大学生の就職内定率80% 氷河期下回り最悪に 日経新聞WEB 12日
今春卒業予定の大学生の就職内定率が、2月1日時点で前年同期を6.3ポイント下回る80.0%で、1996年の調査開始以来、過去最悪だったことが12日、文部科学省と厚生労働省の調査でわかった。就職氷河期と呼ばれた2000年の81.6%も下回り、雇用情勢の厳しさが改めて浮き彫りになった。厚労省によると、今春高校を卒業する就職希望者の内定率(1月末時点)は81.1%だった。大学生の5人に1人が内定を得ていない状況について、文部科学省は「景気低迷の影響が大きい。各大学はきめ細かい就職指導をして改善を図ってほしい」としている。
文科、厚労両省の調査によると、大学生の内定率は、男子が前年同期より6.4ポイント低い80.1%、女子が同6.3ポイント低い79.9%だった。中でも私立大の女子は8.2ポイント減の76.2%と苦戦ぶりが目立った。 (14:01)
予想はしていましたが、就職氷河期を超える内定率の低さとなってしまったということ、これは、学生たちにとって一大事です。現実的に、就職できないで、将来の方向性が観えずに卒業せざるを得ない若者たちが相当数出てしまうことになります。
暴風雨の逆風の中で、一生懸命に頑張ったにもかかわらず、どこからも受けいれられることなく、大学という居場所も失って、一人社会の中でどこにも所属することができずに、また将来の希望を見ることができずに途方に暮れている若者たちの心境を思うと、とても胸が痛みます。並大抵ではない厳しい状況だと思いますね。
この傾向が、今年だけではなく、採用を控える企業がますます多くなる来年以降も続く状況をみるにつけ、何か大々的な救済策を取る必要があると思いますね。こんな不運な環境で結果が出なかった若者に対して自己責任という言葉を使うことがいかに残酷かを考えてほしいと思いますよ。
また、若者たちも、こうした経済状況は、必ずぶり返しが来るので、数年後の中途採用ラッシュを見込んで、じっくりと資格や能力トレーニングに励んで、自分磨きに当面は時間を費やすのも大切かと思います。
さらに、企業社会で社員として生きるだけが人生ではないと見切りをつけることも大切なことと思います。内定を取れなかった学生にとって、一流企業に内定を取った学生は、羨望の的、うらやましいと今は思っているかもしれませんが、彼ら彼女らがその後幸せな人生を送れるとは限らないのですから。このような激動な時代は、大きな会社に勤めて一生安泰でいようとする戦略が一番危険な戦略なのですよ。自営業、起業、農業林業、なども視野に入れて、自分らしくたくましい道へと一歩踏み出すことも大切なことです。人は、本気になれば、不思議に道は開けるものですよ。
いずれにしても、状況が厳しいからと言って、自信が折れること、絶望することだけは慎んでほしいと思います。今の苦しみは、意味がないわけではない。むしろとても大きな意義があるのかもしれません。「あの時の苦しみがあるからこそ今の大成功があるのだ」といえる未来がきっと来るかもしれないのですから。