元気と勇気と信頼の回復のために

梅野さんの事例

 梅野さんは、高校卒業後、日産のディラーに就職するものの、3か月で退社。温泉旅館に転職したが、仕事の厳しさで半年で退職する。

 その後、福岡・滋賀・京都・大阪で料理の修業をし、かに料理専門店を創業。珍しさもあって、顧客に受け、経営的に大成功する。

 しかし、その成功を受けて、かに専門店以外に様々な業態でレストランを出店するものの、すべて失敗。料理人との確執など、さまざまなトラブルもあって、深刻なピンチに陥る。

 何とか窮地を脱出しようと、霊媒師や超能力者に頼るが、すべてうまくいかず、自ら禅寺に修行に行く。修行中、自分と向き合う中で、ふと見かけた言葉「人に感謝、物に感謝」が胸に飛び込んできた。今までは、悪いことがあれば人のせいにして、人を見れば人を利用しようとばかりしていた自分に気づき、それではいけないと生き方を反省した。利用する生き方から感謝する生き方へ、人生の基軸をシフトしようとしたのだ。

 その後、謙虚に人気店を回るなど勉強を進め、新たに健康志向の和食レストラン「梅の花」を創業する。

 梅の花は、感謝の気持ちを大切に、親切なおもてなしやお客さんを裏切らない高い品質を提供することで成長し、豆腐や湯葉のレストランとして、現在では売上高285億円を誇る一大レストランチェーンと変貌を遂げたのである。