神奈川県の大学1年、仁科枝里子さん(24)は小学4年の終わりから21歳までの11年間、学校には全く行けなかったし、行かなかった。・・・・アルバイトなどしましたが、ほとんどの月日を家に引きこもるといった生活を送っていました。・・・・そんな仁科さんを支えたのは家族だった。父も母も投稿や進路について一切口を出さずに見守り続けたという。後になって、父が「枝里子は思い立ったら必ず動く子。心配しなくていい」と母に話していたと聞いた。・・・20歳を過ぎたとき、「学びたい」という気持ちが強まった。仁科さんは2歳年下の妹の勧めもあり、定時制高校に通うことを決意した。・・・・仁科さんが不登校を経験している子供やその親に伝えたいのは、<子供がいつか必ず動きだせるその時まで家族が信じあい、ともに不登校と付き合っていくのが大切>ということだ。<立ち止まったところが不登校という形であっただけ。力を蓄えるための準備期間が不登校と呼ばれてしまったりもするのだと感じています>
2009年11月4日(水) 朝日新聞朝刊
今朝の朝日新聞朝刊からの抜粋記事です。とっても感動したので、ご紹介しました。記事中の仁科さんは、実名で投稿されているそうです。11年にもわたる不登校と引きこもりを克服したのは、家族の信頼関係だったという貴重な経験を公表してくれた仁科さんに感謝です。大切なのは、非難や脅しや操作や強制ではなく、やはり愛と信頼関係なのだろうと私は感じ入りました。
子供が不登校になると、親は、社会から外れてしまうのではないか、未来の可能性が全く閉ざされてしまうのではないか、このままずっと引きこもるのではないか、などという不安と恐怖にさいなまれてしまい、余裕を持って子供の成長を見守ろうと思っても、なかなか気持ちが付いていかないのが現実だと思いますが、その点仁科さんのご両親は、立派だと思います。
「枝里子は思い立ったら必ず動く子。心配しなくていい。」11年にもわたる引きこもりの中で、こんなに力強い信念と愛情に満ちた言葉はなかな言えないのではないでしょうか。
素敵な体験をシェアーしてくれた仁科さんご一家に、ますますの幸せがありますように!