・体験学習の実習「ドミノ・イノベーション」(標準3時間40分:休憩20分含む)を運営する講師用マニュアルです。
・イノベーションリーダーを養成することをテーマとした実習です。
・問題解決型の楽しく効果的な実習です。
・収録されているコンテンツはコピーすることができます。
・コンサルタントや研修団体の方は、別途ロイアリティ契約が必要です。
実習「ドミノ・イノベーション」は、イノベーションを導くリーダーを養成することをテーマとした体験学習プログラムです。楽しく、印象深い体験を通して、イノベーションの重要性、イノベーションの理論、イノベーションに必要なポイント、イノベーションを導くリーダーのあり方を学び、力強く企業や組織のイノベーションを率いるイノベーションリーダーを養成することが出来ます。
新しい時代を導くリーダーの養成、チームや組織のコミュニケーションの改善、戦略的かつ創造的な風土づくり、など、さまざまな研修の場で活用いただき、好評をいただいております。
本マニュアルには、実習「ドミノ・イノベーション」を運営するための全ノウハウが収録されています。
<装丁> A4バインダー
<ページ数> 72ページ
※コンサルタントや研修団体は、別途ロイアリティ契約が必要です。ご購入の際は、事前にご連絡ください。 有限会社ヴィーナスアソシエイション046-884-9824
※本マニュアルは、コピーできます。課題用紙や振り返りシート、小講義資料など、そのままコピーして研修などに活用できます。
⇒お得なダウンロード版もあります。(書籍版の20%引き)チームでお互いに協力し、一定のルールの下で、独創的に工夫されたドミノラインを作成し、倒れきるまでの時間の長さを競う実習です。
全体で2つのセッションから成り立っており、第1ステップでは、イノベーションの原点となるマネジメントについて学び、第2ステップでは、イノベーションを学ぶことがテーマとなります。
※目的と状況によっては、片方だけのステップだけで実施することも可能です。
競争力の高いドミノラインを作るためには、単に既知の技術を磨くだけではなく、新しい創意工夫や可能性に挑戦する必要があります。また、それと同時に、チームとしての信頼関係に基づいたコミュニケーションの活性、チームとしての成長が起こらなければ、そのようなアイデアを出し、活かしていくことが出来ずに、結果として成果を出すことはできません。
一定のルールや制限はあるものの、自らのチームワークや創意工夫で独創的な作品を作り上げる実習であり、実習中は、メンバー相互のコミュニケーションやリーダーシップが活発になり、グループとしてのエネルギーや凝集性が高くなります。問題解決に向けての意欲も高まり、楽しく集中度の高い豊かな関係性の中で意義深い学びを得ることが出来る実習です。
良い結果を出すためには、良きチームとチャレンジ精神が必要であることを学ぶと同時に、意識的にチームを育て、リスクを乗り越え、新しい可能性に挑戦することが、思いもよらない奇跡=イノベーションを生み出すことを体験を通して学ぶことが出来ます。
こうした生きた体験から、イノベーションに必要な考え方、スキル、知識を楽しみながら学ぶことができます。
【実習のテーマ】
「イノベーションの重要性、理論、スキルを学び、イノベーションを導くリーダーとなる。」
【実習のねらい】
1.イノベーションの重要性を学ぶ。
2.イノベーションの基礎理論を学ぶ。
3.イノベーションの源泉となる人間関係の重要性を学ぶ。
4.イノベーションを引き出すリーダーシップのポイントを学ぶ。
【実習の構造(標準3時間40分 :休憩20分含む 】
第1ステップ(1時間20分) | 第2ステップ(2時間20分) |
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<ねらい>
①イノベーションの重要性を学ぶ ②イノベーションの原点となるマネジメントと業務改善のポイントを学ぶ ③イノベーションの原点となる人間関係の重要性を学ぶ |
<ねらい>
①イノベーションの方法を学ぶ ②イノベーションを導くリーダーのあり方を学ぶ |
第1部では、ドミノ100ピースだけを使って、スタートから最後までドミノ倒しをする時間の長さを競います。合格ラインは4秒以上ですが、工夫の仕方によっては、5秒以上の記録を出すことが可能です。但し、ただ偶然に任せただけでは記録が伸びることは困難で、マネジメントと業務改善を通した創意工夫が必要となります。 実は、合格ラインの4秒を25%以上上回る5秒以上のドミノラインを作るためのコツ、正解があります。 イノベーションの原点となるマネジメントを上手に活用すると、その正解=より長い時間を走らせるドミノラインをつくるためのコツに気づくことが出来ます。 5秒以上のドミノラインを作るための正解は、本マニュアルをご参照ください。 |
第2部では、ドミノ以外のさまざまなギミック、ビー玉、紙コップ、糸、割箸、などの様々な素材ツールが提供され、さらに「知の探索メモ」と呼ばれる情報カードが提供されることによって、ドミノラインに革命的な工夫が可能となります。創意工夫の方法は無限であり、まさにイノベーションが起こることになります。 第2ステップの合格ラインは、第1ステップの2倍以上の10秒となります。しかし、イノベーションに成功すれば、それをはるかに凌駕する記録を出すことが出来ます。実際に20秒以上のラインを完成させるチームも少なくありません。 イノベーションの実体験を通して、勇気、挑戦、矛盾する意見を調整する方法、よりベターを選ぶ前向きさ、運を引き寄せる方法など、イノベーションを導くリーダーに必要なポイントをまなぶことができます。 |
※目的と状況によっては、各ステップのみでの実施が可能です。その際の所要時間は、それぞれのステップでかかる時間から休憩時間10分を差し引いた時間、第1ステップが1時間10分、第2ステップが2時間10分となります。
【両利きの経営とは】
両利きの経営とは、右手と左手が両方とも利き腕のように使える人のように、『現在の利益の源泉となっている既存の商品や技術をさらに磨いていくこと(知の深化)』と、『今の事業とは一見無関係な分野を探索し新しい事業を開拓すること(知の探索)』の両方を、高い次元でバランスよく実現することです。
両利きの経営の考え方は、1991年にスタンフォード大学のジェームズ・マーチ教授が発表した論文によってはじめて発表されました。その後、さらにスタンフォード大学経営大学院のチャールズ・A・オライリー教授とハーバード・ビジネススクールのマイケル・L・タッシュマン教授により研究が進められ、集大成として2016年5月に発表された『Lead and Disrupt: How to Solve the Innovator's Dilemma』、日本語訳『両利きの経営 「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く(2019/2)』によって広く世界に知られるようになりました。
【サクセストラップ】
しかし、どのような事業にも陳腐化の運命は避けられません。事業には、右図の通り、「導入期、成長期、成熟期、衰退期」と言うライフサイクルがあります。どのような事業であっても,成長期が永遠に続くわけではなく、必ず成熟期を迎え、売上は頭打ちとなり、ついには元には戻ることが出来ない衰退期に入ります。
ただ、多くの企業は、成熟期に至るまでの勝利と成功の体験にとらわれてしまい、衰退期が来ることを直視できません。
また、これまでの数知れない努力、知の深化の成果として今の利益を生み出す体制が出来ており、プライドと誇りを持っているので、そのようなしっかりと出来上がった体制を新しい不確実なものに変えたくはないのです。
こうして、今までの成功要因にとらわれ、新しい取り組みが出来なくなってしまうことをサクセストラップと呼んでいます。狭い経営資源(コンピテンシー)にとらわれて、新しい試みが出来なくなるという意味からコンピテンシートラップと呼ばれることもあります。
サクセストラップは、非常に恐ろしく深刻な病であり、企業を倒産に至らしめることもあります。
コダックは、かつて、フィルムメーカーの世界一のシェアをもつ王者でした。エレクトロニクス分野で優れた先端技術も持っており、世界で初めてデジタルカメラを開発したのもコダックでした。しかし、フィルムや写真にこだわったがゆえに、衰退市場から抜け出せずに2013年に倒産してしまいました。強力なブランドや経営体制を持っていたことが、新しいビジネスモデルへのシフトに災いしたと言われています。
ゼネラルモーターズは、かつて、アメリカで最大のシェアを持つ自動車メーカであり、GMブランドは、世界最高の力を持っていました。しかし、車の低燃費、小型化、ハイブリッド化の流れに乗り遅れてしまい、
2009年に倒産してしまいました(2013年国有化解消)。GMの主力商品である利幅の大きい大型車から脱却できなかったことやアメリカのガソリン税率は著しく低いので燃費が気にならないという条件が重なり、小型車や低燃費自動車の開発を怠ってしまったのが災いしたと言われています。
いずれの事例も、過去の成功にとらわれてしまい新し取り組みに本気で取り組めなかったというサクセストラップが原因しています。サクセストラップは、どんなに大きな繁栄をした企業でも、その力をむしばみ、ついには破綻に追い込む企業にとっての深刻な病なのです。
【両利きの経営】
企業組織は、中長期的に「知の深化」に偏りがちで、「知の探索」をおざなりにする傾向があります。
知の深化は、自分の得意領域の技術や知見を深め、他の企業との差別化を図る極めて当然の行動に見えるのですが、狭い範囲の経営資源(コンピテンシー)に集中特化して、「知の探索」をせずに新しい取り組みや種をまかずにいると、現業が衰退期に入ってしまった折には、取り返しのつかない滅亡への道にはまり込んでしまうことになります、
そうしたサクセストラップを避けて、企業の持続的成長を図っていくためには、知の深化だけではなく、知の探索も同時に進める必要があります。
知の深化は、ムリムダムラを防ぎ、節約し、予見可能性を高めてコントロールし効率を上げることを大切にするのに対して、知の探索は、ムダを承知で試行錯誤し、不確実で不確定に投資し、リスクの伴う挑戦にスピード感を持って取り組むことを大切にするので、深化と探索は、価値観が異なり、お互いに抵抗しあって足を引っ張り合うなどの葛藤や競争、コンフリクトが起こりがちです。
この相互に矛盾する2つの活動=深化と探索を、高い次元において調整し、バランスをとる経営を『両利きの経営』と言います。
両利きの経営が成功した場合は、現在のコア事業が成熟期に入り、高い収益性を保持できている時期に、積極的に知の探索に投資し、新しい事業を生み出し、現在の事業が衰退期に入った時には、新事業が成長期に入ることによって、企業の持続的成長を確保することができます。
【両利きの経営 成功のカギはリーダーシップ】
現在の中核事業を維持しながら、イノベーションを起こし、新たな事業を成長させていくためには、どんなことが必要なのでしょうか?
オライリー教授とタッシュマン教授によると、最終的に命運を握るのはリーダーシップであると述べています。
本質的に、知の深化と知の探索は、異なる価値観に基づくものであり、コンフリクトを起こしやすく、バランスをとるためには高い意識と優れた調整が必要です。そのような采配と優れたマネジメントを担える人こそが、イノベーションリーダーなのです。
イノベーションリーダーの進む道は平坦ではありません。
新しい試みである知の探索は、多くの場合、既存事業である知の深化からはムダ、悪い場合は脅威と認識されて、協力どころか敵対的に妨害されることもあるでしょう。イノベーションリーダーは、そうした葛藤を受け入れ、調整と両立を図るとともに、時に既存勢力の抵抗にあらがってでも不確定要素の高い挑戦への投資を断行する勇気が必要なのです。
また、人のやる気と創造性は、本質的に不安定です。良い時は奇跡的な成果を出すけれども、悪い時は、永く無力です。イノベーションリーダーには、そんな浮き沈みをものともしない強い忍耐力と人の可能性を信じる信念が必要なのです。
さらに、可能性にかけるということは、将来の見通しも立ちづらいと言うことです。イノベーションとは、まったく新しい商品の開発、新しい顧客との出会いと言う、ある意味で奇跡による成長です。しかし、奇跡は、コントロールはできません。また、奇跡を、事前に予測することもできません。だから、奇跡を起こすための未来の計画を立てることができないのです。その様な予見困難で不確実性の高いものについても説明責任を果たしていく必要があるのです。
しかし、ひとたびイノベーションリーダーが機能し始めた組織には、奇跡が起こり始めます。
夢と希望が息を吹き返し、メンバーのハートは鼓動し始め、目の輝きが明らかに変わります。心が開かれ、情熱と叡智が交流を始めます。現状の課題と問題点が、偏見によるゆがみを経ることなく、その真実が分かり、対処されます。今までは想像もしなかったような全く新しいアイデアや工夫が、 日常のあらゆる仕事の場面で創造され、実践されて、あっという間に現実が変わっていくのです。
イノベーションリーダーの進む道は決して容易ではありませんが、開かれる可能性は想像をはるかに超えて大きいと言えます。人の可能性を信じ、人を大切にして、人の偉大なる可能性を引き出す勇気あるリーダーとなろうではありませんか。
4人程度でチームを組み、楽しく実戦的なイノベーションを導くリーダーリーダーシップスキルを学ぶことができます。 全体で標準3時間40分のプログラムです。 プログラムの流れは、以下の通りです。
項目 | 内容 | ||
---|---|---|---|
第 |
1.小講義「イノベーションの重要性」 |
実習に先立って、イノベーションの重要性についての小講義を行い、イノベーションを学ぶ意義、重要性について解説をしていきます。小講義用資料は、読本形式となっており、輪読することによって内容を把握できるようになっています。講義に慣れている方は、ご自身でレクチュアをすることも可能です。(講義用のパワーポイントの支援制度有。必要な場合はご相談ください。) 小講義内容の概要は、以下の通り。 【「イノベーションの重要性」 内容概要】 ・“人”は、企業の存続と成長を保障するのか? →優秀な人材が集まっている企業が破綻している事例 ・“モノ”は、企業の存続と成長を保障するのか? →強いブランド、商品力を持っている企業が破綻した事例 ・“カネ”は、企業の存続と成長を保障するのか? →保障できない企業財務の仕組み ・ミシン業界に起こった運命の分かれ目 ・イノベーションこそが企業の存続と成長を保障する →健全な保守性を持ちながらも、改善、改革に向かう必要性 |
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2.第1ステップ課題提示 |
4人程度でチームを組み、課題に挑戦します。 課題は、一定時間で一定のルールのもと、主に100ピースのドミノを使って、4秒以上の長さのドミノラインを作成することです。長さは長いほどよく、一番長時間のチームが優勝となります。長時間のドミノラインを完成するための正解があります。正解は、本マニュアルを参照ください。 |
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3.打ち合わせ |
作成作業に入る前に15分間の打ち合わせ時間を取ります。 打ち合わせでは主に、①ドミノラインの構造と工夫 ②工程計画(作業スケジュール) ③役割分担 などが話し合われます。試行錯誤、創意工夫を経て、4秒以上の長さのドミノラインを企画していきます。5秒以上のラインを作るためにはコツがあり、マネジメント、業務改善のあり方によっては、そのコツに気づくことが出来ます。 |
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4.製作実習 |
許されている素材と工具のすべてを使用して作成作業に入ります。作成で許されている時間は10分です。 短い時間の中で、ドミノラインを完成させるためには、さまざまな工夫が必要です。役割分担、作業工程計画、ストッパーの使用法、など、さまざまな工夫、改善を経て、完成することが出来ます。 | ||
5.実習終了、休憩 |
10分の実習の終了が終了したら休憩に入ります。 ほとんどのチームがドミノラインを完成することができます。(ただし、合格基準に達しているかどうかは別として…) チームによって、ラインの形や、ギミックの使い方などに大きな違いが出て、それぞれのチームの個性が現れます。 |
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6.時間測定 |
正式検査となる時間測定を行います。測定は、実習中も可能です。実習中に終了していないチームの最終検査が、休憩後に実施されることになります。 合格ラインは、スタートのドミノを倒してから、ゴールの鐘を鳴らすまでが4秒以上。。 経験的には、合格できるチームは、50%程度となります。 検査をクリアーした時の喜びは大きく、たいていの場合、チームが一丸となって喜びを分かち合います。大きな達成感を感じることができます。 クリアーできなかったチームもありますが、うしろ向きにならず、できなかった原因と対策をふりかえることができます。 |
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7.ふりかえり |
第1ステップの体験をふりかえります。良かった点、改善したい点、次回にチャレンジしたい点を書き出し、チーム内で発表しあいます。 | ||
8.小講義「イノベーションとは」 小講義「イノベーションの原点となるマネジメントと改善」 |
ふりかえりの後で、小講義を行い、ふりかえりの内容をさらに整理し、現場で役に立てるような仮説化に導きます。 小講義は主に2種類用意されています。小講義用資料は、読本形式となっており、輪読することによって内容を把握できるようになっています。講義に慣れている方は、ご自身でレクチュアをすることも可能です。(講義用のパワーポイントの支援制度有。必要な場合はご相談ください。) ・イノベーションとは ・アントレプレナー(起業家)によるイノベーションこそが経済成長の原点 ・イノベーションの5つの具体的な方法 【「イノベーションの原点となるマネジメントと改善」 内容概要】 ・イノベーションにまつわる誤解 無から有は生じない ・イノベーションの原点は日常の堅実なマネジメントと改善 ・マネジメントプロセスは、計画ではなく現状認識と目標設定(=アクション)から始まる ・効率原理主義は、古い時代の管理病 ・やりがい、楽しさ、信頼、試行錯誤、失敗、明るさ、遊び心…、イノベーションの原動力はムダ取りの対象ではない。 ・マネジメントを通した業務改善のポイント |
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第 |
1.小講義「両利きの経営」 |
第2ステップの実習に先立って、「両利きの経営」についての小講義を行い、イノベーションの方法と難しさ、乗り越えるべき課題について解説をしていきます。第2ステップは、まさにイノベーションを必要とする実習であり、それに先立って、挑戦すべきテーマや育むべきリーダーとしての課題を明確にするためです。小講義用資料は、読本形式となっており、輪読することによって内容を把握できるようになっています。講義に慣れている方は、ご自身でレクチュアをすることも可能です。(講義用のパワーポイントの支援制度有。必要な場合はご相談ください。) 小講義内容の概要は、以下の通り。 【「両利きの経営」 内容概要】 ・両利きの経営とは ・知の深化 →技術を磨いて無駄をとって競争力を高める ・サクセストラップ →磨いた技が陳腐化する ・知の探索 →可能性を探る ・両利きの経営を成功させるために →相矛盾する2つの要素を統合する |
|
2.第2ステップ課題提示 |
第2ステップの課題は、第1ステップの合格ラインの2倍以上の長さとなる10秒以上のドミノラインを作ることです。但し、第1ステップでは100ピースのドミノだけだったものが、第2ステップでは、①知の探索メモ(14枚の情報カード)、②さまざまなツール(ビー玉、紙コップ、糸、割箸、など)が提供されることになり、工夫次第で、ドミノラインに革命的な創意工夫が可能となります。 | ||
3.「知の探索メモ」の配布 |
第2ステップの課題提示の最中に、「知の探索メモ」と呼ばれる14枚の情報カードが各チームに1セットずつ配布されます。カードは、チームメンバーにほぼ同じ枚数になるよう分配され、お互いに見せ合うことなく言葉で情報をシェアーすることになります。 カードの内容は、各種ツール(割箸、ビー玉、紙コップ、折り紙、など)を使用したドミノラインを作るためのガイダンスやマニュアルが書かれています。本マニュアルに「知の探索メモ」を作成するためのデータが収録されており、それを厚紙にコピーすれば、情報カードを作成できるようになっています。 ※本マニュアルは、白黒なので、マニュアルからコピーする場合は、カードも白黒になります。別途「ドミノ・イノベーション教材セット」には、カラーの情報カードが収録されておりますので、カラーが必要な場合は、教材セットをご利用ください。 カード情報に従えば、合格基準を達成できるドミノラインを作ることが出来ます。但し、カード情報は、あくまでもヒントと言う位置づけであり、忠実に従う必要はありません。無論、マニュアル通りにドミノラインを再現するチームもあれば、全く従わずに独自のアイデアで勝負するチームもあり、チームによって個性豊かなカードの取り扱い方法をとります。 情報カードと言うガイドラインがあるので、自由度が広すぎて戸惑うことなく、狭すぎて窮屈になることなく、程よく創造性を発揮できる枠組みの中で、各チームは、さまざまな創意工夫、試行錯誤を通して、バラエティ豊かなドミノラインを作ることになります。 |
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4.打ち合わせ |
作成作業に入る前に50分間の打ち合わせ時間を取ります。 打ち合わせでは主に、①ドミノラインの構造と工夫 ②各種ツールの加工、②工程計画(作業スケジュール) ③役割分担 などが話し合われます。 試行錯誤、創意工夫を経て、10秒以上の長さのドミノラインを企画していきます。 |
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5.製作実習 |
許されている素材と工具のすべてを使用して作成作業に入ります。作成で許されている時間は30分です。 前段階の打ち合わせによって練られたアイデアや企画が、ここで、一気に形になって現れることになります。もちろん合格ライン10秒を乗り越えることは簡単ではありませんが、イノベーションに成功した場合は、不可能と思えるほどの記録を残すことが可能です。 | ||
6.実習終了、休憩 |
30分の実習の終了が終了したら休憩に入ります。 ほとんどのチームがドミノラインを完成することができます。(ただし、合格基準に達しているかどうかは別として…) チームによって、バラエティ豊かなさまざまなドミノラインができあがります。創意工夫の仕方もチームの個性が現れて、それぞれのチームの発想に驚かされます。 |
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7.時間測定 |
正式検査となる時間測定を行います。測定は、実習中も可能です。 実習中に終了していないチームの最終検査が、休憩後に実施されることになります。 合格ラインは、スタートのドミノを倒してから、ゴールの鐘を鳴らすまでが10秒以上。 経験的には、合格できるチームは、50%程度となります。 検査をクリアーした時の喜びは大きく、たいていの場合、チームが一丸となって喜びを分かち合います。大きな達成感を感じることができます。 クリアーできなかったチームもありますが、うしろ向きにならず、できなかった原因と対策をふりかえることができます。 |
||
8.ふりかえり |
第2ステップの体験をふりかえります。第1ステップからの流れの中で、イノベーションに必要なポイント、リーダーシップの要件、チームワークとコミュニケーションなどについて感じた事、気づいたこと、学んだことを書き出し、チーム内で発表しあいます。 | ||
9.小講義「両利きの経営 成功のカギはリーダーシップ」
小講義「イノベーションを導くリーダーシップのポイント」 |
ふりかえりの後で、小講義を行い、ふりかえりの内容をさらに整理し、現場で役に立てるような仮説化に導きます。 小講義は主に2種類用意されています。小講義用資料は、読本形式となっており、輪読することによって内容を把握できるようになっています。講義に慣れている方は、ご自身でレクチュアをすることも可能です。(講義用のパワーポイントの支援制度有。必要な場合はご相談ください。) 小講義内容の概要は、以下の通り。 【「両利きの経営 成功のカギはリーダーシップ」 内容概要】 ・最終的にイノベーションの命運を握るのはリーダーシップ ・知の深化と知の探索は、異なる価値観に基づくものであり、コンフリクトを起こしやすい。 ・高い意識と優れた調整でバランスをとるのがイノベーションリーダー ・イノベーションリーダーの進む道は決して容易ではないが、開かれる可能性は想像をはるかに超えて大きい。 ・人の可能性を信じ、人を大切にして、人の偉大なる可能性を引き出す勇気あるリーダーとなろう。 【「イノベーションを導くリーダーシップのポイント」 内容概要】 ・チームビルディング ・新しいことに挑戦する勇気 ・褒める力 ・夢を語る力 ・運を味方に |
○イノベーション研修の教材として
イノベーションの重要性を学び、イノベーションの理論と方法を学ぶ場として
○イノベーションリーダー養成研修
イノベーションを導く力強いリーダーの養成のために
○管理者研修
保守管理者から変革者への意識転換のために
○チームビルディングプログラム
チームワークの教育、プロジェクトチームのキックオフ、コミュニケーションづくりの場として
○若手リーダー研修
チームワークの重要性、コミュニケーションスキルを教える場として
○職場ぐるみ研修(ファミリートレーニング)
職場活性化、職場のコミュニケーションの改善、職場のチームワークの見直しの場として
実習「ドミノ・イノベーション」を体験した受講者の皆さんの代表的な感想をご紹介します。
【実習「ドミノ・イノベーション」の感想】
・イノベーションの大切さ、理論と実践方法を楽しみながら学べた。他人事だったイノベーションが身近に感じた。自分にもできるかもしれないと思った。
・一人一人の知恵を出し合い、チームで団結して目標に向かう楽しさと難しさを学べました。達成した時の喜びは何にも代えがたいものがありました。職場でもチャレンジしてみんなで達成感を体験したい。今後に生かします。
・簡単にできると思っていたが、意外とチームメンバーの協力だとかコミュニケーションが足りなかったなと反省。もっと話し合ってあれこれ試行錯誤してアイデアを出し合えばよかったなと思った。
・他部署の方たちと話す機会が普段少ないので、コミュニケーションがとれて、とてもよかった。
・問題に直面した時こそ、新しい発想が出るチャンスであることがわかりました。ピンチはチャンスを実体験しました。職場で活かせる学びが多々ありました。
・一人だけで作るのではなく、何人もが一緒になって作るため意見がまとまらなかったりと大変なところもありましたが、だからこそ自分にはないいろんな発想が出てきて、結果、想像していた形と違うピタゴラができたのにはびっくりしました。見事につながったのは感動しました。
・一人一人を尊重し、アイデアを生かし合う空気があったから成功することができたと思います。達成感を感じれて楽しい研修でした。
・普段は、知の深化ばかりで、視野が狭くなってることに気づいた。もっと広い視点で見なければいけないなぁと実感した。それから、遊び心をリストラしちゃいけないという考えには目からうろこだった。
・最初に説明を聞いたときは「イノベーションなんて難しそうだな」「どうすればいいのかわからない」と思っていたことでも、みんなで意見を出し合いながら取り組めばできるものだと実感できました。普段の仕事でもみんなのアイデアを聞いてみようと思った。
・成功はしたものの、考えてみれば、マニュアルに従っただけの作品だった。他のチームは、全く独創的なものを作っていたので、自分も頭が固くなってると感じた。今後はイノベーションを目指したい。
・一番トップを目指そうと大それた目標を出してしまって、結局企画倒れになってしまった。言い出しっぺの自分の責任なのだが、ふりかえりで楽しく挑戦できたと言ってくれた。チームメンバーに救われて、チームの大切さを学んだ。
・一つの目標に向けてチームで力を合わせて作業を進められたことはとても楽しく、時間検査で合格した時の達成感は大きかった。ただ熱中しすぎて、全体の時間配分を考えなかったので、最後は焦ってバタバタしてしまったことが反省点となりました。
・とても楽しく学ぶことが出来ました。ドミノなんて、だれがやっても同じものと思ってましたが、工夫次第でぜんぜん違うんだなぁと気づかされました。当初計画した通りにはならなかったけれども、それ以上のものが出来たのにはとてもびっくりしました。チームワークのすばらしさを感じれました。
・時間ぎりぎりで完成し、一発勝負で検査をして合格出来てとても嬉しかったです。最後まで諦めないことの大切さを実感できました。
・突飛な意見を受け入れるのは大変だと感じた。しかし、そういう意見がいい結果につながるのには驚いた。効率原理主義になってしまっていた自分を反省した。「経営管理で成し遂げたいことは委縮ではなく成長」と言う言葉は響いた。自分もイノベーションができるリーダーになりたいと思った。
【ファシリテーターの基礎知識】
・体験学習について
・体験学習の研修運営のステップ
・ファシリテーターについて
【運営マニュアル】
・実習の目的
・実習の構造
・グループのサイズ
・会場のレイアウト
・準備物(サイズ、数量)
・運営の手順
①第1ステップ
②第2ステップ
【実習の教材】
小講義資料「イノベーションの重要性」
・実習「ドミノ・イノベーション」第1ステップ 課題用紙
・作戦メモ
・プロセス分析シート(第1ステップ)
・小講義資料「イノベーションとは」
・小講義資料「イノベーションの原点となマネジメントと改善」
・小講義資料「成功循環モデル」
・小講義資料「両利きの経営」
・実習「ドミノ・イノベーション」第2ステップ 課題用紙
・作戦メモ
・プロセス分析シート(第2ステップ)
・小講義資料「両利きの経営 成功のカギはリーダーシップ」
・小講義資料「イノベーションを導くリーダーシップのポイント」
・実習「ドミノイノベーション」知の探索情報カード
【マニュアルの内容の一部見本】
〇運営手順がわかりやすく書かれているマニュアル
〇課題用紙:A4サイズでそのままコピーをして研修などで利用できます。
〇小講義用資料:A4サイズでそのままコピーをして研修などで利用できます。
〇「知の探索メモ」情報カード:厚紙にコピーをしてカード大で切り抜き、作成できます。
ドミノ・イノベーションで使用する教材は、多種多数ありますが、本マニュアルを参照すればご自身でそろえることは十分に可能です。
オプションとして、①ドミノ・イノベーションで使用する教材 ②「知の探索メモ」情報カード ③受講者用ノート6冊分 がセットされている「ドミノ・イノベーション教材セットが販売されています。手間と工数をかけられない場合には、こちらをご活用いただくことをお勧めします。
また、「知の探索メモ」情報カードに関して、本マニュアルより作成することが出来ますが、本マニュアルは白黒なので、作れるカードも白黒となります。カラーの情報カードがご入用の場合は、こちらの教材セットをお求めください。
【商品1setの内容】
1.ドミノ・イノベーションで使用する教材(ドミノ他22種類のツール)
2.「知の探索メモ」情報カード(計14枚、カラー、はがき大)
3.受講者用ノート6冊(A4 34ページ 製本)
【価格】
実習「ドミノイ・ノベーション」教材セット:¥30,000+税(1セット:1チーム4名標準)
※レンタル教材(25,000円+税)も用意されていますが、こちらのオンラインショップでは扱うことが出来ません。ご希望の場合は直接ヴィーナスアソシエイション(046-884-9824)あてにお電話下さい。
【実習「ドミノ・イノベーション」教材セット 写真】
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