大学の前期の授業が先日終了しました。「プレゼンディスカッションスキル」という授業です。自分らしく幸せなキャリア形成に必要なコミュニケーションのスキル、特にプレゼンテーションとディスカッションのスキルを高めることに焦点を当てた授業です。
同じ授業を3限と4限の2コマを担当しており、総勢で約80名の学生が受講してくれました。
素晴らしい学生諸君の協力を得て、充実した楽しく意義のある授業ができたと思います。学生の皆さんには、心から感謝したいと思います。半年間ありがとうございました。
コロナ禍に伴って、学校の授業形態も、さまざまなバリエーションがとられており、どのようなありかたがよいのか、現在模索中のような状態です。
一般的に、コロナ感染者は20代が最も多く、まさに学生たちの年齢層が、最も感染リスクが高い年齢層となります。ですので、私の知っている限りでは、多くの授業は、オンデマンド授業(ビデオや録音と資料による授業)か、zoomやteamsなどを活用したオンライン双方向授業となっています。
実は、私自身も、昨年度は、大学の方針としてすべての授業で教室による対面授業が禁止されたので、オンデマンドやオンライン双方向授業となりました。とはいえ、今までにやったことがない、にわか仕立ての授業だったので、いろいろ戸惑ったところもありましたが、なんとかやり遂げることができた次第です。それなりに授業満足度も高く、オンラインでも授業は可能なのだということを学びましたが、実際に学生たちと会わないので、授業としては成立したとはいえ、一抹の寂しさを感じたものでした。
本年度は、リアル対面授業が解禁されて、選択肢が増えたので、どうしたものかといろいろと悩みましたが、やはり、授業の成果を最大限に発揮できる教室による対面授業とした次第です。
対面授業にして感じたことは、学生たちが思いのほか喜んでくれるということ。2020年度以降に在学している学生たちは、かわいそうです。せっかく大学生になったのに、キャンパスにも入れず、友人とも会話できず、そもそも大学の友人も作ることはできずに、ただ悶々と家の中でpc画面と向き合わざるを得ません。オンライン授業になると、宿題が多くなって、提出レポートがばかにならないくらいに増えてしまうので、自由時間がごっそりと削り取られてしまいます。彼ら彼女らのはじけるような青春は、どこかに消えてしまい、夢や喜びは見事にしぼんでしまったようです。
そうした1年間を体験し、たとえつまらない授業であっても、実際に大学に行って授業を受けたい!というちょっと切ない願いがわき起こったように思えます。ですから、前期の対面授業でも学生たちは、真剣にこれまでにないくらいに出席率も高く全員が集中して受けてくれました。静かで穏やかで、充実した共感しあえるパワフルな教室が実現したように思えます。
できるだけつまらない授業にならないよう、せっかくの貴重な時間を最大限に有意義にできるように私自身も真剣に取り組ませていただきました。前期が終わって、良い授業の余韻を感じています。いろいろと迷いましたが、対面授業にしてよかったと思います。
学生たちも、感染リスクを背負って、良く授業に参加してくれました。学生たちの真剣さ、意欲、集中があったからこその良い授業だったと思います。本当にありがとうございました。
コロナ禍はじめ、学生たちが迎える未来、将来のキャリアには、明るい希望ばかりとは限りませんが、天使に囲まれて天使として生きるのは簡単、誰でもできることなんだろうと思います。しかし、決して天国の平和を望めないところ、困難や障害、痛みや苦悩がある中で、絶望せずに天使として生きることはとても難しい。だからこそ、そういう生き方がかっこいいのだと思います。
学生たちには、そうしたかっこいい生き方、大人になってもらいたい。そういう生き方の後押し、応援をしていきたいと思った次第です。
学生たちの未来に、大きなエールを送りたいと思います!