今君が直面している世界は、さまざまなかたちの「破壊」をまだ人間がしつづけている時代にある。
それは戦争や犯罪といった集団レベルの破壊だけではなく、個人の心の中も同じ状態にある。
きみもぼくも、まだ自分の意識の深いふちで、さまざまな破壊行為を繰り返している。
ヒトはまだ、自らの心を何らかのネガティブな意識で傷つけて破壊してしまう。
そして次の瞬間には、その割れてしまった心のかけらを手にとって途方にくれている。
なんでこんなことをしてしまったのだろう、と思いながら。
「永遠という名の一瞬」 十和音響 著 徳間書店出版 より引用
カテゴリー別アーカイブ: 05.詩・メッセージ
私の中の中心
私の中に中心がある。
それは、忘れていた私の居場所
揺らぎ動じることのない安心の場所
くつろぎと心地よさと無条件の喜びの場所だ。
それは、天と地をつなぐ磁束帯
あらゆる意欲と創造性の源
思いやりと優しさの源泉
そんな中心が私の中にある。
私はいつも中心の周囲を見ていた。
中心の周囲は、中心を守るための砦だ。
だから、いつも警戒と不安と戦いと痛みを体験している。
しかし、中心は、天と地の子供であり、守られる必要のない強さがある。
だから、守らなければならないという信念は幻想なのだ。
そんな幻想に私はいつも軸を置いていた。
生まれてからずっとそういう生き方を基軸に置いていた。
今こうしていても昔ながらの意識の中にある。
だから、いつも不安で苦しいのだ。
これからは、自分の本来の居場所、中心にいよう。
中心を探求しよう。
それは、本当に無限の可能性なのだから。
いわずにおれなくなる
いわずに おれなくなる
ことばでしか いえないからだ
いわずに おれなくなる
ことばでは いいきれないからだ
いわずにおれなくなる
ひとりでは 生きられないからだ
いわずにおれなくなる
ひとりでしか 生きられないからだ
まど・みちお「百歳日記」より
発展途上の自分を愛するということ
自分が不完全だからといって、嘆いてはいけない。
地球上で、完璧な人など存在しない。
どんなに美しい人であっても、あの静謐な満月の美しさに勝るものはない。
どんなに明るく元気で力のある人であっても、あの圧倒的な太陽の力強さに勝るものはない。
どんなに神聖な予言者でも、大自然や宇宙の神秘に勝ることはできない。
上には上があり、人間には到底及びもつかない壮大さがある。
完璧になろうとすることは、そのすべてを手に入れようとすること。
自分の素晴らしい環境や才能に感謝することなく、
つまらない欠点を責めて文句ばかり言うということ。
それは、とても傲慢だということなのだ。
人は、発展途上なのだ。
完璧ではないので、欠点はあるかもしれないが、
断じて無力ではない。
人は、人として力強く幸せに生きるための十分な力がある。
その潜在性と可能性は、文字通り無限大なのだ。
もう少し背が高ければ、もう少し頭が良ければ、もう少し力があれば、
などとケチくさいことを言ってはいけない。
発展途上の自分を愛するのだ。
それがどんなに欠点にあふれ問題に満ちていても、
あなたは、地球でたった一人の存在。
宇宙の歴史の中でたった一回の存在。
とてつもなくかけがえのない大切な存在なのだ。
そんな自分を大切にしよう。
発展途上の自分を受け入れて、本気で生きてみよう。
奇跡はそこから始まるのだから。
私は誰?
私は、だれ?と問うてみた。
名前が思い浮かんだが、名前は、単なる言葉であって、私は、名前ではない。
顔や体を思い浮かべたが、顔や体は、年とともに変わっていくので、
私は、体ではない。
心の中で起こる様々な気持ちがそうではないかと思ったが、
感情は、起こっては消え、移ろいやすく、それが起こっていなくとも私は存在するので、
私は、感情ではない。
私は、いろんな体験を認識する主体。
だから、これが私ではないかと思った私は、認識される客体なので私の本質ではない。
だから、私が認識できるあらゆる対象は、私ではない。
では、私とは、認識しようのない幻なのだろうか?
そんなことはない。
私は、私を驚くほどの迫力で体験している。
この私という実感は決して幻ではない。
では、私を体験している究極の私とはだれ?
説明しようと思っても絶対に説明できないし、
見ようと思っても決して見れない私とはだれ?
本当のところ、私はだれ?
虹の戦士
「虹は、すべてのものの中におられるあのおかたからの メッセージなのだ。
すべての人間がひとつの家族のようにつながることとを虹は教えている。
さあ、あの山の頂にお行き、わたしにつながる愛しい者よ。
どうやったら虹の戦士になれるか、 行け、 行って学ぶがよい。
愛と喜びをみんなの間にひろげることだけが、
この世界の憎しみを理解と優しさに変えることができる。
この世からいっさいの戦争と破壊をなくすために、
残された道はもはやそれひとつしかない。」
「虹の戦士」William Willoya , Vinson Brown著より引用
自分を受け入れるとき
私が自分自身を受け入れて、
自分自身にやさしく耳を傾けることが出来るとき、
そして、自分自身になることが出来るとき、
私はより良く生きることが出来るようです。
カール・ロジャーズ
なぜならその日にこそ byカリール・ジブラン
人の目を曇らせるベールは、それを編んだ者の手で取り払われる。
耳をふさぐ粘土には、それをこねた者の手で、穴が空けられる。
そして人は見えるようになる。
そして人は聞こえるようになる。
それでも、それまで見えなかったことを嘆きはしない。
聞こえなかったことを悔いたりはしない。
なぜならその日にこそ、人は、あらゆるものに隠された秘密を知るのだから。
そして、光を祝福するように、闇をも祝福するのだから。
「預言者」カリール・ジブランより抜粋
地球で最も偉大な力 byマザーテレサ
考える時間を持ちなさい
祈る時間を持ちなさい
笑う時間を持ちなさい
それは力の源泉
それは地球でもっとも偉大な力
それは魂の音楽
遊ぶ時間を持ちなさい
愛し、愛される時間を持ちなさい
与える時間を持ちなさい
それは永遠に続く若さの秘密
それは神が与えてくれた特権
自分勝手になるには1日は短すぎる
読書する時間を持ちなさい
親しくなるための時間を持ちなさい
働く時間を持ちなさい
それは知識の湧き出る泉
それは幸福へ続く道
それは成功の価値
施しをする時間を持ちなさい
それは天国へと導く鍵
「マザー・テレサ語る」早川書房
カルカッタの孤児の家の壁にかかっている看板より
カエルの祈り(アントニー・デ・メロ)
かえるの祈り 「蛙の祈り」(アントニー・デ・メロ著 裏辻洋二訳)より抜粋
ある夜、兄弟ブルーノが祈っていると、食用ガエルの鳴き声がうるさくてかなわない。気にすまい、無視しようと努めたが、気の散るのはどうにもならない。そこで彼は窓から顔を出して叫んだ。
「静かにしろ、祈っているのだから。」
兄弟ブルーノは、聖者の誉れが高かったので、彼が一喝するや、あたりはしんと静まり返った。
生けるものはすべて固有の声を持っており、その声が祈りに具合の良い沈黙を生み出すのである。祈っているブルーノの中に別の響きがわき起こってきた。
「もしかして神は、おまえの唱える祈りと同じくらい、カエルの鳴き声を喜んでおられるのではないか。」
「カエルの鳴き声がなんで神を喜ばせるんだ」と、ブルーノは心中冷ややかに答えた。
ブルーノの中にさらに響き続ける声が言う。「神はなぜ、音なるものを作り出したと思うか。」
「よし、その答えを見つけだしてやろう。」ブルーノは窓から身を乗り出して叫んだ。
「さあ、歌うんだ。」
食用ガエルの調子のそろった鳴き声は、近隣のカエルというカエルの声を呼び集め、天空を震わせた。
ブルーノがこの音を全身を耳にして聴いていると、カエルの鳴き声は神経に障る物音ではなくなってきた。
鳴き声に抗うことをやめると、この鳴き声こそが夜の沈黙をいっそう豊かにしていると気づいたのである。
こうしてブルーノの心は、生まれて初めて宇宙と調和した。
彼は祈るということの内実をとらえた。