劉暁波氏 ノーベル平和賞受賞!

       ノーベル賞委員長、中国に「人権」改善求める 

                   (2010年10月8日21時21分  読売新聞)

 【オスロ=大内佐紀】ノーベル賞委員会のヤーグラン委員長は8日の記者会見で、中国で服役中の民主活動家・劉暁波氏へのノーベル平和賞授与の理由について、「今、中国での人権抑圧に目をつぶれば、世界での(人権の)基準を下げることに直結する」と述べた。

 中国に人権状況の改善を求めると同時に、中国が「世界第2の経済大国」となるに伴い、人権批判を弱める国際社会に警鐘を鳴らした。

 委員長は「経済などの権益のため、人権という普遍的価値の基準を下げることがあってはならない。だからこそ、我々が声を上げた」と述べた。

 中国外務次官が6月に同委員会のルンデスタッド事務長と会談した際、劉氏に授賞しないよう事前に圧力をかけたと報じられたことについて、「毎年のように(委員会に)圧力はかかる。よくあることだ」と認め、中国政府に限らず、人権抑圧国が自国の反体制活動家に平和賞を授与しないよう何度も働きかけてきたことを明かした。ソ連で民主化を訴えた物理学者アンドレイ・サハロフ博士(1975年)、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん(1991年)、イランで人権擁護を訴える弁護士シリン・エバディさん(2003年)のいずれが受賞した時も、出身国は同委の決定に猛反発した。

 

 中国の民主化運動の活動をしたとして中国共産党に投獄されている劉氏がノーベル平和賞を受賞しました。受賞した劉さんも賞を提供したスウェーデンにも大きな拍手を贈りたい思います。

 中国共産党は、チベットの問題、ウイグルの問題、法輪功の問題、など、多くの人権問題を抱えている国であり、現実に行われていることを調べれば調べるほど、想像を超える恐ろしい現実が起こっていることに慄きます。外国にも伝わってくるほどですから、そこで住んでいる人であれば、中央政府の意向に逆らったとしたら、どんな理不尽な暴力にさらされてしまうのかは、痛いほどに分かっていると思いますが、劉さんは、そのような環境の中であっても、自分の信念を貫いて活動を展開した人です。私は、本当に勇者だと思います。

 また、火中の栗を拾うような振る舞いとなる今回の賞を提供したスウェーデン政府も勇気ある決定だと思います。きっと、ノーベル賞の様な賞が本当に貢献できるとしたら、こうした形の貢献であり、本当に素晴らしいことではないかと私は思います。

 世界の人たちも、この一件をスルーするのではなく、他人事と思わずに、世界の中で人権がどう扱われているかについて、しっかりと関心を持つべきだと思いますね。また、願わくば、中国共産党も、自分たちの在り方を反省する機会とすべきでしょう。

 世界を変える力は、まさにこうした勇気から生まれてくるのだと思います。こうした勇者たちにエールを送ると同時に、心から世界平和を祈ります。

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