本日、後期授業の一つが最終講を迎えることができました。
「マーケティングの視点から見る業界研究」というテーマの授業であり、7業種7名の輝いて活躍されている経営者や役員、人事ご担当者をゲストスピーカーにお招きして、業界について、会社について、社会人として活躍するということについてお話しいただく講座です。
ただ、単にゲストスピーカーのお話を聞くのではなく、学生たちも業界や会社研究をして、研究成果を発表するというセッションもるので、参加型の講座となります。
全15講の講座であり、学生たちは、1講~7講までは自分自身で企業、業界研究を行い、第8講から始まるゲストスピーカーに講演頂く授業から、30分程度の持ち時間で自分たちの研究を発表すると同時に、それを受けた形で残り60分ゲストスピーカーにお話しいただく展開となります。
本講座は、学生から社会人への橋渡しをすることをテーマとした授業であり、ただ授業を受けていればいいという簡単な授業ではなく、相当な負担を強いられる講座となります。
授業の前にはゲストスピーカーと名刺交換をしてあいさつをすること、授業が始まったら、自分たちが研究した内容を発表する、そして、ゲストスピーカーのお話が終わったら、質疑応答、挨拶を経て、後日ビジネスメールでお礼をお送りするという難易度の高いタスクをこなす必要があるのです。
きっと、初めての体験だらけの挑戦だったでしょうが、学生たちは、見事に全工程をこなしてくれました。緊張している中で、とても見事な態度で終始課題をこなしており、私としてもとても誇らしい気持ちでした。
難易度の高い講座を思い切って受講してくれて、難易度の高い課題に対して決して逃げずに見事に乗り越えてくれた学生著君に心から感謝したいと思います。みなさんほんとうにありがとう。
ゲストスピーカーの皆さんは、実社会でご活躍されていらっしゃる方々ばかりであり、とても分かりやすく業界のこと、会社のことを話してくださいました。また、社会人としてのご自分の人生、うれしかったことや苦しかったこと、困難だったことそして乗り越えたドラマなど、社会人として輝いて活躍するための在り方を話してくださいました。学生たちが社会人として生きていく上で基盤となるとても大切なお話であり、学生たちも自信と勇気、そして、社会人としていくて行く上での最も大切な考え方を学ぶことができたと思います。ゲストスピーカーのみなさん、本当にありがとうございました。
今日は、その講座の最後の授業であり、自身のプレゼンの振り返り、ゲストスピーカーのお話の振り返りをして、社会人として今後生きていく上での大切にしたいことをまとめた次第です。
社会人として輝いて生きるために必要なことは、さまざまな考え方があると思いますが、私自身は、高い人間性だと思っています。
単にテクニカルで小手先の技術では、社会人として直面する困難は乗り越えることはできません。また、困難に立ち向かうためにはさまざまな力が必要ですが、どんなに強い力を持っていたとしても、人と人との信頼関係を育めなければ、良い仕事はできません。
社会人として活躍するためには、優秀である必要があると言えますが、優秀とは、人より優れているとか競争に打ち勝つ力があるとか超能力を持っているとか、そういう意味ではないと思っています。
これは、友人から教えていただいたことですが、優秀ということばを日本語として理解すると、優はやさしいという意味であり、秀はひいでている、つまり「優秀」と言うことは、「やさしさにひいでている」という意味になります。
やさしくあることは、とても強くあるということだと思います。本当に人にやさしくあるためには、自分が抱えている恐怖や不安を乗り越える強さを持っている必要があるからです。恐怖や不安に強く支配されている人は、真にやさしくはあれません。それは、嫌われることを恐れるへつらいであり、見返りを求める取引であり、下心ある操作であって、愛を基盤とした思いやりではありえません。
「タフじゃなければ生きていけない、やさしくなければ生きる資格が無い」レイモンド・チャンドラーの名言の通り、本当のやさしさの背景にはタフさ、強さが必要なんだろうと思います。
今回お越しいただいたゲストスピーカーの方々は、そういう意味で、みな優秀な方々でした。やさしく、しかも強い方々でした。まさに学生たちにとって生きる見本になる方々だったと思います。本当にありがとうございました。
学生たちも、これから、就活を経て社会人へとなっていくことになります。きっと素敵な社会人になっていくのだろうと思います。願わくば、今回の講座で学んだ優秀(やさしさ、強さ)さ忘れずにいてほしい。社会人生活の中で出会う出来事は、甘く楽しいことばかりとは限りません。本当の困難や痛みに出会う中であっても、絶望することなく、くさることなく、魂を売ることなく、あきらめることなく、優秀であってほしい、つよくやさしい人であってほしいと願った次第です。
受講してくれた学生たちの今後の活躍を心からお祈りしたいと思います!