寒さで止まっていた時が溶け出したように動き出す変化の季節、
梅、桜、野に咲く花がいっせいに顔をのぞかせて、豪華絢爛
ほととぎすは、早くも夏の到来を予言して
響き渡る声で唱っている。
長く厳しい沈黙の冬は終わりを告げた。
私も、生まれ変わった気持ちで新しい季節を迎えてみよう。
初めて体験するかのように風を感じてみよう。
今まで聞こえてこなかった風のささやきが聞こえてくるかもしれない。
初めて見たかのように朝日を見つめてみよう。
暖かい声でおはようと言ってくれるかもしれない。
初めて出会ったかのように家族と向き合ってみよう。
きっと今までとは違った思いが私の胸を満たすかもしれない。
初めて今日を迎えたように、今日、たった今ここに耳を傾けてみよう。
思いもつかなかった奇跡が私を訪問してくれるかもしれない。