神奈川県のT大学において、前期は、キャリアスキル演習の授業を担当しています。この授業では、就職活動にかかわる自己表現や対話のスキルを学ぶことをテーマとした授業であり、いわゆる就職活動の面接対策をターゲットにおいた授業となります。ですから、通常の大学の授業とは、趣を異にしており、授業は、完全な演習型となります。ただ黙って座っていれば単位が取れるというものではなく、好むと好まざるとにかかわらず、グループを組み、メンバーと直接にかかわり、しかも、そんな関係の中で自分自身を磨いていく必要があるのです。ワークの中では、自分について、他者にどう映ったのかを直接に聞きながら、自分の就職活動のスキルを磨いていくことになるので、時には耳が痛いこと、傷つきハートが痛むことも言われることもあります。ですから、授業に参加する学生は、それ相応の覚悟が必要なのです。
よく今時の学生は、「人間力がない」「ちゃらんぽらん」「コミュニケーションの力がない」「情熱が薄い」などと言われておりますが、この授業を通して本当に実感したことは、それとは正反対のこと。他の若者のことはわかりませんが、ことT大学の学生は、決してそんなことはありませんね。授業開始当初は、こんなにワークの多い厳しい内容でついてこれるのだろうかと心底心配しておりましたが、実際にふたを開けてみたら、学生たちのほうが真剣で情熱的に、しかも授業を楽しみながら、自分について一生懸命に探求しているのです。欠席率も少なく、厳しいワークから決して逃げることなく立ち向かい、どんどん成長してくれている実感がありますね。「本気を出せばどんな人も輝く」が弊社の信条ですが、全くその通りで、学生たちは、だれもが魅力的であり、たくましさをどんどん育んでいます。私が採用担当者だったら、絶対に内定を出しますよ。学生が就活で成功していないとしたら、それは学生が悪いのではなく、採用担当者の見る目がないのです。
4月に始まった授業も、今日で早くも10回目で、残すところ4回となりました。学生たちの自分らしく幸せな力強いキャリアの後押しができるようにしっかりと頑張りたいと思います。学生たちも、今は、大変な時代ですが、めげずに焦らずにうろたえずに頑張って立ち向かっていきましょう。