると思っています。ですから、どんな夢を将来にかけて持っているのかについて、いろんな視点から話し合ってみましたが、そこそこ優等生的な回答をすることはできるのですが、響きがなんとなく軽いことが気がかりでした。全体的に肩に力が入っており、そうしたいと本音で思っていないのだけれども一生懸命に心にもないことを言おうと努力している様子が見えたので、少し雑談的に金融の総合職以外の可能性を話し合ってみたのでした。以下その大体の展開です。

私:「就活は自分の幸せにためにすることが大切なんだよ。たとえ立派な会社に内定が取れても自分の幸せにつながらないところだったら何の意味もない。」「私自身は、会社に使われるのではなく、自分で会社を興して好きな仕事をしているがとても幸せだ。そういう生き方もある。いろんな可能性があるんだよ。」

学生:「そうですよね、私の実家も自営なんですが、お父さんはそこそこ楽しそうです。」

私:「へー、何のお仕事をされているの?」

学生:「建築の設計事務所です。」

私:「あなたは、建築の道を進もうとしなかったの?」

学生:「私にも、建築にあこがれがあったんですよね。だけど、設計だとか工学的なかかわりじゃなくて、女の子らしく建物とかかわりたいと思ったんです。」

私:「女の子らしいかかわり方?」

学生:「私が子供のころ、お父さんが事務所を建てるときに、『エントランスのタイルどんなのがいい?』って聞かれたときに、ピンクのタイルのかわいらしいデザインがいいと提案したら、採用してくれて本当にその玄関になった時、とっても感動したんです。」

私:「そりゃ、うれしかったろうね」

学生:「そうなんです。私は、設計図を引いたり計算をしたりということは苦手なんですが、それ以来、デザインだとか照明だとか、きれいな過ごしやすい住まいを造ったりすることにあこがれるようになったんです。」「そういえば、そんなことを学びたいから住居学科があるこの学校に来たんだ。」

私:「なんだよ、それならなんで金融なんだよ。建設関係に挑戦していけばいいんじゃないの?」

学生:「お父さんの仕事を見ていて、経済的に厳しいし、大変だなと思って、私には無理かななんて思っちゃったんですよね。」

私:「言っちゃなんだけど、今どんな業界だって厳しいよ。」「志があるなら、それを大切にするべきだと思うよ。志を貫こうとするときには必ず障害が起こるけれども、それは、試されているんだよ。ちょっと難しそうだからって、本当にやりたいことは、簡単にあきらめてはいけないんだ。」

学生:「そうですよね、私、なぜだかやりたいことを忘れてました。無理って思ってたかもしれない。」「やっぱり好きな道のほうがいいですよね。」

私:「そりゃそうだよ」「女の子らしく建物とかかわる道ならいっぱいあるよ。家づくり、リフォーム、エクステリア、インテリア、キッチン、家具、などなど、たっくさんの可能性があるよ。」

学生:「わかりました、私、なんでこんなに志望動機が書きづらいんだろうと思ってましたけど、やりたくないことだったから書きづらかったんですね。建築関係だったらどんどん書けそうです。」

私:「そうそうそうその調子、もう一度、その路線で自己PRと志望動機は練り直そうよ。」

学生:「そうします。何だか私頑張れそうです!」

 

 どうしても、将来の不安と焦りに圧倒されて、内定が取れやすいところだとか安定度の高そうなところなど、本来そんな夢を持っていないところにアプローチをしている学生が多いと思います。この学生は、考え込みすぎて、本来の自分の志を忘れてしまっていたわけです。

 就活は、自分の幸せのためにするもの。そうしないと怖いからする就職は、人生から逃げようとする生き方であり、決して自分らしい力強いキャリア形成にはつながらないと私は思います。不安な気持ちはわかりますが、ぜひとも自分の夢や幸せをあきらめないでほしいですね。本気を出せば、必ず夢を実現できる。そんな力を人は持っていると思います。そんな思いを大切に全国の就活生に頑張ってほしいと思います。

国の就活対策本格化

  大学生の「就業力」アップ、国が5年計画  (2010年3月14日  読売新聞web)

 大学生の就職内定率が就職氷河期以来の落ち込みを記録する中、文部科学省は、2014年度までの5年を大学生・大学院生の「就業力」向上の重点期間と位置づけ、大学の財政支援などに乗り出す。

 10年度予算案で、既存の補助金などと別枠で30億円を確保、公募により、インターンシップ(就業体験)を卒業単位に認定するなど積極的な指導を行う国公私立大130校に資金配分する。また、私大約500校に来年度まで就職相談員を配置、大学生らの就業危機脱出を支援する。

 公募で選ばれた大学には、国立大への交付金や私学助成とは別枠で1校につき約2300万円ずつ配分する。選考基準は今後定めるが、1年生から将来の進路を考える科目が必修化されている金沢工業大(石川県)や、調査能力、国際感覚など社会人に必要な能力育成を意識した講義を行う東京女学館大(東京都)、就業体験を単位に認定している一橋大(同)などの例を念頭に置いている。

 財政支援を行うことでこうした取り組みが他大学に波及する効果も期待している。大学院生や、就職が決まらない既卒者の支援も産業界などと連携して進める。

 一方、就職相談員の配置は、企業で採用や人事を担当した経験者や民間の就職支援関連資格保有者の雇用費用を国が負担するもので、国公立大と一部私大を除く495校を対象に来年度まで支援する。

 同省などが12日に発表した2月1日現在の大学生の就職内定率は80%(前年同期比6・3ポイント減)で、調査を始めた00年以降で過去最低。新卒で就職する学生の3割が3年以内に離職しているというデータもある。各大学は独自に指導を行っているが、個々の学生の個性や職業観を踏まえた職業教育を行う大学がある一方、「面接対策など小手先の指導にとどまる大学も多い」(文科省)という。

 

 

 国の就活対策が、具体的に出てきました。大学を通しての就活バックアップ予算という形がはっきりしており、大学に就職支援を促す強力な後押しとなると思います。ちょっと前までは、大学の中でも、「大学は就職対策をする場ではない」とかたくなに主張する勢力が少なからずありましたが、近年の情勢を踏まえて、力を合わせて学生のキャリアを応援していこうとする基調ができてきたことは素晴らしいことだと思います。やはり、今の若者たちには、さまざまな意味で生き方、キャリア形成、就職活動に対する支援が必要だと思います。

 ただ、単に企業に就職することだけを目的とするのではなく、たとえば起業家育成講座など、自立志向を促すことができる教育にも目を向ける必要があるのではないかと私は思います。若者たちは確かに経験不足であり頼りないように思えますが、新しいビジネスチャンスを捕まえる感性は、若者たちに勝るものはいませんよ。新しい時代を創る主人公は、常に若者たちであり、若者たちが、権威に頼るのではなく自分自身のアイデアと可能性をよりどころとして、勇気を持ってたくましく未来を拓くことが、結果的に未来の国の経済活力につながっていくのではないでしょうかね。

 商売のはじめ方、会社の起こし方、物の売り方、利益の上げ方、お客さんとの付き合い方、仕事の喜び、会社の育て方、起業家としての心の持ち方、成功に必要な様々な要素、そんなことを学ぶことができたら、きっと若者たちも、自分たちの新しくみずみずしい視点でアイデアを引き出し、ビジネスチャンスをつかんでいくことがきっとできるんだろうと私は思います。

 そんな起業家支援も、就活支援と同様に、国の政策として期待したいところです。

就職氷河期を下回る内定率

  大学生の就職内定率80% 氷河期下回り最悪に  日経新聞WEB 12日

 
 今春卒業予定の大学生の就職内定率が、2月1日時点で前年同期を6.3ポイント下回る80.0%で、1996年の調査開始以来、過去最悪だったことが12日、文部科学省と厚生労働省の調査でわかった。就職氷河期と呼ばれた2000年の81.6%も下回り、雇用情勢の厳しさが改めて浮き彫りになった。厚労省によると、今春高校を卒業する就職希望者の内定率(1月末時点)は81.1%だった。

 大学生の5人に1人が内定を得ていない状況について、文部科学省は「景気低迷の影響が大きい。各大学はきめ細かい就職指導をして改善を図ってほしい」としている。

 文科、厚労両省の調査によると、大学生の内定率は、男子が前年同期より6.4ポイント低い80.1%、女子が同6.3ポイント低い79.9%だった。中でも私立大の女子は8.2ポイント減の76.2%と苦戦ぶりが目立った。 (14:01)

 予想はしていましたが、就職氷河期を超える内定率の低さとなってしまったということ、これは、学生たちにとって一大事です。現実的に、就職できないで、将来の方向性が観えずに卒業せざるを得ない若者たちが相当数出てしまうことになります。

 暴風雨の逆風の中で、一生懸命に頑張ったにもかかわらず、どこからも受けいれられることなく、大学という居場所も失って、一人社会の中でどこにも所属することができずに、また将来の希望を見ることができずに途方に暮れている若者たちの心境を思うと、とても胸が痛みます。並大抵ではない厳しい状況だと思いますね。

 この傾向が、今年だけではなく、採用を控える企業がますます多くなる来年以降も続く状況をみるにつけ、何か大々的な救済策を取る必要があると思いますね。こんな不運な環境で結果が出なかった若者に対して自己責任という言葉を使うことがいかに残酷かを考えてほしいと思いますよ。

 また、若者たちも、こうした経済状況は、必ずぶり返しが来るので、数年後の中途採用ラッシュを見込んで、じっくりと資格や能力トレーニングに励んで、自分磨きに当面は時間を費やすのも大切かと思います。

 さらに、企業社会で社員として生きるだけが人生ではないと見切りをつけることも大切なことと思います。内定を取れなかった学生にとって、一流企業に内定を取った学生は、羨望の的、うらやましいと今は思っているかもしれませんが、彼ら彼女らがその後幸せな人生を送れるとは限らないのですから。このような激動な時代は、大きな会社に勤めて一生安泰でいようとする戦略が一番危険な戦略なのですよ。自営業、起業、農業林業、なども視野に入れて、自分らしくたくましい道へと一歩踏み出すことも大切なことです。人は、本気になれば、不思議に道は開けるものですよ。

 いずれにしても、状況が厳しいからと言って、自信が折れること、絶望することだけは慎んでほしいと思います。今の苦しみは、意味がないわけではない。むしろとても大きな意義があるのかもしれません。「あの時の苦しみがあるからこそ今の大成功があるのだ」といえる未来がきっと来るかもしれないのですから。

高校生内定率過去最大の下落

  高校生の内定率5年ぶり低水準=文科省  時事通信 2010年02月24日

 今春卒業を予定する高校生の就職内定率が昨年12月末時点で前年同期比7.5ポイント減の74.8%だったことが23日、文部科学省の調査で分かった。この時期の内定率は2年連続で悪化し、下落幅は過去最大。最近では2004年12月末に次ぐ低い水準となった。
 調査は、教育委員会などを通じ全国の高卒予定者の状況をまとめた。就職希望の18万3223人のうち、内定を得たのは13万7128人。残る4万6095人は就職先が決まっていなかった。
 内定率は男子が7.3ポイント減の79.7%、女子が7.8ポイント減の68.5%。都道府県別では沖縄の46.0%から富山の91.0%まで差が付いた。
 学科別にみると看護科が50・0%、普通科が65.1%で苦戦。高かったのは工業科の88.4%、福祉科の80.6%などだった。 (了)

 

 高校生の内定率の下落幅が過去最大で、2004年に次ぐ低い水準となったとのこと。今年の就活生は、とてつもない逆風の中で戦い続けなければならない。単に年のめぐりあわせでこうも就活環境が変わると何とも理不尽なものを感じてしまいます。しかし、苦あれば楽あり、痛みは成長への糧となるとも言われており、きっと就活生の苦労は、意味のないものではなく、将来の大きな幸せに必ずつながるものと信じて応援していきたいと思います。

 ただ、長年就活生の応援の仕事をしてきた私にとっては、人生が、こうも企業や経済環境に振り回されてしまうということに、少々憤りを感じてしまいます。学生たちも、自分のキャリアを考える上で、会社に頼る生き方だけではなく、自分自身の力で生きる生き方、たとえば、起業、個人事業、農業、職人、専門家、などの個人の力で生きる生き方を模索する必要があるように思えます。

 独立自尊、福沢諭吉さんが若者たちに伝えたメッセージですが、まさに現代、この独立自尊の精神が必要なのかもしれません。「あてになるのは大きな企業や組織ではなく、自分自身である」という考えは、間違いなく真理の一つなのだろうと思います。私自身は、10年ほどサラリーマンを体験したのちに独立しましたが、明らかに幸せなのは、独立後でしたね。確かに所得は不安定になりましたが、使用人の立場から経営者の立場に、振り回される人生からリードする人生に、脇役から主役の人生に、被害者意識の人生から幸せを実感する人生へと大きく変わったのです。学生たちにもこの幸せをぜひ実感してほしいですね。社員にしてもらうだけが人生ではないのですよ。自分で人生をつくれる力を人は持っているもの。ぜひ自分の可能性を信じて、早い段階から独立自尊を視野にいろんなことにチャレンジしてほしいと思います。

必ず勝てる!(全国の就活生諸君へ)

就活は、人生における正念場
大変な逆境があなたを待ちうけているかもしれないが、
決してひるんではいけない。

就活に必要なことは、
①自分の幸せ(志)のために就職するのだという心構え
②戦いに向かうための必勝の武器と防具(自己PRと志望動機)
そして、自信と誇りだ。

明けない夜はない。春の来ない冬もない。
どんなに苦しくとも、あきらめずに頑張れば必ず道は開ける。
十分な心構えと準備を整えて勝負に打って出よう。
貴方は必ず勝てる!

さあ、勝利の栄光を手に入れよう!

就活の目的

就活の目的は、内定を取ることではない。

就活の目的は、あくまでも自分が幸せになることだ。

戦いの中では、不安、恐怖が行動をたきつける原動力になり、

希望や夢は、間抜けな人間のたわ言のように思える。

だけど本当は、夢を忘れた人間が間抜けなのだ。

相手は、あなたが、ぶら下がろうとしている人なのか、

ともに成長しようとしている人なのか、

様々な観点から見極めようとするだろう。

もしあなたが胸に勇気と信念を持たないのならば、

それは、単に今の苦境から逃げようとしているだけのことだと

見抜かれるだろう。

自分の夢をあきらめてはいけない。

あなたには、壮大な夢を実現できる充分な力があるのだから。

志の基軸を折ってはいけない。

それが人生をかける価値のある哲学なのならば、

どんな嵐にも倒れない巨木のように大地に根を張り、

粘り強く筋を通して頑固に理想を守り通すのだ。

忘れてはいけない。

たとえどこかに内定が取れたとしても、

それがあなたの幸せにつながらないものならば、

何の意味もないのだということを。

あなたは必ず幸せになれる。

人には、人の想像以上の可能性がまどろんでいる。

その可能性を引き出すカギは、勇気だ。

巣食ってしまった恐怖と不安を、

勇気の剣で祓い清め。

夢と志を思い出して、

自分の幸せに向けて、舵を切りなおしなさい。

希望に向けた一歩は、奇跡への一歩である。

一夜にして奇跡は起こる。

奇跡の復活戦への第一歩を踏み出そう。