就活において、自己PRをプレゼンする際に、自分の強みだけを一生懸命に語ることが大切なのだと思いがちですが、実は、そのような現在の個人能力やスキルは、それほど重視されません。
採用とは、現在のその人の能力を買うことではありません。生涯賃金である3億円をかけて買いたいと思っているものは、その人の現在の能力ではなく、その人の潜在性、将来にわたる可能性なのです。
ですから、採用担当者が最も知りたいことは、現在のスキルや技能と言うよりはむしろ、その人の将来の可能性を引き出す”生き方、哲学、理想”や”夢、ヴィジョン、志”なのです。
採用担当者は、その人の哲学や志、ヴィジョンをさまざまな視点から問うてきます。ですから、就活生も、真正面からそのような問いに応えていかなければなりません。その問いかけに答えることなく、現在の自分の強みや能力だけを一生懸命に語っても、的外れとなってしまうのです。現在の自分の能力は、自分の将来のヴィジョンを実現するための武器や戦略であり、「能力を生かして、○○を志している」という自分のヴィジョンを語らなければならないのです。
以上のことから、自己PRを語る際には、「私の強みは、○○です。」で終わるのではなく、「私の強みである○○を活かして、私の社会人としての夢である~という存在になりたいと志しています。」という文脈で表現していくことが大切です。