元気と勇気と信頼の回復のために

こころざしの重要性

志を手にした者は、自分の輝かしい未来についての青写真を手に入れたことになる。

あなたが手に入れたその青写真は、とてつもなく価値あるものである。地球上のどんなに美しい建物であっても、最初は、そっけない鉛筆書きの設計図から始まっていることを忘れてはいけない。今は、手書きの頼りないメモのように見えるかもしれないが、それが種となり、芽を出し、茎をのばし、葉を広げ、ついには今は想像もつかないような美しく大きな花を咲かせるのだ。

ただし、たんに設計図があるからと言っても、それを行動に移さなければ、けっしてその後のプロセスは、展開することはあり得ない。ヴィジョンに向けての具体的な行動への第一歩を踏み出す必要があるのだ。

その際に、必要となるものが、信念だ。「苔の信念岩をも通す」のことわざどおり、「私のこころざしは必ず実現する」という信念をもって行動に当たれば、必ずいつかは花を開かせることになる。しかし、「夢なんてどうせ実現するはずがない」と信じて事に当たれば、途中で遭遇するはずの困難にいとも簡単に屈服してしまい、素晴らしい可能性への道は閉ざされてしまうだろう。

夢の実現への道は、平坦ではない。その過程で出会う人や出来事は、礼儀正しいお客さんばかりとは限らないのだ。目の前に立ちはだかるだろう想像を絶する痛みや苦悩、困難は、1度や2度に限ったことではないだろう。世に言われる成功者たちは、このような困難に遭遇したことは、数限りなくあるのだ。成功とは、失敗しないことでも苦しまないことでもない。失敗してもあきらめないことが、最終的には成功につながるのだ。

人が成長するためには、どうしても「痛み」と向き合う必要がある。苦労が多ければ多いほど、その人の慈悲の深さと、揺るがない前向きな信念と、多くの人を受け入れる広さと度量が育まれてくるのだ。学問に王道がないように、人生にも抜け道はない。試練を潜り抜けてこそ人は大きくなっていくのである。