いろいろな新人フォローアップ研修

 2005年7月10日の朝日新聞朝刊に、新入社員フォロー研修についての記事が掲載されていました。
 記事によると、厚生労働省の04年調査では入社3年以内にやめる若者は、大卒で35%。高卒で49%、03年調査ではフリーターは217万人、ニートは52万人と増加しており、企業においても離職問題に対する対策がとられているとのことで、各社の施策を紹介しています。
<ワタミフードサービス>
 福祉作業所や病院で、ボランティア体験を採用している。「接客サービスの原点である思いやりの心を学んでほしい(渡辺美樹社長)」というねらいの元で実施されているが、「ボランティア体験で初めて気づくことも多く、発見をきっかけに成長していく(社長室広報担当)」と報告されています。

<田崎真珠>
配属後、3ヶ月間にわたって、同性の先輩社員が1対1で指導し、毎日日誌を交換する政策を実施している。同社では、1年以内に辞める新入社員は約1割にとどまっている。

<JR東海ツアーズ>
窓口業務にあたる新人に先輩社員がつき、月ごとに業務の到達度を点検する「レベルチェックノート」を交換している。人事課では、「先輩の技術を見て『盗んで覚える』と言うだけではうまくいかない。ノートの交換で、弱点を知り、集中的に補強できる」効果があると言う。

<三井住友カード>
新人が独自のビジネスプランや改善案を提案する「チャレンジテーマ発表会」を実施している。
テーマ選びから情報収集など半年間準備して、役員や経営スタッフ50人が並ぶ行動で、スクリーンを使ってプレゼンテーションをするとのこと。
体験した新人は、「目標を定め自主的に仕事をする楽しさを実感した。一人前として評価してもらえ、自信もついた」と感想を述べている。

事例を見ると、やはり、新入社員とのコミュニケーションを積極的にとっていくことが重要なポイントであるように思えます。
人員削減で、職場も忙しく、また、IT化が進み、以前ほど会話が少なくなっている状況であり、放っておくと、新人は孤立し、いたたまれなくなってしまいます。若者の離職の理由についてよく「自分のやりたいことができない」と言った積極的な理由が取り上げられていますが、アンケート調査などを調べると、実際は、ハードな仕事と人間関係の問題にぶつかり、耐え切れなくて辞めていく状況が多いようです。

企業サイドでも、やはり、新入社員に対して、育てていく、関わっていく労力を惜しまずに、積極的に施策を打っていく必要があるのだろうと思います。

また、新入社員も安易に辞めてしまうべきではありません。いろいろな考え方があろうかと思いますが、私どもでは、企業人としてのキャリアに対して、
3年までは修行、
6年までは1人前、
9年まではプロを目指すべきと考えております。
また、そのために大事にすべきことは、
3年までは忍耐、
6年までは謙虚さ、
9年までは自分らしさを磨くべきと考えております。
ですから、入社3年間は、大切にすべきスピリットは、「Never Give Up」の精神であると声を大にしていいたいと思っております。
石の上にも3年と言われますが、まさにその通りであると思います。
縁あって入社した会社なのですから、粘り強く、夢の実現を信じて頑張ってもらいたいと願っております。

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